![]() | スケルトン・ハート いつき朔夜/あじみね朔生 新書館 ディアプラス文庫 2010-03-09 by G-Tools |
工学部助教授の知晶は、妻子ある教授とセフレ関係にありながら、大学附属工場の実習助手・荒牧に心惹かれていた。
家庭の事情で進学をあきらめた青年の挫折と、自らの人生が共鳴したように感じたのだ。
だが、若い荒牧のプライドを傷つけて拒絶されて以来、知晶は彼と距離を置いていた。
その距離がふとしたことで縮まったとき、荒牧から秘めた想いを告げられて……?
家庭の事情で進学をあきらめた青年の挫折と、自らの人生が共鳴したように感じたのだ。
だが、若い荒牧のプライドを傷つけて拒絶されて以来、知晶は彼と距離を置いていた。
その距離がふとしたことで縮まったとき、荒牧から秘めた想いを告げられて……?
荒牧圭吾(あらまきけいご・23歳)×真島知晶(まじまちあき・32歳)
大学附属工場実習助手×助教授
「スケルトン・ハート」(雑誌掲載)
「インビジブル・ハート」(書き下ろし)の二編。
「准教授」でなく、あえて「助教授」としているそうです。
雑誌掲載分は読みました。
地方出の純な年下青年と、年上美人カップル。
二人のそれまでの境遇がきちんと書かれていて、事情や立場は違えど共通の挫折感を持ち、一方は特別に気にかけ一方はその優しさに惹かれていく・・・というのがムリなく書かれていました。
しかし、ある出来事で疎遠となってしまい、その寂しさもあって、知晶(受け)は妻子ある教授と愛のない関係を結んでしまうのですね。
荒牧(攻め)と知晶の誤解が解けるのはそれから3年後。
二人は急速に近づいていきますが、知晶と教授の関係がこの時になって影を落としてきます。
知晶と教授の関係は冷め切っているので、別に教授が若いライバルの登場に大暴れというわけではありません。
知晶の方がかなり年上ですし、荒牧は高専を出て就職したばかりの若者ですから、知晶の方が視野も広いし包容力もあります。
しかし、荒牧と疎遠だった3年間、知晶の荒牧を遠くから見つめる視線や想いは「乙女」のよう。
可愛らしいなと思って読んでましたが、いいですね、こういう遠くから見つめる片想いの気持ち(笑)。
荒牧と出会ったばかりの頃、荒牧は社会人としても男としても経験が浅く成長途中ですが、知晶はそのまだ少年のような荒牧の体型にも非常に目を止めています。
作業着の中で泳いでいたような、身長はあっても薄い身体が3年後、きちんと身に合った作業着となっているのに気づいて、その外見の成長に「感慨」を覚えるのですが、この目のつけどころが個人的に大変「わかる」と思って、うなづくことしきりでございました。
成長期の息子がいるのでその体型の変化はつぶさにわかるのですが、どんなに身長があっても若い男の子と成長しきった男の骨格とは全然違うんですよ(笑)
細身の男性でも、10代や二十歳そこそこの男の子とは違います。
女の子は中学生の頃太ってた子が年頃になるとほっそりしたり、胸やお尻が大きくなったり分かりやすいですが、男の子も年齢を重ねるにしたがって骨格が変わっていきます。
その違いに執拗に(笑)目をつけるとは・・・。
非常に個人的ですが、私にはここがこの話のポイントでしたね(笑)
荒牧は成長不足経験不足に加えてドーテイ君でもあり、一生を預ける相手としてはまだまだ未熟であります。
未熟ゆえに暴走したり思い込みでおかしなことをしたりしますが、とても真っ直ぐで努力家で素直であり、こういう男の子の成長を受け止め愉しむのは年上の醍醐味であります。
知晶は恋人としてその成長を受け止めていくわけですが、私は“年上の恋人”という視点だけでなく、つい自分の「母心」まで重ねて読んでしまいました(笑)
この話はある程度年いった女子に向くような気がします(笑)
大学附属工場実習助手×助教授
「スケルトン・ハート」(雑誌掲載)
「インビジブル・ハート」(書き下ろし)の二編。
「准教授」でなく、あえて「助教授」としているそうです。
雑誌掲載分は読みました。
地方出の純な年下青年と、年上美人カップル。
二人のそれまでの境遇がきちんと書かれていて、事情や立場は違えど共通の挫折感を持ち、一方は特別に気にかけ一方はその優しさに惹かれていく・・・というのがムリなく書かれていました。
しかし、ある出来事で疎遠となってしまい、その寂しさもあって、知晶(受け)は妻子ある教授と愛のない関係を結んでしまうのですね。
荒牧(攻め)と知晶の誤解が解けるのはそれから3年後。
二人は急速に近づいていきますが、知晶と教授の関係がこの時になって影を落としてきます。
知晶と教授の関係は冷め切っているので、別に教授が若いライバルの登場に大暴れというわけではありません。
知晶の方がかなり年上ですし、荒牧は高専を出て就職したばかりの若者ですから、知晶の方が視野も広いし包容力もあります。
しかし、荒牧と疎遠だった3年間、知晶の荒牧を遠くから見つめる視線や想いは「乙女」のよう。
可愛らしいなと思って読んでましたが、いいですね、こういう遠くから見つめる片想いの気持ち(笑)。
荒牧と出会ったばかりの頃、荒牧は社会人としても男としても経験が浅く成長途中ですが、知晶はそのまだ少年のような荒牧の体型にも非常に目を止めています。
作業着の中で泳いでいたような、身長はあっても薄い身体が3年後、きちんと身に合った作業着となっているのに気づいて、その外見の成長に「感慨」を覚えるのですが、この目のつけどころが個人的に大変「わかる」と思って、うなづくことしきりでございました。
成長期の息子がいるのでその体型の変化はつぶさにわかるのですが、どんなに身長があっても若い男の子と成長しきった男の骨格とは全然違うんですよ(笑)
細身の男性でも、10代や二十歳そこそこの男の子とは違います。
女の子は中学生の頃太ってた子が年頃になるとほっそりしたり、胸やお尻が大きくなったり分かりやすいですが、男の子も年齢を重ねるにしたがって骨格が変わっていきます。
その違いに執拗に(笑)目をつけるとは・・・。
非常に個人的ですが、私にはここがこの話のポイントでしたね(笑)
荒牧は成長不足経験不足に加えてドーテイ君でもあり、一生を預ける相手としてはまだまだ未熟であります。
未熟ゆえに暴走したり思い込みでおかしなことをしたりしますが、とても真っ直ぐで努力家で素直であり、こういう男の子の成長を受け止め愉しむのは年上の醍醐味であります。
知晶は恋人としてその成長を受け止めていくわけですが、私は“年上の恋人”という視点だけでなく、つい自分の「母心」まで重ねて読んでしまいました(笑)
この話はある程度年いった女子に向くような気がします(笑)
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