![]() | 二十六年目の恋人 高尾理一/カワイチハル アスキーメディアワークス B-PRINCE文庫 2009-05-11 by G-Tools |
「君の初めてを、私がもらうんだ」
凡庸な社員の瑞貴は、実は25歳で『童貞』の絶滅危惧種。そんな瑞貴の想い人は、社長の日下部。憧れの日下部に童貞だとバレてショックを受けるが、気づけば薄桃色の乳首を弄られる仲に。
本当の快楽を知らない瑞貴の躰を征服せんと熱心に誘う日下部は、瑞貴の思いのほか淫らな躰にのめり込むが、イマイチ気持ちの相互理解が得られていないようで??
凡庸な社員の瑞貴は、実は25歳で『童貞』の絶滅危惧種。そんな瑞貴の想い人は、社長の日下部。憧れの日下部に童貞だとバレてショックを受けるが、気づけば薄桃色の乳首を弄られる仲に。
本当の快楽を知らない瑞貴の躰を征服せんと熱心に誘う日下部は、瑞貴の思いのほか淫らな躰にのめり込むが、イマイチ気持ちの相互理解が得られていないようで??
日下部聡介(くさかべそうすけ・37歳)×海野瑞貴(うみのみずき・25歳)
社長×社員
「二十六年目の恋人」(06年小説ショコラ)
「愛と試練と妄想と」(書き下ろし)の二編。
もう今月のB-PRINCEが店頭に並んでいるというのに、ひと月遅れでスミマセン。
25歳になっても恥ずかしながらゲイで童貞の瑞貴(受)。
恋に憧れるあまり勉強怠らず知識だけは豊富な瑞貴だが、哀しいかなこれまで実践する機会がなく、憧れはやがて暴走気味の「妄想」へと昇華。おいしいネタを掴むととたんに妄想世界に飛んでしまう癖を持つ。
普段は素直で一生懸命で仕事もきちんとこなす周囲の評価も高い青年だが、好きな人の前ではドンくさい失敗を繰り返すトボケた青年となってしまい、「童貞」という言葉を聞くと過剰反応して大声を出してしまう。
そんな瑞貴が密かに片想いをしているのが社長の日下部。
入社試験で一目惚れしシドロモドロとなってしまうが目出度く合格し、入社後も密かに恋をし続けている。
ところが、ひょんなことで瑞貴が童貞であることが日下部にバレ、その際のアクシデントで瑞貴の眼鏡を日下部が壊してしまう。
そのおわびに・・・と食事に誘った日下部は、瑞貴の素直さや純粋さや無垢なところに惹かれ、時々かますドン臭い行動に笑いを誘われ度々食事に誘うようになり、やがて瑞貴に惹かれていく。
そして瑞貴の「初めて」を自分が・・・と思うようになる。
それならスンナリ行きそうなところだが、瑞貴が食事の会話の流れで語った「片想いの相手」の存在がネックとなりすれ違いがおきてしまいます。
瑞貴にしてみれば、好きな相手に自分の初めてを捧げるシチュエーションに心では舞い上がっても、25年間誰にも振り向いてもらえなかった自分が憧れの社長に本気で愛してもらえるとは思えず、「片想いの相手」の話はしても、それが日下部だと打ち明けることはとてもできない。そんなことを打ち明けて日下部に「重い」と言われたら、たとえ身体だけの関係でもすぐに終わってしまうかもしれないからだ。
日下部から見れば、自分はどんどん瑞貴にのめり込んでいっているのに、瑞貴には他に想う男がいて、自分だけが夢中になっている状況は許し難い。
そんなわけで、二人がめでたくくっつくにはいろいろ誤解を解かないといけない・・・というお話です。
コメディ風で、コミカルな瑞貴の言動など意外にもとても面白くてツボにキてしまった。
瑞貴が大変可愛らしかったです。泣き虫ですぐに大泣きするんだけど、それでも女々しいとか頼りないとか全然思わなかった。そういう感じの弱い子ではないんです。結構芯は強くてしっかりしてて仕事はキチンとできるし、たくましい。
で、面白いんです、この子。言動が(笑)。
いちいち挙げたらキリがないですけど、本人大真面目なのに妙な台詞や行動の数々に何度も笑ってしまいました。仲のいい先輩に対しては生意気なことも言っちゃう(だけど可愛くて可笑しい)そういうところも好きです。
瑞貴の魅力に一緒に仕事をしている人たちは気づいているようなのに、よく今まで無傷だったものだ(笑)。
攻めの日下部は、大学時代に会社を興した優秀な社長で、背が高くハンサムでバツ2だけど誰が見てもいい男。
しかしスマートなキャラではなく、「エロ社長」風というか一回りも年下で無垢な瑞貴に対して「スケベなおっさん」化してるような感じが大変いいと思います(笑)。
設定はよくあるものですが、笑いを散りばめ、別れを決意するところではちょっとホロッとさせられ、とても楽しめるお話でした。
高尾理一さんてあんまりたくさんは読んでないけど、わりと好きな感じに当ってるような気がします。
他の作品もチェックしてみようかしら・・・。
社長×社員
「二十六年目の恋人」(06年小説ショコラ)
「愛と試練と妄想と」(書き下ろし)の二編。
もう今月のB-PRINCEが店頭に並んでいるというのに、ひと月遅れでスミマセン。
25歳になっても恥ずかしながらゲイで童貞の瑞貴(受)。
恋に憧れるあまり勉強怠らず知識だけは豊富な瑞貴だが、哀しいかなこれまで実践する機会がなく、憧れはやがて暴走気味の「妄想」へと昇華。おいしいネタを掴むととたんに妄想世界に飛んでしまう癖を持つ。
普段は素直で一生懸命で仕事もきちんとこなす周囲の評価も高い青年だが、好きな人の前ではドンくさい失敗を繰り返すトボケた青年となってしまい、「童貞」という言葉を聞くと過剰反応して大声を出してしまう。
そんな瑞貴が密かに片想いをしているのが社長の日下部。
入社試験で一目惚れしシドロモドロとなってしまうが目出度く合格し、入社後も密かに恋をし続けている。
ところが、ひょんなことで瑞貴が童貞であることが日下部にバレ、その際のアクシデントで瑞貴の眼鏡を日下部が壊してしまう。
そのおわびに・・・と食事に誘った日下部は、瑞貴の素直さや純粋さや無垢なところに惹かれ、時々かますドン臭い行動に笑いを誘われ度々食事に誘うようになり、やがて瑞貴に惹かれていく。
そして瑞貴の「初めて」を自分が・・・と思うようになる。
それならスンナリ行きそうなところだが、瑞貴が食事の会話の流れで語った「片想いの相手」の存在がネックとなりすれ違いがおきてしまいます。
瑞貴にしてみれば、好きな相手に自分の初めてを捧げるシチュエーションに心では舞い上がっても、25年間誰にも振り向いてもらえなかった自分が憧れの社長に本気で愛してもらえるとは思えず、「片想いの相手」の話はしても、それが日下部だと打ち明けることはとてもできない。そんなことを打ち明けて日下部に「重い」と言われたら、たとえ身体だけの関係でもすぐに終わってしまうかもしれないからだ。
日下部から見れば、自分はどんどん瑞貴にのめり込んでいっているのに、瑞貴には他に想う男がいて、自分だけが夢中になっている状況は許し難い。
そんなわけで、二人がめでたくくっつくにはいろいろ誤解を解かないといけない・・・というお話です。
コメディ風で、コミカルな瑞貴の言動など意外にもとても面白くてツボにキてしまった。
瑞貴が大変可愛らしかったです。泣き虫ですぐに大泣きするんだけど、それでも女々しいとか頼りないとか全然思わなかった。そういう感じの弱い子ではないんです。結構芯は強くてしっかりしてて仕事はキチンとできるし、たくましい。
で、面白いんです、この子。言動が(笑)。
いちいち挙げたらキリがないですけど、本人大真面目なのに妙な台詞や行動の数々に何度も笑ってしまいました。仲のいい先輩に対しては生意気なことも言っちゃう(だけど可愛くて可笑しい)そういうところも好きです。
瑞貴の魅力に一緒に仕事をしている人たちは気づいているようなのに、よく今まで無傷だったものだ(笑)。
攻めの日下部は、大学時代に会社を興した優秀な社長で、背が高くハンサムでバツ2だけど誰が見てもいい男。
しかしスマートなキャラではなく、「エロ社長」風というか一回りも年下で無垢な瑞貴に対して「スケベなおっさん」化してるような感じが大変いいと思います(笑)。
設定はよくあるものですが、笑いを散りばめ、別れを決意するところではちょっとホロッとさせられ、とても楽しめるお話でした。
高尾理一さんてあんまりたくさんは読んでないけど、わりと好きな感じに当ってるような気がします。
他の作品もチェックしてみようかしら・・・。
この記事へのコメント
こんにちは、mimuさん。
このお話、あちこちで評判良いようですね。
私は高尾さんは好きなのですが、表紙イラストの可愛い受け君とあの態勢に引いてしまってスルーしました。
でも、やっぱ、面白いんですね。
ちょっと・・・いや、かなり心を惹かれてきました。機会があればゲットしたいです。
このお話、あちこちで評判良いようですね。
私は高尾さんは好きなのですが、表紙イラストの可愛い受け君とあの態勢に引いてしまってスルーしました。
でも、やっぱ、面白いんですね。
ちょっと・・・いや、かなり心を惹かれてきました。機会があればゲットしたいです。
こんにちは、桃さん。
そうですね、表紙の受けはちょっと可愛さだけが目立ってるかな?
確かにひと言で言えば「可愛い子」ではありますが、けっこうそれだけではなくて、しっかりしてるし、何より言動が面白くて楽しく読んでしまいました。
可愛らしさだけでアピールするタイプではありませんでしたよ。
高尾さんは振り返ってみたらたくさんは読んでいなかったんですが、読んだ本はわりと好きの範囲に入ってたんですよねー。
ちょっと旧作も含めてチェックしてみたいです。
こちらは、良かったらいかがですか?(笑)
もしその気になりましたら遠慮なくご連絡下さいなv
そうですね、表紙の受けはちょっと可愛さだけが目立ってるかな?
確かにひと言で言えば「可愛い子」ではありますが、けっこうそれだけではなくて、しっかりしてるし、何より言動が面白くて楽しく読んでしまいました。
可愛らしさだけでアピールするタイプではありませんでしたよ。
高尾さんは振り返ってみたらたくさんは読んでいなかったんですが、読んだ本はわりと好きの範囲に入ってたんですよねー。
ちょっと旧作も含めてチェックしてみたいです。
こちらは、良かったらいかがですか?(笑)
もしその気になりましたら遠慮なくご連絡下さいなv
2009/06/05(金) 16:47 | URL | mimu #-[ 編集]