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朧月夜に、あいたい。朧月夜に、あいたい。
真崎ひかる/宝井理人
幻冬舎
ルチル文庫 2009-2-20

女の幽霊が出ると噂の公園。女装して悪ふざけに出かけた新名啓杜は、そこで「死んだ恋人に逢いに来た」らしい不思議な男と出会う。
ピアノの音に惹かれてその男・相原広重と再会し、いつしか彼独特の優しさに惹かれていく啓杜。
普段はピアノ好きな男子高校生として、朧月夜には彼の大切な女性のふりをして、繰り返し相原に逢いに行くけれど……?

相原広重(あいはらひろしげ・31歳)×新名啓杜(にいなけいと・17歳)
作家×高校二年生

「朧月夜に、あいたい。」(書き下ろし)
「明日夜も、そばにいたい。」(書き下ろし)の二編。


真崎さんによると「ちょっと変な人(たち)のお話」ということですが、“変な人(たち)”というか、そのものズバリ「変な話」という印象でした(笑)。

城跡にできた公園に、「丑三時女の幽霊が出る」という噂を聞いた啓杜と悪友は、肝試しに来るヤツを脅かそうと、啓杜に女装をさせて真夜中公園に出かける。
そこで大木に身を隠した啓杜は一人の男と出会うが、彼は啓杜に「ナオちゃん」と呼びかけ、「化けて出てくれたんだね」と涙汲む。
何も言えずにいる啓杜に男は次の朧月夜に再び会おうと一方的に約束をして去っていくが、後日、ピアノ好きな啓杜が、高級住宅街から漏れるあまりにヘタクソなピアノの音に好奇心を誘われて覗いた屋敷に、その男の姿を見つける。

その男・相原広重は屋敷に一人で住んでおり、訪ねてくるのは親友の友坂(ともさか)だけ。
今では博物館にしかないような年代もののスタンウェイがあるが、ピアノが弾けるのは彼の亡き祖母と、「ナオちゃん」で、「ナオちゃん」も既に亡くなっている。

ピアノのほとんど弾けない相原に「ピアノを聴かせてほしい」と頼まれ、啓杜は相原の家に頻繁にピアノを弾きに行くようになり、そして朧月夜の夜には、相原の大切な「ナオちゃん」のふりをして、公園で相原に逢うという日々を続けることになる。
やがてどことなく浮世離れした、穏やかで優しい相原に啓杜は惹かれていく。
しかし相原を騙していることが心苦しく、ついに啓杜は本当のことを告げようと決心するが・・・・。


幽霊になった恋人に逢いにいく男・・・は確かにちょっと変だけど、相原はなんともポヤンとした人物として出てくるのでそう違和感はないかもしれません。なんか危なっかしい感じのする人だし。
特に「明日夜も、そばにいたい。」では相原の気持ちが書かれているので、読後も納得。
でも本筋は啓杜視点で書かれているので神秘さとかロマンティックさは全然なく、むしろ妙に現実的で気づかないのが不自然。
もちろん相原は気づいてるわけで、それが当然だと思うので、そんな不自然なことを大真面目にやってるのが、なんか「変」な感じがした。

それと相原なんですけど、読んでるとこの人「攻」の人じゃないんですよ。私の目から見て、ですけど。
むしろ友人の友坂とくっついて「受」に周ってくれた方が物凄く自然というか、モロ定番というか(笑)しっくりするんですが、14歳も年下の男の子を自分の下に敷いちゃうような人には見えない(笑)。

しかしそう思って読んでたら、実は相原は・・・・・・らしいことがわかるので、ちょっと「ヘッ?」というか。
優しい穏やかな顔して、友人の友坂に「変態」と言わしめるほどの真の顔って、想像するとなんかゾッとする(笑)。
それがわかってみると、14歳も年下の高校生の相手としては、ちょっと怖い気がして、啓杜の行く末が心配なのね・・・。
これを意外性があって面白いと感じるかどうかは人それぞれだけど、私は落とし所がそこかい?となんか変な座り心地でしたね。だから「変な人」なのかもしれない。

啓杜と両親との行き違いや反抗心など若者らしいところも書かれたりはしてますけど、なんかな~と思うところはありますね。でも主題はこっちじゃないので深くは突っ込みません。


続編が決まっているそうで、次は相原の友人の友坂編になるそうです。
友坂は、口が悪いけど、真面目で堅物で凝った料理が趣味のお医者さん。
友坂と啓杜のやり取りは面白くて可愛くて、啓杜との関係は、相原と、よりもこっちの方がスキだった。本音を言えば啓杜の相手は友坂が良かった(笑)。定番だけど。
友坂の相手はまた「変な子」らしいです。
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