![]() | スイート・セプテンバー 藤代葎/水名瀬雅良 大洋図書 SHYノベルズ 2009-01-29 by G-Tools |
「俺、ここにいてもいいですか」
誰も自分を知らないところでやり直したい、そう願った御崎夏南は、幼い頃に一度だけ訪れたことのある海辺の町に降りた。
そこで気難しいうえに偏屈なカメラマン、橋場洸陽のコテージに住み込みで、家事雑用の仕事をすることになる。
過去から逃げてきた夏南。怪我によりカメラマンとしてのキャリアと同時に希望も失った橋場。
傷ついたふたりの出逢いは、やがて新たな希望をもたらすのだが……!?
誰も自分を知らないところでやり直したい、そう願った御崎夏南は、幼い頃に一度だけ訪れたことのある海辺の町に降りた。
そこで気難しいうえに偏屈なカメラマン、橋場洸陽のコテージに住み込みで、家事雑用の仕事をすることになる。
過去から逃げてきた夏南。怪我によりカメラマンとしてのキャリアと同時に希望も失った橋場。
傷ついたふたりの出逢いは、やがて新たな希望をもたらすのだが……!?
橋場洸陽(はしばこうよう・30歳)×御崎夏南(みさきかなん・21歳)
風景写真家の橋場は、撮影中の転落事故で大怪我をし、身体の右側に残った後遺症により右手の握力を失って、カメラマンとしてのキャリアも将来も失くし、生まれ故郷の海辺の町に戻ってきている。
夏南は、“ゲイ”だと母に打ち明け激しく拒絶され、いつも自分を可愛がってくれた従兄の元に逃げ込んだものの、ある日突然従兄の借金の代わりに見知らぬ男に抱かれるように言われ、従わされてしまう。
そして、そこからも逃げた夏南は子供の頃に来たことのある海辺の町に辿りつき、半月ほど通っていたカフェの店長から、橋場の家の住み込みの家事雑用の仕事を紹介される。
それぞれに傷ついたふたりが、初めは反発し、やがて理解しあって、想い合うようになる。
藤代さんの二作目は、わりとよくあるお話と言えるかもしれません。王道ですよね。
一作目のボディーガードものでは「ちょっと甘さが足りない」と感想を書いていましたが、こちらはたっぷり甘いです(笑)。一作目のような路線でずっと行く人なのかな~と、なんとなく根拠はないけど思っていたんですが、こういう普通のお話も書く人なんだ。
橋場は再び希望を抱き、夏南は本当の居場所を見つけ、橋場の友人たちにも暖かく見守られて穏やかな日々が続く・・・と思われた先、夏南の従兄が夏南の居場所をつきとめ、執拗に自分の元へ連れ戻そうとする。
従兄の苦悩については夏南の母から事情を聞くことと、本人の行動から想像するくらいしかなかったですが、この人の心理をつきつめていったら、かなり屈折したドラマがありそうです。読みたくないけど(笑)。
読みやすいラブストーリーですが、海千山千の読者には物足りないかもしれません。そして印象には残りにくいかも。
海辺のコテージで、庭にはふたりで花壇を作り、一緒に買い物に行って料理をして、友人が時折訪ねてきて、天気のいい日にはドライブする。
そんな穏やかで優しい日々を過ごす恋人同士。
そういうの、私は好きですけどね。
風景写真家の橋場は、撮影中の転落事故で大怪我をし、身体の右側に残った後遺症により右手の握力を失って、カメラマンとしてのキャリアも将来も失くし、生まれ故郷の海辺の町に戻ってきている。
夏南は、“ゲイ”だと母に打ち明け激しく拒絶され、いつも自分を可愛がってくれた従兄の元に逃げ込んだものの、ある日突然従兄の借金の代わりに見知らぬ男に抱かれるように言われ、従わされてしまう。
そして、そこからも逃げた夏南は子供の頃に来たことのある海辺の町に辿りつき、半月ほど通っていたカフェの店長から、橋場の家の住み込みの家事雑用の仕事を紹介される。
それぞれに傷ついたふたりが、初めは反発し、やがて理解しあって、想い合うようになる。
藤代さんの二作目は、わりとよくあるお話と言えるかもしれません。王道ですよね。
一作目のボディーガードものでは「ちょっと甘さが足りない」と感想を書いていましたが、こちらはたっぷり甘いです(笑)。一作目のような路線でずっと行く人なのかな~と、なんとなく根拠はないけど思っていたんですが、こういう普通のお話も書く人なんだ。
橋場は再び希望を抱き、夏南は本当の居場所を見つけ、橋場の友人たちにも暖かく見守られて穏やかな日々が続く・・・と思われた先、夏南の従兄が夏南の居場所をつきとめ、執拗に自分の元へ連れ戻そうとする。
従兄の苦悩については夏南の母から事情を聞くことと、本人の行動から想像するくらいしかなかったですが、この人の心理をつきつめていったら、かなり屈折したドラマがありそうです。読みたくないけど(笑)。
読みやすいラブストーリーですが、海千山千の読者には物足りないかもしれません。そして印象には残りにくいかも。
海辺のコテージで、庭にはふたりで花壇を作り、一緒に買い物に行って料理をして、友人が時折訪ねてきて、天気のいい日にはドライブする。
そんな穏やかで優しい日々を過ごす恋人同士。
そういうの、私は好きですけどね。