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4199005307主治医の采配
水無月さらら/小山田あみ
徳間書店
キャラ文庫 2009-07-23

by G-Tools

新婚旅行中に、突然砂漠の王に拉致され性奴隷にされた3年間。生還はしたけれど、将来を嘱望されていた有能な弁護士・夏目礼一郎は、下半身の自由を奪われ生きる気力さえ失っていた。
その主治医についたのは、高校時代の同級生・上條晴隆だ。
心は性欲を認めないのに、診察されるだけで反応する体と折り合いがつかない礼一郎。
そんな自ら治療を拒む患者を、内心持て余す晴隆だったが……。
上條晴隆(かみじょうはるたか・32歳)×夏目礼一郎(なつめれいいちろう・32歳)
整形外科医×元弁護士
高校時代の同級生。


新婚旅行中に拉致され競売にかけられて砂漠の王に買われ…とはアラブものでよくある出だしですが、これはアラブものではなく、三年間の性奴隷の生活から命からがら逃げ出し助けられたあとがメイン。
かなりいたぶられた生活の一端は回想として出てきますが、こういうのはイヤな私もまあこの程度なら大丈夫かな。
しかしそれだけで悲惨な日々が想像されちゃいますけどね。

拉致の際気を失い目覚めて競売にかけられたとき既に両足の膝から下が動かせなくなっていた礼一郎は自由を奪われたまま王の嗜虐の対象の日々を過ごし、助けられ日本に戻っても、検査には異常がないのに足は治らないまま。
精神的にも大きなダメージを負い、生きる気力を失っています。

攻めの晴隆は礼一郎の妻の従兄という関係で、礼一郎の帰国の際付き添ったこともあり主治医となりますが、高校時代決して気が合ったわけではなくどちらかというと反対。
医者の家に生まれ当然医者になるべくレールを敷かれていた晴隆は、怪我で期待されていたテニスを諦めて以来、ただ淡々と敷かれた人生を生きてきただけで、仕事にも趣味にも恋愛にも熱のないやはりある意味気力のない男。

そんな二人が関わり合って最終的にはその気力を取り戻していくわけです。
どちらかというと潔癖で神経質なタイプだった礼一郎は三年間の生活のため、ちょっと触れられただけで勃ってしまい、そんな自分を受け入れられずに苦しみますが、淫乱な身体を主治医がまたその身体で慰めちゃったりしてエロい展開になるのかしらと思ったらどうもそういう感じではなかったです。
そういう雰囲気はあるけど、もっと精神的な面の方が大きい感じ。
別に“采配”も揮っていないような(笑)

一読しただけでは礼一郎の心の変化の過程やきっかけとなった出来事が掴めず、晴隆もよくわからないらしいんですが(笑)、何か大きな出来事で劇的に心が変化するというよりも、日々や季節の移り変わり、誰かとの会話や一言ややりとりなど、もがいてもがいてある日完全に脱皮するように心が生まれ変わる…とも取れるかも。
主治医が采配をふるってどうにかするわけではなく、いろんな葛藤が礼一郎の心に変化を起こし、立ち直らせた、あくまで内面のもの。

相当エロい話にどこで転んでもおかしくないですが、わりと抑えた、意外に静かな話だった…ように思います。
あとがきを読むと、水無月さん自身の思いが投影されているのかなと思ったり。
「今ここに存在している限り、存在は許されている」とは、多分自分自身がそう願ってるからかなと思います。

しかし、やはり足は治して貰えば良かったのに。
その辺の矜持は私には理解できなかったわ~。
難しい話だ。
最後はとっても幸せそうで、よくこんなに穏やかなエンドになったな…と思いました。
まさに厳しい冬のあとには春が来て桜が咲くってところでしょうか。
桜って人それぞれにいろんな感情を掻きたてますよね。。
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