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4344816528真音〈1〉
谷崎泉/麻生海
幻冬舎コミックス
リンクスロマンス 2009-05

by G-Tools

母親の借金のせいで、暴力団の事務所に連れてこられた進藤は、粗野で野性的な本部長・富樫に一目で気にいられてしまう。
その気のない進藤は富樫をはねつけるが諦めてもらえず、無理矢理に何度も食事に連れ回されることに。秘密を抱え、静かに生きてきた進藤は、心を騒がせる富樫と距離を置きたかった。
だがある日、強引に部屋にやってきた富樫に口説かれ、進藤は断るが、突然押さえ込まれ身体を弄ばれてしまい…。
富樫(とがし)×進藤心音(しんどうここね・21歳)
周防組本部長×少年院出の青年

「真音 1」(2008年小説リンクス)
「邂逅」「書き下ろし」の二編。

谷崎さんの新シリーズ、1巻目です。予定は3巻らしい。
硬めな骨太の雰囲気がします。

進藤が働く溶接工場にヤクザの取立てがやってきます。
母親が借金をし逃げてしまったため、連帯保証人となっていた進藤のところに訪ねてきたのですが、進藤は驚かない。
よく確かめもせずにサインをした進藤ですが、母親がどういう人間かよくわかっているからか、そんなことになってもやっぱりな、と感情は動かされない。
ヤクザが工場に来たことで即クビを言い渡されても黙って受け入れ、ついて来いと言われてヤクザ・槙原(まきはら)のあとに淡々とついていく。
つれて行かれた先で出会うのが、富樫(攻め)でした。
なぜかひと目で気に入られてしまった進藤は、それから富樫のしつこいアプローチを受けることになります。
しかし、ヤクザで本部長という富樫にもビビらない進藤はそれを拒否し続ける。
結局は強引にモノにされてしまうのですが、それでもまだ落ちません。

「邂逅」は富樫と槙原の出会いのエピソードなのですが、この時も富樫は同じようなしつこいアプローチをしてますね(笑)。
相手がイヤがっても強引に目の前に現れてひっついていく。
年齢はもちろん現在より若いので、強引な中にも若さが感じられて面白いです。

まだ1巻目で導入ということもあるのか、進藤や富樫の背景の全ては掴めません。
これからそれが明らかになっていくと思うのですが、諦観漂うというか感情の起伏が乏しいというか、そんな進藤も奥底にはきっと何かを秘めて爆発しそうな気がします。
器用で、頭もよくて、腕っ節良く、物事に動じない精神があり、富樫の将来のキーになる活躍をするかもしれません。みすぼらしいノラ犬のふりをした、一匹狼かもしれないですよ(笑)。ただ翻弄されるだけではない、そんな受けはステキです。
そして富樫も、自信家で欲しいものには食らいついて絶対ものにする、強引で不遜なひつこい(笑)男という感じですが、組内部での不穏な動きがこれから表面化していきそうな中で、真価を現してきそうです。

進藤と富樫を引き合わせた槙原は、麻生さんのイラストではいい感じの不精髭くたびれオヤジ感が漂い気になる存在です(笑)。
どっちかというと進藤は槙原に懐いており、富樫がそれを悔しがる図はなかなか面白いですね。今後の活躍に期待大です。

二段組で一瞬読むのをためらったのですが、杞憂でした。
思いのほかスラスラと短時間で読んでしまった。
展開が気になるからでしょうねー。
谷崎さん初心者のころ気になった視点のグラつきも、数冊読むうちにいつの間にか慣れたのがダイジョウブになりました(笑)。
次巻も楽しみに待ちたいと思います。
できれば内容を忘れないうちにお願いしたいです(笑)
コメント
この記事へのコメント
こんにちは~みむさん!

最近、谷崎さん読まれていますよね?視点が変わるのもなれましたか?良かったです(笑)
このお話は、雑誌掲載のものなので・・それほど間が開かないうちに次巻もでると思いますが・・(謎)
雑誌で読んだ私はもう殆ど最初の部分の内容を忘れておりますが(汗)
2009/06/22(月) 12:48 | URL | 水月 #/fVvPWuA[ 編集]
こんにちは、mimuさん。

ニ段組のびっしり文字には、私もちょっとビックリでしたが面白かったですね。

登場人物も非常に魅力的でした。さめの作る料理に「食べたい~」と、何度も思ってしまいました。そう言えば、谷崎さんのお話には、和風料理の描写が多いかも。

槙原は、いい味出してましたね。真面目で苦労人なので、色々と富樫の後始末など大変そうですが(笑)。

もう、連載の方は完結しているようなので、続きもサクサク出るといいですねvv
2009/06/22(月) 13:53 | URL | 桃 #-[ 編集]
>水月さん
こんにちは、水月さん。

水月さんは雑誌で読まれたんですねー。
なんか水月さんが雑誌を読まれるのって珍しくないですか?(笑)

もう読んだらどんどん忘れていくので、間が空くと内容とか空気感がわからなくなってしまって、つながりもなにもあったもんじゃないんですよ(笑)
感想書くにもヘンなこと書きそうですしね。
揃ってから読む手もありますが、こちらは気になったので読んでしまいました。
早く出るといいなー!
2009/06/22(月) 14:40 | URL | mimu #-[ 編集]
>桃さん
こんにちは、桃さん。

読み始めたら意外に苦にならず終えるのも早かったです。
やっぱり先が気になるからですかね。

「さめ」の料理はおいしそうでしたよね~!
こういう料理屋ってなかなか女は入りにくいし、ウラヤマシイです。
谷崎さんは和食好みでしょうか(笑)
カタカナ名の味のわからない高級料理よりも、こういう家庭の味の方が確かに美味しそうに感じます。庶民だから?

槙原は情があって、損な役回りっぽいですけど、気になる存在です。
務所に入ってたわりには富樫に比べると常識人な感じですね(笑)

雑誌では完結しているんですか?
ではそんなに待たなくてすむでしょうか。
ホントに早く出してくれないと、最近の私の忘却能力といったら・・・(^^ゞ
2009/06/22(月) 14:48 | URL | mimu #-[ 編集]
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