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434481794X藍より甘く
一穂ミチ/雪広うたこ
幻冬舎コミックス
ルチル文庫 2009-10-15

by G-Tools

夜景、港町、観覧車。
完璧すぎるロケーションで入江暁行は「好き」と告げられた。三年間も友達として側にいた柘植遙から。
実家が藍を作っていて、爪の先をいつも青く染めている遙。笑うと寂しげな顔が明るくなる遙。
男なんて絶対ありえない、でも居心地のいい彼の隣は手放したくない。
誰にも言えない困惑を、暁行はブログに綴ることにするが――。
入江暁行(いりえあきゆき)×柘植遥(つげはるか)
大学生

「藍より甘く」
「藍より青く」と
ショート「愛より甘く」の三編。

大学入学後の説明会で隣同士の席に座り言葉を交わしたのをきっかけに友人となった二人。
アルバイトも一緒で、三年間仲のいい友人としてつきあってきた遙に、ある日突然観覧車の中で告白されるところから話は始まります。

暁行には彼女がいるけれど、そうでなくても親しい友人にある日突然告白されたらそりゃ驚いて飛び退いてしまうだろう。
そんな爆弾を落としておきながら淡々とクールにさえ見える遙の態度に甘えるように友人関係を続けるのですが、心の中は困惑しまくり。
絶対無理、有り得ない、とつぶやきつつ、無意識に意識してしまう。

話は暁行の困惑と心の変化を追いながら進むのですが、時折遙の切ない本音、熱い恋心が垣間見える。
それを暁行の視点から見ることになりますが、切なくて泣きそうになる。
自分のことが好きならどうして女(ここには女性タレント名が入る)に生まれてこなかったの?と言ってしまう暁行に、「分かった。生まれ直すね」と応える遙。ここ胸にドカンと来ました。
ここだけじゃないんだけど。

片想いって辛くて悲しいけれど、遙が暁行に寄せる片想いは、なんだかすごく大切なキラキラした宝物みたい。
そんなものが自分に向けられているとしたら、自分の方まで胸がギュっとしそう。
暁行はわりと普通に朴念仁でちょっと無神経なところもあるけれど、相手のそういう繊細な心にちゃんと気づくことはできるやつだから、「辛い片想いをさせている男」にしては読者を敵に回したりはしない(笑)

実際に同性に真摯な愛情を向けてそれに応えてくれる可能性って、相手がノンケの場合どのくらいあるのか?と思うけど、暁行が遙をちゃんと追ってくれてすごくすごく良かった。嬉しかった。
大切な想いがこぼれるような、一穂さんの文章がとても素敵。
これ大好きだ。
コメント
この記事へのコメント
おお~これも「一穂先生」の作品ですね~!10月発売ではかなり前に予約していたのでチェックしていませんでした(汗)

あのう・・まだ間に合いますか?
間に合ったらこれもお願いしても良いですか?
すみません・・・<(_ _)>
2009/11/15(日) 18:16 | URL | 水月 #/fVvPWuA[ 編集]
>水月さん
はいはい、まだ間に合いますよ~(^_-)v
水曜日に送る予定でいます。
まだ準備ができてなくて(汗)
こちらも入れますのでお楽しみ下さいね~。
これ、私はとてもよかったですよ。
2009/11/16(月) 17:00 | URL | mimu #-[ 編集]
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