![]() | 松前先生と美貌の作家 遠野春日/木下けい子 大洋図書 SHYノベルズ 2010-02-25 by G-Tools |
渋谷は松濤に屋敷を構える元侯爵櫻井家の若様、春之は人も羨む美貌の持ち主だ。末っ子として家族中に甘やかされ、友人たちからちやほやされ、気づけば負けず嫌いで、我が儘で、そのうえ傲慢な若様になっていた。
そんな春之にはひとつだけ、誰にも知られたくない秘密があった。それは覆面作家、小櫃由布であるということ……。
憧れの挿画家・松前千種にいつかは絵をつけてもらいたいと思っていた春之だが、ある日、紳士倶楽部で出会った見知らぬ男に松前千種の悪口を言ってしまう。
ところが、その男こそが松前千種だった!?
そんな春之にはひとつだけ、誰にも知られたくない秘密があった。それは覆面作家、小櫃由布であるということ……。
憧れの挿画家・松前千種にいつかは絵をつけてもらいたいと思っていた春之だが、ある日、紳士倶楽部で出会った見知らぬ男に松前千種の悪口を言ってしまう。
ところが、その男こそが松前千種だった!?
松前千種(まつまえちぐさ・33歳)×櫻井春之(さくらいはるゆき・23歳)
挿画家×元侯爵家若様で覆面作家
戦後、昭和初期くらいのお話でしょうか。
元侯爵家の末っ子・春之は、家族にも可愛がられ友人たちにもちやほや甘やかされて、「世界は自分を中心に回ってる」かのような我がままいっぱいのお坊ちゃま。
プライドが高く高慢で、「自分が一番」と思ってる人特有の、“自分以外の、優秀だったり人気のある人を素直に認めない”ところがあり、みんなが褒めるものを自分もホントは大好きなのに素直に「好き」と言えず貶してしまう、どうしようもない天の邪鬼な若様です。
そんな春之は、実は家族には内緒で覆面作家・小櫃由布(おびつゆう)として活動しています。
そのくせ、また良くない癖で周囲には大衆文学をバカにしたことを吹聴してしまうのですが、実は人気挿画家・松前千種に挿画を描いてもらうことがが春之の憧れの夢。
なので余計に自分と同年齢の作家が松前の挿画で本を出したことが面白くなく、紳士倶楽部で会った初対面の男に、春之はつい松前についての悪口を言ってしまいます。
そして後日、ついに本に松前の挿画を描いてもらえることになり、初めて顔をあわせた松前が、その紳士倶楽部で会った男だった・・・というわけですね。
もちろん松前からはきっぱりと挿画を断られてしまいます。
しかしどうしても諦められない、まるで松前に恋焦がれるかのようにその挿画を求めていた春之は、なんとか松前の機嫌を取ろうとします。
でも人に頭など下げたことのないような人は碌なことをしません(笑)
ますます松前の逆鱗に触れてしまいます。
人にちやほやされて当たり前、持ち上げられて当たり前の高飛車な春之ですが、読んでる方は、あまりの自分中心ぶりの思考や行動がドツボにハマっていくのがおかしく、反感を抱くことはないです。
むしろ育ちのいい人特有の世間知らず・怖いもの知らずの直球ぶり(大暴投だったりする)やそれなりに悩んでいる様子はとても可愛い。
素直になれないことで損をしているのですが、そういう人が一生懸命自分なりに考えて成長していくところを見守る感じ。
春之にとって「蝶よ花よ」の周囲とは違い、松前はそういうもので動く人ではなく、いわゆる自分の矜持や価値観、世間的な常識で動く大人の男ですから、春之のようなぼっちゃんには新鮮で、惹かれる部分は絵だけでなくあったろうと思います。
そして春之も、そのぼっちゃん気質が見ようによっては可愛らしいので、大人の男から見ると面白いかもしれない(笑)
このくらい年の差があると、春之をちゃんとしつけられそうですよね(笑)
松前も結構キビしい男なので、春之が本当にいけないことをしたときはきっちり怒られそう。
でも春之も、元々のぼっちゃん気質的な我がままを持ちつつ、素直な可愛い青年になると思いますね。
この高慢ぶりがなくなってしおらしくなったら、それはそれで魅力半減(笑)
木下けい子作・コミックス「由利先生シリーズ 」の六車君が、ゲストで出演しています。
オビが可愛い(笑)
なんとなく、春之兄のスピンオフがありそうな感じもしますね。そしたら嬉しいなぁー。
挿画家×元侯爵家若様で覆面作家
戦後、昭和初期くらいのお話でしょうか。
元侯爵家の末っ子・春之は、家族にも可愛がられ友人たちにもちやほや甘やかされて、「世界は自分を中心に回ってる」かのような我がままいっぱいのお坊ちゃま。
プライドが高く高慢で、「自分が一番」と思ってる人特有の、“自分以外の、優秀だったり人気のある人を素直に認めない”ところがあり、みんなが褒めるものを自分もホントは大好きなのに素直に「好き」と言えず貶してしまう、どうしようもない天の邪鬼な若様です。
そんな春之は、実は家族には内緒で覆面作家・小櫃由布(おびつゆう)として活動しています。
そのくせ、また良くない癖で周囲には大衆文学をバカにしたことを吹聴してしまうのですが、実は人気挿画家・松前千種に挿画を描いてもらうことがが春之の憧れの夢。
なので余計に自分と同年齢の作家が松前の挿画で本を出したことが面白くなく、紳士倶楽部で会った初対面の男に、春之はつい松前についての悪口を言ってしまいます。
そして後日、ついに本に松前の挿画を描いてもらえることになり、初めて顔をあわせた松前が、その紳士倶楽部で会った男だった・・・というわけですね。
もちろん松前からはきっぱりと挿画を断られてしまいます。
しかしどうしても諦められない、まるで松前に恋焦がれるかのようにその挿画を求めていた春之は、なんとか松前の機嫌を取ろうとします。
でも人に頭など下げたことのないような人は碌なことをしません(笑)
ますます松前の逆鱗に触れてしまいます。
人にちやほやされて当たり前、持ち上げられて当たり前の高飛車な春之ですが、読んでる方は、あまりの自分中心ぶりの思考や行動がドツボにハマっていくのがおかしく、反感を抱くことはないです。
むしろ育ちのいい人特有の世間知らず・怖いもの知らずの直球ぶり(大暴投だったりする)やそれなりに悩んでいる様子はとても可愛い。
素直になれないことで損をしているのですが、そういう人が一生懸命自分なりに考えて成長していくところを見守る感じ。
春之にとって「蝶よ花よ」の周囲とは違い、松前はそういうもので動く人ではなく、いわゆる自分の矜持や価値観、世間的な常識で動く大人の男ですから、春之のようなぼっちゃんには新鮮で、惹かれる部分は絵だけでなくあったろうと思います。
そして春之も、そのぼっちゃん気質が見ようによっては可愛らしいので、大人の男から見ると面白いかもしれない(笑)
このくらい年の差があると、春之をちゃんとしつけられそうですよね(笑)
松前も結構キビしい男なので、春之が本当にいけないことをしたときはきっちり怒られそう。
でも春之も、元々のぼっちゃん気質的な我がままを持ちつつ、素直な可愛い青年になると思いますね。
この高慢ぶりがなくなってしおらしくなったら、それはそれで魅力半減(笑)
木下けい子作・コミックス「由利先生シリーズ 」の六車君が、ゲストで出演しています。
オビが可愛い(笑)
なんとなく、春之兄のスピンオフがありそうな感じもしますね。そしたら嬉しいなぁー。
この記事へのコメント
こんにちは~、みむさん!
これ、うっかりチェック忘れ
でも、なかなか面白そうですよね。それなので某コンビニでポチりました。(まだ当分読めそうにないけそ・・・)
遠野先生、新作は久々じゃないですか?「情熱シリーズ」第2部も1作だけでてそのまま。ゆっくり書いていきたいと言っていましたが。
とりあえず、早めに読めたらいいな~と思ってます(笑)
これ、うっかりチェック忘れ

でも、なかなか面白そうですよね。それなので某コンビニでポチりました。(まだ当分読めそうにないけそ・・・)
遠野先生、新作は久々じゃないですか?「情熱シリーズ」第2部も1作だけでてそのまま。ゆっくり書いていきたいと言っていましたが。
とりあえず、早めに読めたらいいな~と思ってます(笑)
2010/03/22(月) 14:53 | URL | 水月 #/fVvPWuA[ 編集]
こんにちは、水月さん。
あ、ポチっちゃいました?
私の感想もいい加減遅いので、間に合いませんよね(笑)
遠野さん久しぶりの新作のようですね。
最近本屋であらすじを見てから食指の動いたのだけ買うことにしてるので全部はチェックしてないんですけど、これはちょっと面白そうかなと思って~。
イラストも木下さんで、好きだし。
我が儘お坊ちゃまがいい味だしてて可愛らしさもあり、楽しく読めましたよ~。
まあ、本の山は、お互いゆっくり片づけていきましょう・・・(笑)
あ、ポチっちゃいました?
私の感想もいい加減遅いので、間に合いませんよね(笑)
遠野さん久しぶりの新作のようですね。
最近本屋であらすじを見てから食指の動いたのだけ買うことにしてるので全部はチェックしてないんですけど、これはちょっと面白そうかなと思って~。
イラストも木下さんで、好きだし。
我が儘お坊ちゃまがいい味だしてて可愛らしさもあり、楽しく読めましたよ~。
まあ、本の山は、お互いゆっくり片づけていきましょう・・・(笑)
2010/03/22(月) 16:11 | URL | mimu #-[ 編集]
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