元検事で元弁護士、そのうえ美貌と才能まで持ち合わせた男、芽吹章は、暴力・脅迫・強制、この三つが反吐が出るほど大嫌いだ。弱き立場の人を救うため、国際紛争と嫁姑問題以外はなんでもござれの交渉人として、『芽吹ネゴオフィス』を経営している。
そんなある日、芽吹の前にひとりの男が現れた。しかもヤクザになって!!
兵頭寿悦――できることなら、二度と会いたくない男だった……!
そんなある日、芽吹の前にひとりの男が現れた。しかもヤクザになって!!
兵頭寿悦――できることなら、二度と会いたくない男だった……!
兵頭寿悦(ひょうどうじゅえつ・31歳)×芽吹章(めぶきあきら・32歳)
ヤクザ(若頭)×交渉人
受けがそれまでの仕事を辞め、個人で事務所を開いたら、そこにヤクザの攻めがやってきて、仕事を頼まれる。
細かい事情は違いますが、どこかで読んだような。
同じ高校の先輩後輩だった二人。と言っても優等生の芽吹と成績は良いけれどいわゆる不良の兵頭に交流があったわけではなく、話したのは二回だけ。
その二度目、芽吹の卒業式の時、芽吹は兵頭に無理矢理に抱かれました。
それからは一切会うことはなく。
芽吹は大学卒業後検事となり、そして弁護士を経て、現在は『交渉人(ネゴシエイター)』として個人で事務を構えています。従業員は、72歳のさゆりさんと、22歳の紀宵(きよい・通称キヨ)だけ。
そんな芽吹の事務所に、ヤクザになった兵頭が突然現れます。芽吹が事務所を置いた場所が、兵頭が所属する周防組のシマだったのです。
ミカジメ料の要求とともに、突然キスをしかけてくる兵頭。
兵頭の舌に噛み付いてその場は撃退するものの、その後再び現われた兵頭に、仕事を持ちかけられます。
三日間兵頭と行動を共にして、兵頭がすべき交渉、折衝の代行をすること。依頼完遂ののちは、芽吹の事務所に一切手出しをしない。兵頭に誓約書を書かせ、芽吹は兵頭のために仕事を引き受けることにします。
兵頭依頼の件を片づけていくうちに、高校時代兵頭とつるんでいて、現在は兵頭とは別の組のヤクザとなっている鵜沢(うざわ)とも再会します。
この鵜沢も高校時代から芽吹に目をつけていました。
兵頭の依頼の一件に、この鵜沢が絡んでいたことから、芽吹は危険に巻き込まれてしまいます。
視点は、芽吹の一人称なんですが、三枚目風の語り口がテンポよく面白くて、読みやすいしスイスイお話に入っていけました。
そのテンポは、口達者な芽吹の語りやセリフによってラストまで持続されますが、芽吹の過去は結構悲惨だったりします。書き手や語り手が違うと、雰囲気は全く違うものになってもおかしくない話ですが、榎田さんは、あくまで明るめな方向を目指されたようです。
ストーリー自体は最初に書いたように、受けの職業と話のトーンが違うだけで、それほど目新しいとは思いませんが、攻受の会話の面白さやテンポのいいユーモラスな語り、興味をそそる脇を固めるキャラたちなど楽しく読ませる要素があって、最後まで引っ張っていく力は上手いと思います。
楽しく面白く読めた、というのが読後の感想。
優等生で友人もいなくて、鬱屈した高校生だったのが、苦労して現在のような口八丁なおもろい兄ちゃんになった、そのあたりの変遷がもうちょっと詳しく知りたいな。
両親の死に考えることがあったのはわかりましたが、ずいぶんハジケちゃいましたよね。
キヨのことももっと知りたかったな。
しかし一冊に詰め込むには、ここが限界だったのだろうと思われます。
続編が来年の秋に(ずいぶん先だ)決定しているそうですので、首を長くして待ちましょう。
兵頭が高校時代から芽吹を狙ってて、鵜沢から守っていたのはわかりやすいですが、「お前は俺を好きなんだな?」という問いの答えが「・・・・・・」では、オバサン暴れちゃいますよ。
まあ、年だからかえって言えないという榎田さんの言い分はわかりますがね。それに愛を囁き合うのが似合うような二人でもないしね。
しかし、H未挿入っていうのは寂しい。
奈良さんのイラストで煽っといてー。しかしある意味挿入より凄い。
兵頭はヤクザでありながら、カローラに乗っていらっしゃいます。
最初はアウディだったそうですが、似合わないから…と(笑)
しかし、一箇所、カローラがアウディとなってる所がありました。カローラに乗ったはずなのに、到着したらアウディになっていた。
乗り換えたのかと思いましたよ。校正モレですな。
ヤクザ(若頭)×交渉人
受けがそれまでの仕事を辞め、個人で事務所を開いたら、そこにヤクザの攻めがやってきて、仕事を頼まれる。
細かい事情は違いますが、どこかで読んだような。
同じ高校の先輩後輩だった二人。と言っても優等生の芽吹と成績は良いけれどいわゆる不良の兵頭に交流があったわけではなく、話したのは二回だけ。
その二度目、芽吹の卒業式の時、芽吹は兵頭に無理矢理に抱かれました。
それからは一切会うことはなく。
芽吹は大学卒業後検事となり、そして弁護士を経て、現在は『交渉人(ネゴシエイター)』として個人で事務を構えています。従業員は、72歳のさゆりさんと、22歳の紀宵(きよい・通称キヨ)だけ。
そんな芽吹の事務所に、ヤクザになった兵頭が突然現れます。芽吹が事務所を置いた場所が、兵頭が所属する周防組のシマだったのです。
ミカジメ料の要求とともに、突然キスをしかけてくる兵頭。
兵頭の舌に噛み付いてその場は撃退するものの、その後再び現われた兵頭に、仕事を持ちかけられます。
三日間兵頭と行動を共にして、兵頭がすべき交渉、折衝の代行をすること。依頼完遂ののちは、芽吹の事務所に一切手出しをしない。兵頭に誓約書を書かせ、芽吹は兵頭のために仕事を引き受けることにします。
兵頭依頼の件を片づけていくうちに、高校時代兵頭とつるんでいて、現在は兵頭とは別の組のヤクザとなっている鵜沢(うざわ)とも再会します。
この鵜沢も高校時代から芽吹に目をつけていました。
兵頭の依頼の一件に、この鵜沢が絡んでいたことから、芽吹は危険に巻き込まれてしまいます。
視点は、芽吹の一人称なんですが、三枚目風の語り口がテンポよく面白くて、読みやすいしスイスイお話に入っていけました。
そのテンポは、口達者な芽吹の語りやセリフによってラストまで持続されますが、芽吹の過去は結構悲惨だったりします。書き手や語り手が違うと、雰囲気は全く違うものになってもおかしくない話ですが、榎田さんは、あくまで明るめな方向を目指されたようです。
ストーリー自体は最初に書いたように、受けの職業と話のトーンが違うだけで、それほど目新しいとは思いませんが、攻受の会話の面白さやテンポのいいユーモラスな語り、興味をそそる脇を固めるキャラたちなど楽しく読ませる要素があって、最後まで引っ張っていく力は上手いと思います。
楽しく面白く読めた、というのが読後の感想。
優等生で友人もいなくて、鬱屈した高校生だったのが、苦労して現在のような口八丁なおもろい兄ちゃんになった、そのあたりの変遷がもうちょっと詳しく知りたいな。
両親の死に考えることがあったのはわかりましたが、ずいぶんハジケちゃいましたよね。
キヨのことももっと知りたかったな。
しかし一冊に詰め込むには、ここが限界だったのだろうと思われます。
続編が来年の秋に(ずいぶん先だ)決定しているそうですので、首を長くして待ちましょう。
兵頭が高校時代から芽吹を狙ってて、鵜沢から守っていたのはわかりやすいですが、「お前は俺を好きなんだな?」という問いの答えが「・・・・・・」では、オバサン暴れちゃいますよ。
まあ、年だからかえって言えないという榎田さんの言い分はわかりますがね。それに愛を囁き合うのが似合うような二人でもないしね。
しかし、H未挿入っていうのは寂しい。
奈良さんのイラストで煽っといてー。しかしある意味挿入より凄い。
兵頭はヤクザでありながら、カローラに乗っていらっしゃいます。
最初はアウディだったそうですが、似合わないから…と(笑)
しかし、一箇所、カローラがアウディとなってる所がありました。カローラに乗ったはずなのに、到着したらアウディになっていた。
乗り換えたのかと思いましたよ。校正モレですな。
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