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楽園の囚われ人 楽園の囚われ人
六青みつみ著 / 白砂順イラスト
幻冬舎
リンクスロマンス

後宮で暮らすキリアは、王の寵愛を失い、臣下である将軍・ファリードに下げ渡されてしまう。
自尊心と王への忠誠心を打ち砕かれ、生きる意味を失ったキリアはファリードに憎しみを向けることで、自らの心を保とうとする。
心も身体もファリードを拒絶していたキリアだったが、彼と共に暮らすうちに、ファリードの優しさと誠実な心に好意を持ち始め…。

ファリード(28くらい?)×キリア(18くらい?)
年齢ちょっと不確かです。

戦で両親を失い、大国パルーサの王・シャー・ケイバーンに見初められたキリアは、7歳で後宮に納められました。それ以来、大変に可愛がられ、王の寵愛を一心に受けてきたキリアでしたが、成長し、少年の身体が青年へと変化し声変わりをし始めると、途端に稚児趣味の王のキリアへの興味は薄れ、王の寵愛を失ったキリアは後宮でも一番下の身分へと追いやられてしまいます。
それでも王に愛情と忠誠を抱き続けるキリアでしたが、ある日、戦で戦功を上げた将軍・ファリードの望みで、キリアはファリードへと下げ渡されてしまいます。
王以外の男に身体を預けることを拒むキリアですが、王に逆らうことなどできるわけもなく、すぐにファリードの屋敷へと連れて行かれ、「契約」のため公証人たちの前でファリードに無理矢理抱かれてしまいます。

全身全霊で王に尽くしてきたキリアは、王に捨てられた現実を認められず、王への尽きせぬ想いに胸を痛めながら、反動のようにファリードに冷たくあたります。
しかしファリードは、「契約」でキリアを無理矢理抱いたあとは指一本触れようとせず、ただ優しい思いやりと気づかいでキリアを包み込みます。
戸惑うキリアですが、ファリードは、キリアが許してくれるまでは何もしないと言うのです。愛しているから無理強いしたくないというファリード。
しかし、王から寵愛を受けていたとは言っても所詮は「奴隷」の身のキリアは、所有権がファリードに移されただけで、立場は「奴隷」のままということは変わりません。無理矢理にファリードの物となったとは言え、主人が奴隷に何をどうしようと、文句は言えないはず。
なのに自分を尊重しようとするその言葉を信じられず、また、王への愛を踏みにじられ乾いてしまった心に新たな愛など芽生えるはずもないと困惑するキリアですが、ファリードの誠実さや優しさに、だんだんと惹かれていくんですね。

キリアとファリードは6年前、偶然に迷い込んだ後宮の庭で出会っていました。そしてファリードは、まだ王の寵愛を受けていた輝くばかりに美しいキリアにひと目ぼれをしていたんですね。
しかし王の物であるからには諦めざるを得なかったのですが、キリアが王の寵愛を失い始めたと聞き、また王に飽きられた者たちの悲惨な末路をキリアが辿ろうとしていることを知り、キリアを助け、そして自分の愛を叶えようとするわけです。

王に飽きられ、ゴミのように捨てられて傷つき嘆き悲しむキリアの気持ちは苦しくて切ないですが、そんなキリアを想い続け、一途に誠実にキリアを愛するファリードの想いも切ないんですよね。キリアに拒絶されても、いつも優しく、気持ちを抑えて一歩引いて接するファリードの気持ちを考えると、擦れ違う二人が哀しいです。

二人の恋愛部分は良かったんですが、六青さんらしく(?)受がこれでもかというくらい、辛い目に合わされていまして…。王に身体を与えるために、まだ10歳を過ぎたばかりの頃から、身体を慣らすために猥具を押し込まれたり、性技を教え込まれたり、それから後にはファリードを助けるために大勢の男たちに輪姦されるなど、そういうシーンが事細かく書かれていて、あまり気持ちのいいものじゃありませんでした。あまり長々と語られても、ちょっと困ってしまいます。
ファリードとは、一度目は人前での「やっつけ仕事」だし、あとは気持ちが通じ合った1度あるだけですからね~。エロならこっちでやって欲しかったんですが。

その辺が気になりましたが、概ね楽しく読みました。
王と宰相の関係も、もっと書き込まれていたら、二人の印象も変わったかもしれませんが、残念ながら悪いイメージの方が残りました。
ラスト、新しく生活しはじめた二人や、部下、家族、召使たちの部分、もうちょっと読みたかったですね。
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