滅びた湘国の王族で、唯一生き残った月心は、煬大牙の計らいでめでたく元服し、伶人として朝に仕えることになった。
典楽庁の他の伶人に湘の楽曲を伝授する役目を賜った月心だったが、楽生のうちのひとりから度々いやがらせを受けるようになる。
日々、傷心していく月心に、大牙は憂慮を抱いていたが…。
典楽庁の他の伶人に湘の楽曲を伝授する役目を賜った月心だったが、楽生のうちのひとりから度々いやがらせを受けるようになる。
日々、傷心していく月心に、大牙は憂慮を抱いていたが…。
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イラスト:雪舟薫(リンクスロマンス)
滅びた湘国の王族で、唯一生き残った月心は、敵国太子・煬大牙の
庇護のもと、書物の暗誦をする日々を送っていた。
父王によって廃嫡された月心に憐憫の情を感じた大牙は、ある日彼の
元服を行おうとするが、なぜか拒まれてしまう。
理由を問うが、頑なに語ろうとしない月心を大牙は責めてしまい―。
イラスト:雪舟薫(リンクスロマンス)
国太子の煬大牙は、自国を裏切った国“湘”を滅ぼし、目の見えない湘の第一公子を捕虜にする。
その公子は名も無く、湘王である父に廃嫡とされ、存在すら認められず北の離宮に幽閉されていた。
それでも潔く覚悟を決め、亡き湘王と運命を共にしようとする儚げで美しい公子に、大牙はいつしか心惹かれ始めるのだったが―。