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4403522122ゆっくりまっすぐ近くにおいで
渡海奈穂/金ひかる
新書館
ディアプラス文庫 2009-04-10

by G-Tools

印刷会社営業の稲田は自社の印刷機の故障で刷れなくなった緊急の印刷を、町の小さな印刷屋で引き受けてもらう。そこの社長・大内は口は悪いが懐が広く、初対面の稲田が見とれるほどの美形。
たちまち恋に落ちた稲田は、以来せっせと彼のもとに通い口説きまくるが、大内は拒否こそしないが受け入れてくれるわけでもなく……?

稲田志朗(いなだしろう・24歳)×大内双葉(おおうちふたば)
印刷会社営業×町の印刷屋社長

年下ワンコ攻め、大内の年齢は不明ですが、稲田より「だいぶ上」だそうです。
周囲の年齢から考えると30は過ぎてるはず。もしかして十くらい上かもね。


印刷事情を知らないのでよくわかりませんが「色上特厚B4二枚、二つ折で8ページ、表一表四が二色、その他一色の両面刷り、一千部、納期は明朝」なんて仕事を夜の9時を過ぎていきなり持ち込んだら、「冗談じゃねえよ」と怒鳴られて門前払いをくらっても仕方ないそうです。
まあ、印刷事情を知らなくても、夜の9時過ぎてもちこまれる仕事やセールスの電話は非常識でろくでもないことはわかります。
しかし、稲田は自社の印刷機の故障のため、その非常識をせざるを得なくなる。

案の定どこからも断られた稲田は、幸いまだ灯りがついていてドアを開けてくれた「プリントワークス」に土下座して頼み込むと、まだ若い社長・大内がそれを引き受けてくれる。
夜中の三時までかかって二人で仕事を終わらせ、居酒屋に飲みにいって、酔い潰れた稲田は大内の家に泊めてもらい着ていたシャツや下着の洗濯、スーツにはファブまでしてもらう。

荒っぽく下町職人オヤジ系な大内は、言動に反して容貌はとっても美人。
その美貌にはもちろんですが、さっぱりサバサバと男前で、稲田の悩みにもきちんと答え諭してくれた大内に稲田はひと目で惹かれてしまいます。
大内に会いたくてしょうがない稲田は何かといい訳をひねりだしては、貢物をもって大内の「プリントワークス」を訪ねるようになる。
強引ではないがが、素直な稲田は大内への尊敬や憧憬の気持ちをストレートに口に出し、見えない尻尾を振りまくる。
そんな稲田を、大内も「可愛いやつ」と思うようになって…。

しかし、大内には意外に複雑な事情があって、それが現在もまだ尾を引いている。
まだ就職して二年の稲田からみれば、その事情はとても複雑な「大人の事情」(笑)。
年の差や自分の非力さを実感しながら、それでも等身大に真っ直ぐに立ち向かい頑張る稲田ワンコの誠実が、輝いてみえる。
大内を取り巻く“(元)身内”がその対極にいるような人間ばかりだから余計だ。

この渡海さん、いいですー。好きです。
素直で真面目で一途なワンコももちろん好きだし、美人で、面倒見がよくて、荒っぽくて口の悪い男前な年上受もとってもいい。
そしてあとがきも面白い(笑)。
もともと渡海さんの社会人モノはわりと好き(学生ものは不思議とイマイチ)なんですが、どっちかというと地味系に入ると思うけど、これも好きでした。
こちらは2005年発行の同人誌を加筆修正したものだそうです。
コメント
この記事へのコメント
こんにちは、mimuさん。

渡海さんって、私はこのお話が始めて読んだような気がします。

お話の舞台は地味だけど、男前受けと一途ワンコの組み合わせがとっても良かったです。

受け君に対して攻めは太陽で、幼馴染と元妻は北風だったんでしょうね。

攻め君は、これからどんどんといい男になっていきそうで、お買い得でしょう(笑)
2009/04/21(火) 12:51 | URL | 桃 #-[ 編集]
>桃さん
こんにちは、桃さん。

桃さんは渡海さんは初めてでしたか?
私はこの方の社会人のお話はわりと好きで・・・地味なお話が多いんですけどね。

>受け君に対して攻めは太陽で、幼馴染と元妻は北風

そうですね~。
何が攻の心に響くのか、対照的で明快でした。
自分の未熟さをわかってて努力したり変えたりすることのできる稲田は、これからどんどんいい男になりそうですよねv
年上女房もいい影響を与えてくれそうな気がします。
2009/04/22(水) 08:09 | URL | mimu #-[ 編集]
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