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4592850475未完成
凪良ゆう/楠本弘樹
白泉社
花丸文庫BLACK 2009-04-17

by G-Tools

夏休み最後の金曜、高2の瀬名櫂人は、クラブで英語教師の阿南珪が男とキスするのを目撃してしまう。
面白半分にゲイとバラすと脅したが、阿南は余裕でかわす。
「いい子だから、大人の愉しみを邪魔すんじゃねぇよ」意地が悪いけれど色香が溢れる微笑に、瀬名は魂を射抜かれてしまう。
以来、瀬名は阿南に付きまとい、どうにかセフレに持ち込むが、教師と生徒、男同士、10歳の年齢差を考えると実る恋ではない。
そんな時、瀬名は両親の離婚で転校することに……。
瀬名櫂人(せなかいと・17歳)×阿南珪(あなんけい・27歳)
高校2年生×英語教師

今回の凪良さんはコメディではなく真面目。
『恋愛犯』とは違い、王道の生徒×教師モノだと思います。


教師と生徒、男同士、片方は未成年、考えただけで世間的な問題がてんこ盛りの関係。
そしてどんなに足掻いても、どんなに親に反発しても、斜に構えてみても、そのままでは独りで立つことには限界がありその限界さえも自分では見えない、迷い憤る17歳。
その苛立ちがガンガンぶつかってきて、まぶしいような、頭叩いて「ちょっと落ち着いて目を覚ませ未熟者」と言ってやりたいような(笑)

瀬名はホントに自分のことしか見えてない。

女の子は使い捨てだし、男の友人にさえも本音でつきあわない。
夢中になったら突き進むことしかできなくて、その無茶っぷりは未熟としかいいようがないんだけど、ぶつかって跳ね返されて腹を立てて、でも「ごめんなさい」と反省する素直さを見せられると可愛いなと思ってしまう。一生懸命にカッコつけてしくじって凹んだり、一途に慕ってくる姿も。私が年取ったからかなぁ。たぶん若かったころは男の子の「カッコ悪さ」をもっと嫌悪してたと思うのよ(笑)
阿南も20代も半ばを過ぎ、教師でもあり、自身もそういう時期を過ぎてきているから瀬名のもがき様を一歩離れたところから見ることができるが、年齢が離れているからこそ、そういう未熟さを暖かい目で見られたり「可愛い」と思えてしまい、いつのまにかハマってしまう・・・ということになる(笑)。

それでも、阿南は落ちそうでも同じところには落ちずに踏みとどまるんだなー。
それが自分の弱さやずるさや怖れからきたとしても、そういう禁忌を越えてまで好きになってしまった男を、ボロボロに泣きながらでも手放してやることができるって、カッコいい。
溺れているのは瀬名だけではなくて阿南も同じなのが、「ふいにポキンと折れる」その瞬間に伝わってくるものね。
そういう阿南の強がりも、阿南よりもまた更に年くってる私は「可愛いな、頑張ってえらいな」と思ってしまうんです(笑)

手放された男は、ちゃんと成長するんだもんね。
ダメな時はめちゃくちゃダメだけど、成長していく姿を見られるっていうのは、こういう時代を乗り越えないと味わえませんよね。
成長した方も、きっと自分の今と昔の違いを実感できて、なんとなく大人になった人より間違いなく自信を持って頑張っていけそう。
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