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可愛い男
麻生 玲子著 / CJ Michalskiイラスト
ワンツーマガジン社
アルルノベルス(2007.1)


同性が好き――誰にも言えない秘密を持つ奈良は、25歳になるまで独りで過ごしてきた。
ある日、童貞を捨てようと決心し、出張ホストを依頼。ホテルに現われたのは、同じ会社のエリート・菅野だった!?
動揺する奈良の指先に口づけながら「優しくしてあげるよ?」と菅野はあやすように囁いてくる。そして奈良は菅野から与えられる快楽に溺れていき…。
身体だけの関係から始まる、人生でただひとつだけの恋。
菅野翔(かんのしょう)×奈良斉希(ならいつき・25歳)
菅野の年齢は不明。奈良よりは年上。
「可愛い男」
「名もない気持ち」の二編。

自分の性癖を人に言えず、そういう溜まり場に足を向けることもできなかった奈良は、25歳になるまで誰ともつきあったことがありませんでした。
このまま独りきりで年を取るのか…と焦燥感に駆られた奈良は、ネットで見た男性専門の出張ホストの会社に電話をかけて童貞を捨てることを決心します。

ところがホテルの部屋に現われたのは、同じ会社の別部署のハンサムで有能な上司・菅野。なんと菅野は週末だけ出張ホストのアルバイトをしているとのたまい、奈良は菅野に優しく抱かれてしまいます。
そして菅野から「平日も会おうか」と囁かれ、それ以来、週末菅野から連絡を貰い、“出張ホストと客”という仕事を離れて、身体を重ねる関係になってしまいます。

始めはなにも知らなかった奈良が、菅野に抱かれるたびにいろいろなことを覚え、少しずつ変わっていきます。そうするうちに、心まで菅野に惹かれ身体だけの関係を虚しく思うようになっていくわけですね。
ウブな受けが遊び人の攻めに引っかかり、だんだんと好きになっていくのに、相手の心が見えず『セフレ』のような関係が辛くなっていく。遊び人の攻めの方も、純情な受けに夢中になって、遊びをやめて受けonlyに落ち着くという、そんなに珍しい展開ではないです。
大まかなところはそういう話だと思いますが、だけどだけど、微妙になんだか嫌な感じだったです(笑)

まず、奈良と菅野がそもそもHを前提としてしか会わないので、ホントに身体ばっかりになってるんですよね。二人は同じ会社ですが、部署が違うので、仕事で接触するシーンは全然ないんです。だから菅野のH以外のときの素の顔がよくわからない。
菅野がHの時は優しいとか、多少人柄が見えることはあっても、そうでない時の菅野の魅力は?となると全然わかりません。奈良の頭の中は菅野とのHでいっぱいになっちゃって、これでは身体に惹かれたみたいです。

視点が奈良なので、菅野側は余計にわかりにくいのですが、この菅野がまた…。ちゃんとした勤め人なのにアルバイトで出張ホストをするというモラルのなさから見てもまともな男じゃないというのはわかりますが、こういう男が改心するならいいんですよ(笑)。けれど、菅野は奈良と関係を持つようになって以来、ホストの仕事は辞めたようですが、それ以前からつきあいのあったセフレ(奈良の上司)とは関係を続けていて、オフィスでヤってるところを奈良に目撃されてしまうんです。そして奈良に見られているのに気づいた菅野は、奈良に向かってニヤッと笑って、見せ付けるように腰振ったりするんですからね。奈良に問い詰められると「あれはまあ、大人の事情ってやつだ」ってはぐらかして悪びれない。これって女性読者に嫌われませんかね?(笑)

しかし奈良も奈良で、こんな誠意のない男なのに、やっぱりどうしても好きで、離れないでいるためには身体の関係を割り切るしかないと悲愴な決意をするんですけど、「よし、これからも元気に抱かれるぜ」って、そんなカラ元気、なんか違うと思うんですよね…。

結局は菅野も身辺を綺麗にして奈良とちゃんとつきあうところに落ち着くので良かった…と言いたいんですが、ホントにいいんでしょうか。先行き不安です。

「名もない気持ち」はショートで、菅野が初めて奈良を社内で見て、実はホテルで会う前から菅野は奈良に気があった…という経緯が書かれています。
けれど本編を読んだあとは、菅野のそんな想いも、どこまで本気なんだかわからないです。
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