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メロンパン日和
桜木 知沙子著 / 藤川桐子イラスト
新書館
ディアプラス文庫(2006.12)


譲には同級生の召使がいる。
譲の身辺の世話を完璧にこなし、昼の購買部で奪い合いになるメロンパンをいつも容易く買ってくる出来の良い間宮を、小学校以来傍に置いてやっているのだ。もちろんこの先もずっと、その予定だった。
ところが当の間宮からは突然、大学は別のところを受けること、彼女が出来たことを知らされる。
絶対認めない、と怒り狂う譲だったが…?
間宮雄策(まみやゆうさく)×高丘譲(たかおかじょう)
18歳、高校三年生同士。

「幼馴染で、主従で、下克上」です。
「メロンパン日和」雑誌掲載
「情熱レモネード」書き下ろしの二編収録されています。

小学2年生の時東京から転校してきたのが間宮。小さい頃から綺麗な顔で周りからちやほやされ、俺様何様な性格を助長させていった譲は、間宮の母に「お友達になってあげてね」と言われた小学校以来、間宮を自分の下僕、召使として、ずっと傍に置いてきました。
その力関係は高校三年生になっても変わらず、勉強に関しても、部活動の剣道部でも、昼食に大人気の購買部のメロンパンを必ず買ってくることも、全て譲の言葉一つで間宮を動かし自分にいいようにしているのですが、当の譲は、それを『当然』と思っているのです。
間宮は自分の召使だし、間宮だって自分の面倒を見るのが嬉しいに決まってるから。

これがまた、凄い性格の受けなんですよー(笑)
先日読んだ砂原さんの「センチメンタル・セクスアリス」の受けとタイプが似ています。攻めとの力関係も。
設定や展開は違いますが、あちらの受けが、どちらかというと仕事は干されてお金もなくて「一人王様」のような感じだったのに対して、譲は周りからもその名前をもじって「女王様」と呼ばれ、ちやほやされていて、その天狗で何様な性格を周りがもっと助長させているところでしょうか。
綺麗な容姿に高飛車な態度がまさに「女王様」なんですが、そういうクラスメートにキャーキャー言ってる周りの同年代の少年少女たちの図はちょっと漫画的な感じがしました。

間宮に関しての図に乗りっぷりは留まるところを知らず、全く鼻持ちならない(笑)ので、間宮に反旗を翻されてからの動揺っぷりは痛快でもありました。間宮の魂胆は想像に容易いので、譲が多少辛い思いをしていても、このくらいのオシオキは仕方ない、くらいの気持ちで読んでました(笑)。
女王様は素直になれないので、無駄な強気が可哀相ですねぇ。
攻めがちょっと策士なところも砂原さんとは違いますね。

書き下ろしの「情熱レモネード」は、主従関係から恋人関係になった二人の初Hのお話。
すぐにでもヤりたい譲と、大学進学が決まるまでは駄目、という間宮。高校進学に際しては、出来のいい間宮がレベルの低い譲に合わせた故の同校進学だったのですが、大学進学ともなれば、その専攻によって進路が変わってくるため、間宮が譲のレベルに合わせていては将来に関わってしまいます。なので、同じ大学に進むために譲が間宮のレベルに合わせて受験することになり、猛勉強を強いられることになったんですね。
予備校や間宮の手助けのおかげで奇跡的に合格し、部活の追い出し旅行をその初Hの舞台にと目論む譲。

ずっと自分のそばにいて、自分を思い続けてきた間宮は、経験がないに違いない。自分が間宮の「初めて」であることに嬉しさを感じていた譲ですが、ところが、間宮は初めてじゃなかったんですね。
譲は大ショックで、待ちに待ったチャンスに間宮を拒否してしまいます。
今まで好き放題してきて、女の子ともつきあって経験ありまくりの自分のことは棚に上げております。女王様気質は恋人になってもおいそれとは変わりません。10年はその力関係でしたから筋金入りです。自分が勝手なことを言ってるのは女王さまも重々わかっているのですが、素直になれないんですよね。

面白かったですが、「メロンパン日和」も書き下ろしも、最終的に歩み寄るキッカケを作るのは間宮の方なので、できれば譲の方から素直になってくれた方が、もっと可愛らしいんじゃないかと思ったんですけどね。そういう意味でラストの女王のカミングアウト発言は、ポイント高かったです。
あとがきにある藤川桐子さんの四コマ漫画が面白い。
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