花のように美しい老舗和菓子店御曹司・雪平三千也と陶芸界期待の新鋭・高松豪は出会ってひと目で恋に落ちる。力強い信念を持ち作陶に打ち込む豪の、時折蕩けるように甘えてくる素直さに三千也は心癒されていた。
しかし豪との関係が社長である三千也の父に知られ、「別れないのなら出て行け」という父に、三千也は全てを捨てて豪と生きていく決意をする。
豪も三千也の気持ちを受け止め、二人で未来に向かって努力するが、そんな中、三千也の父が倒れて…。
しかし豪との関係が社長である三千也の父に知られ、「別れないのなら出て行け」という父に、三千也は全てを捨てて豪と生きていく決意をする。
豪も三千也の気持ちを受け止め、二人で未来に向かって努力するが、そんな中、三千也の父が倒れて…。
高松豪(たかまつごう)×雪平三千也(ゆきひらみちや)
同い年、26歳。
若手陶芸作家×老舗和菓子店跡取り息子
桃さくらさんと言えば「僕のセクシャルハラスメント」が有名で、長い作家歴をお持ちです。しかし、面目ないことに初読み(^^ゞ
老舗の和菓子店「ゆきひら」の専務・三千也は、仕事で訪れた陶芸の大家・芦田憂緑(あしだゆうろく)の家で、弟子の豪と出会います。憂緑の家の近くで川に流された仔猫を助けた三千也が川で転び、びしょ濡れになったところを豪が助けたのがきっかけです。
ぬれた服を乾かすため連れて行かれた豪の家で、初めて会ったのに、豪は「ひと目ぼれだ」といきなり三千也に迫ってきます。その時は何もないのですが。
三千也は困惑しながらも、豪の言葉に嫌悪感は少しも沸かず、むしろどちらかといえば自分も好意を抱いていて、三千也が豪の気持ちを受け入れて恋人同士になるまで、トントン拍子で話は進みます。
それからはただただ幸せな時間を過ごしながら、それぞれの仕事に打ち込むのですが、そんな時、三千也の父が心筋梗塞で倒れ、気弱になった父は、三千也を早く跡取りにと見合いを望むようになります。
そして三千也の素行を調べた父に、豪との仲が知られることに。
「別れないなら出て行け」という父の言葉に、三千也は豪とともに、『駆け落ち』となるわけです。
男同士のカップルに跡取り問題が振りかかる、わりとありがちな展開ですが、それで二人の仲が引き裂かれるとかいうことは全くなく、一貫して二人とも「一番大事なのは恋人」という姿勢なので、家を出たあとも、とりあえず二人はハッピーです(笑)。
ゆきひらの跡取りとして生まれたときから将来が決まっていた三千也は、もちろん嫌々家の仕事をしていたわけでなく、自分も好きだからこそやっていた仕事ですが、自分でその仕事を選び取ったというわけでもありません。ゆきひらを離れ、自分でできることを模索しながら、優秀なので洋風居酒屋のアルバイトから社員、店長へと出世し、そこでも仕事に打ち込んで一生懸命やっています。
豪は、やはり老舗旅館の跡取りとして生まれたのですが、陶芸をやりたいために、やはり勘当されて家を出ています。
そんな背景がありながら、やはりそれが波乱の要因になるわけではなく、ただひたすらお互いを見つめ、愛し合い、自分のやるべきことに精を出し、自分自身の道を模索する。。
そうして三年が経ったころ、豪は賞をいくつも貰い初めての個展をひかえ、三千也も、新しい店の店長となり忙しい日々を送るようになります。
そして、愛し合いながら、ちゃんと成長してきた二人に対して、周りが変わりだすんですね。始めは驚き困惑していた母や妹は、頑張ってきた二人を受け入れ応援するようになり、頑固な父は諸手を上げてというわけではありませんが、やはり軟化の兆しを見せる。
そこに至るまで、波乱といえば後継問題だけで、しかし早々に二人はそこから離れてしまうので、お話としては、それほど大きな山があるわけでもない、サラサラッとした印象でした。親をどうしても説得しようという必死さとか、家を出た悲壮感とか、そういうものは感じられず展開的には物足りない感じもします。
それでいて、恋を貫くことで、時間はかかっても最終的には周りを納得させて一番いい形を手に入れてしまうんですから、揺ぎ無い愛の勝利?(笑)
ジタバタするわけでもなく、家を出てもしっかりと二人で自分たちの道を歩いていってしまうんですから、周りが歩み寄るしかない感じ。ある意味最強の二人かも。
二人とも、愛情に対してとてもストレートで、態度も言葉も素直なので、二人のシーンはとっても甘いものばかりでした。ホントに言い争いのひとつもしない。
愛情たっぷりで、相手の仕事への理解も深いし、反対されてもナンボのもんじゃ、ってな感じの二人ですから、この先なんの心配もないでしょう。
大変安心して読めるラブストーリーでした。
ちょっと残念だったのは、和菓子や陶芸と和の要素がいろいろあったのに、あんまり雰囲気には生かされていなかったことかな。
同い年、26歳。
若手陶芸作家×老舗和菓子店跡取り息子
桃さくらさんと言えば「僕のセクシャルハラスメント」が有名で、長い作家歴をお持ちです。しかし、面目ないことに初読み(^^ゞ
老舗の和菓子店「ゆきひら」の専務・三千也は、仕事で訪れた陶芸の大家・芦田憂緑(あしだゆうろく)の家で、弟子の豪と出会います。憂緑の家の近くで川に流された仔猫を助けた三千也が川で転び、びしょ濡れになったところを豪が助けたのがきっかけです。
ぬれた服を乾かすため連れて行かれた豪の家で、初めて会ったのに、豪は「ひと目ぼれだ」といきなり三千也に迫ってきます。その時は何もないのですが。
三千也は困惑しながらも、豪の言葉に嫌悪感は少しも沸かず、むしろどちらかといえば自分も好意を抱いていて、三千也が豪の気持ちを受け入れて恋人同士になるまで、トントン拍子で話は進みます。
それからはただただ幸せな時間を過ごしながら、それぞれの仕事に打ち込むのですが、そんな時、三千也の父が心筋梗塞で倒れ、気弱になった父は、三千也を早く跡取りにと見合いを望むようになります。
そして三千也の素行を調べた父に、豪との仲が知られることに。
「別れないなら出て行け」という父の言葉に、三千也は豪とともに、『駆け落ち』となるわけです。
男同士のカップルに跡取り問題が振りかかる、わりとありがちな展開ですが、それで二人の仲が引き裂かれるとかいうことは全くなく、一貫して二人とも「一番大事なのは恋人」という姿勢なので、家を出たあとも、とりあえず二人はハッピーです(笑)。
ゆきひらの跡取りとして生まれたときから将来が決まっていた三千也は、もちろん嫌々家の仕事をしていたわけでなく、自分も好きだからこそやっていた仕事ですが、自分でその仕事を選び取ったというわけでもありません。ゆきひらを離れ、自分でできることを模索しながら、優秀なので洋風居酒屋のアルバイトから社員、店長へと出世し、そこでも仕事に打ち込んで一生懸命やっています。
豪は、やはり老舗旅館の跡取りとして生まれたのですが、陶芸をやりたいために、やはり勘当されて家を出ています。
そんな背景がありながら、やはりそれが波乱の要因になるわけではなく、ただひたすらお互いを見つめ、愛し合い、自分のやるべきことに精を出し、自分自身の道を模索する。。
そうして三年が経ったころ、豪は賞をいくつも貰い初めての個展をひかえ、三千也も、新しい店の店長となり忙しい日々を送るようになります。
そして、愛し合いながら、ちゃんと成長してきた二人に対して、周りが変わりだすんですね。始めは驚き困惑していた母や妹は、頑張ってきた二人を受け入れ応援するようになり、頑固な父は諸手を上げてというわけではありませんが、やはり軟化の兆しを見せる。
そこに至るまで、波乱といえば後継問題だけで、しかし早々に二人はそこから離れてしまうので、お話としては、それほど大きな山があるわけでもない、サラサラッとした印象でした。親をどうしても説得しようという必死さとか、家を出た悲壮感とか、そういうものは感じられず展開的には物足りない感じもします。
それでいて、恋を貫くことで、時間はかかっても最終的には周りを納得させて一番いい形を手に入れてしまうんですから、揺ぎ無い愛の勝利?(笑)
ジタバタするわけでもなく、家を出てもしっかりと二人で自分たちの道を歩いていってしまうんですから、周りが歩み寄るしかない感じ。ある意味最強の二人かも。
二人とも、愛情に対してとてもストレートで、態度も言葉も素直なので、二人のシーンはとっても甘いものばかりでした。ホントに言い争いのひとつもしない。
愛情たっぷりで、相手の仕事への理解も深いし、反対されてもナンボのもんじゃ、ってな感じの二人ですから、この先なんの心配もないでしょう。
大変安心して読めるラブストーリーでした。
ちょっと残念だったのは、和菓子や陶芸と和の要素がいろいろあったのに、あんまり雰囲気には生かされていなかったことかな。
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