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4048683918Home,sweet home.
吉田ナツ/高峰 顕
アスキーメディアワークス
B-PRINCE文庫 2010-03

by G-Tools

「監禁されたんだよ、君」
目が覚めると瀬尾は知らない部屋でにっこりと笑う自分好みの美人にそう告げられる。猫っぽい雰囲気や目元の黒子が色っぽく、どこかで見たような――専務の安藤だ!と気づいた時には、瀬尾を鎖に繋いで出勤してしまった。
突然の監禁に憤っていた瀬尾だけど、その日から健気に自分の世話をやく安藤をみて、気持ちが傾き始めて…?

瀬尾隆文(せおたかふみ・22歳)×安藤広也(あんどうひろや・29歳)

「Home,sweet home.」(08年雑誌掲載大幅加筆修正)
「Love is」(書き下ろし)

タイトルは「Home,sweet home」、表紙もエプロン姿の受が攻に「あ~ん」してる図でどう見ても“ほのぼの”路線。
しかしオビにはそぐわない「監禁」の文字が(笑)
ぱらっと中身を見たところ、いわゆるSMチックな監禁モノではないようでこれならヘタレな私でも大丈夫そう。

実際「監禁」されているのはガタイの大きい攻めの方であるし、受けが「監禁してのっかっちゃうぞ」な話でもない。
生まれて三日後にゴミ箱に捨てられた攻めと、愛人の子で、母亡きあと本家に跡継ぎとして引き取られるも本妻に子供が生まれて用なしとなってしまった受け。
家庭や家族の愛を知らずに育ってきた二人が「Home,sweet home」を作るというお話だ。

ある朝目覚めたらマッパで知らない部屋にいた瀬尾。
酔っ払って誰かの部屋で一晩過ごすなど珍しくもない瀬尾だが、事態はいつもとは違っていた。
そこにいたのは瀬尾の勤める不動産会社の専務・安藤。
安藤に薬を盛られた瀬尾は安藤のマンションに知らないうちに連れ込まれていたのだ。
「監禁されたんだよ、きみ」という安藤に、わけがわからず瀬尾は怒るが・・・。

安藤は瀬尾を監禁して、甲斐甲斐しく世話を焼くだけで別に瀬尾に何をさせるでもない。
慣れない料理を一生懸命作り、シーツを換えベッドを整え、瀬尾が退屈しないようにDVDも(アダルトまで)各種取り揃え・・・。
瀬尾には監禁の理由がわからないが、安藤が明かさないので読んでる方にも目的がわからない。
いったい何がしたいの?とイライラします(笑)

悲惨な境遇を生き抜いてきた持ち前の前向きさと楽観で瀬尾は一旦状況を受け入れるが、そうでなくてもゲイの瀬尾にとって安藤は好みのど真ん中。
そして誰かに身の回りを甲斐甲斐しく世話されたり優しくされた記憶のない瀬尾は、この妙な事態の中で憧れていた家庭の温かささえ感じるようになる。
やがて安藤に惹かれてしまった瀬尾は気持ちを打ち明けるが、そこで安藤の目的が明らかになり、幸せな“監禁”の日々は終わりを告げてしまう・・・。

正直に言うと、この監禁の理由が、ちょっと非現実的過ぎるような気はしました。
もちろん小説なのでいろんな有り得ない状況があっていいんですが、その上でも私の理性(笑)ではあんまり納得できなかった。
そしてご都合主義が多いようにも思いましたね。
だってさ~、普通こういうことに第三者を巻き込むのって、本気でヤバイんじゃないの?(笑)

ただ、根底に流れるのは彼らの持てなかった家庭や家族の暖かさやそれへの憧れであり、書き下ろしでは手にした暖かいものを手放すまいと思いつめちょっと間違ってしまったりと、一生懸命幸せを掴もうとする二人の話であることはちゃんと伝わってきます。
瀬尾の生まれなどはとても暗いものだけれど、それらを重くなることなく瀬尾の明るい性格もあってさらっと書いていたり、「監禁」という言葉がインパクトが強すぎて見失ってしまいそうだけど、実は彼らの思いってかなり切ないものですよね。
始まりはともかく、惹かれ合う理由がちゃんとわかります。
書き下ろしの最初では、「瀬尾ってサイテー」って思ってたんだけど(笑)、瀬尾がどうしてそうなってしまうのか、その裏を思うと、消えない心の傷が感じられて簡単に責められませんね。
安藤は大した包容力だと思います。

切なさそのままに書くという手もあったかもしれませんが、そうするとすごく重たくなったでしょうね。
でも、また吉田さんの思い切り切ないやつも読みたいなー。
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