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487724901X半化粧の恋
鳩村衣杏/高座朗
海王社
ガッシュ文庫 2009-01-28

by G-Tools

大正十二年、初夏。待ち続けた男が戻ってくる。
侠客・佐賀屋の博徒、日垣景の思いは複雑だった。
美貌ながら、半身を紅い火傷の痕に覆われた彼の通り名は「半化粧の景」。景の美しく白かった肌と運命を変えたのは、奉公していた堂島邸の火事だった。
その堂島家の長男であり放火犯として服役していた充洋の出所。
密かに慕い続けたかつての主は、景の弟分として任侠の道に入ることを望んだ。
主従の反転が、景の想いを蝕む。
紅く爛れた半身が、今また恋に灼れていく――。
堂島充洋(どうじまみつひろ・30歳)×日垣景(ひがきけい・27歳)
元某財閥旧家のひとり息子×使用人


“本のあらすじ”にあるような「主従の反転」とはちょっと違い、「かつて慕った主がヤクザの自分の弟分に転落してきた」という関係です。
複雑な関係、お互いの間にある秘めた慈愛や憐憫、崇拝や敬慕の思い、運命を変えた悲劇・・・など、私のツボを突く要素がいっぱい。好きな大正ものでもありますしね。


魚屋で奉公していた景は、破格の給金で堂島家の主人・堂島義毅(よしき)に請われて屋敷の使用人になるが、義毅の目的は景の身体で、病気で働けない父の代わりに一家の稼ぎ手である景は泣く泣くその関係を受け入れさせられてしまう。
そんな中でも景の支えとなったのが堂島家の一人息子・充洋で、優しく穏やかで、下の者にも分け隔てない充洋は、「いつか充洋を主としてお仕えしたい」と切に願わせる景の崇拝の対象であり心の支えだった。

ところが充洋が景と自分の父の関係を知ってしまい、それが父・義毅の立場を利用した強要だと知った充洋は、景に「僕がどうにかしてやる」と告げ……。
その翌日、堂島の屋敷は炎に包まれ全焼。
義毅、充洋の母、使用人頭が焼死、景は左半身に重度の火傷を追うという事件が起こってしまう。

しかも充洋の自白により、事件は放火とされ、充洋は放火犯として12年の刑を処せられる。
その後大火傷を負った景は、地獄のような日々の末身体を動かせるまでに回復するが、半身の全てに醜く火傷痕の残ったその容姿からまともな仕事につくことはできず、そんな中自分を拾ってくれた侠客・佐賀屋でヤクザとして暮らすことになる。

そして事件から10年。
刑務所内で、充洋が佐賀屋の知り合いの男に親切にしてやった縁で、出所した充洋の迎えを佐賀屋、そして景がすることになり、再会。
自分と父親の関係のせいで、充洋の人生を狂わせたと思い続けていた景は、充洋が再び陽の当る道を歩むことを願うが、充洋は景の「弟分」として佐賀屋に世話になることを決めてしまう。

そこからが物語の始まり。
この経緯を「主従の反転」と言っているんですが、弟分と兄貴分というだけで、別にかつての主を足蹴にしたりはしません(笑)。景は充洋を崇拝していますのでね。
さて二人の運命は・・・・?という話。

景は充洋の家族や彼の人生を変えてしまった義毅との関係を悔い、かつて自分が「お仕えしたい」と願った高潔で清廉な充洋に、再び戻って欲しい、もう1度陽の当る場所を歩いて欲しいと願い、その支度金を用意するため、ヤクザの博徒としての給金の他に金を稼ぐため、充洋の刑期中からずっと密かに身体を売っている。
その醜く引き攣れた火傷のあとがある身体を好む「ゲテモノ趣味」の男たちに。
そして充洋は、自分の父親が犯した罪、そのために身体に大火傷をしてやはり人生を狂わせてしまった景への償いのため、一生、景の側で彼のために生きようと決心している。

お互いに口には出さない秘めた愛情、償いの想いが切ないです。
「男と寝る」ということが運命を変えた始まりなのですが、景はそれを手段として充洋のために金を稼ぐ。
充洋にとってはもっともさせたくないことなのに。

お互いを想うばかりにねじれてしまった運命が、なんというか・・・・「萌え」でしたね(笑)
メロドラマ好きなボタンが私にあるかどうかわかんないけど、そこを押される気がする(やっぱあるのか)。
最後がハッピーエンドという大前提で、メロドラマはやっぱスキですが。
「半化粧」というのはある植物の二つ名から取っているそうですが、景の火傷のない右半身が真っ白く美しい様を比喩したもの。
けれどラストで火傷のある半身を「心底人を好いた証」と言っているように、命をかけて恋をして彩った火傷のある紅い半身を指しているように思わせられます。

しかし、いろいろ好きな要素や雰囲気が盛り込まれたお話だったのですが、手放しで「良かった」と言えない部分が残念ながら。
それは、攻以外の男とのシーンが三回もあったこと。
充洋と景はこういう秘めた関係なので、最後の最後にやっと結ばれるのが感動ですからラストまでないのは仕方ないし、むしろその方がいい。

それじゃーエロが足りないわ、というわけでもないんでしょうが(笑)、義毅と2回、ゲテモノ好きの大尉と1回、細かく言えば鳩村さんの某作品のご先祖と未遂(笑)、あるんですよねー。朝チュンでなく。
攻以外でエロ補給されても個人的にうれしいことないので、そこがイヤだったなぁ。
ごめんね、一穴一棒主義は私はどうしても譲れないの。
話の流れとして景がそういうことをするのは仕方ないし理解するし、そこが悲劇でもあるんですが、詳しくあれこれ読みたくないなぁ~というのが正直な気持ちです。。
ヘタレでごめん。(^^ゞ
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