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不在証明
愁堂 れな著 / 石原 理〔画〕
雄飛
アイノベルズ(2006.12)


警視庁捜査一課から突然異動を命じられた秋吉の前に、銃撃事件の被害者として現われた青龍会の若頭――それは、18年前キスをしたあと、忽然と姿を消した高校時代の友人・神宮寺だった。
しかもその夜、ヤクザとなった友人に驚く秋吉を、神宮寺は巧みな愛撫で翻弄し快感へと堕としていく。
だが、同時刻に起きた殺人事件との関与を疑われた神宮寺は、アリバイの証人として秋吉を利用してきて…。
神宮寺康隆(じんぐうじやすたか・34歳)×秋吉満(あきよしみつる・34歳)

石原さんのイラストに惹かれて購入しました。

警視庁捜査一課に勤務するキャリアだった秋吉は、突然西多摩署の刑事課へ『左遷』としか言いようのない異動を命じられます。
秋吉には何の身に覚えもなかったものの、移動先の刑事課では署長を始め同僚たちの自分を見る目がどうもおかしい。違和感を感じるところへ銃撃事件発生の報が入り、秋吉も同僚とともに現場であるゴルフ場へ向かいます。
そこにいた銃撃の被害者が、かつての同級生・神宮寺康隆でした。

高校の同級生だった康隆は、秋吉が両親の離婚問題で荒れ、不良とつるんで不登校になりかかっていたところにマメに声をかけてくれた男でした。
康隆に誘われて始めた応援団で苦しい練習に耐えたことがきっかけで秋吉は立ち直り、その後大学まで進み警察官になったのですが、当の康隆は、高校時代のある晩、秋吉にキスをしたあと、誰にも言わずに転校してしまい、その後刑事と被害者として再会するまで、一切連絡も会うこともなかったのです。
そして、高校時代、誰もに慕われた優等生だった康隆は、なんとヤクザの若頭になっていました。

事情徴収では秋吉のことなど知らない他人の顔をしていた康隆は、その晩、突然秋吉のアパートを訪ねてきます。
酒を飲み、思い出話をするうちに、話は昔の『キス』のことになり…。「ずっと触れたかった」という康隆に、秋吉は押し倒され、手でされてしまうんですね。

そして、ちょうどその頃、殺人事件が起き、被害者が康隆を狙撃した容疑者だということで、ヤクザである康隆に『報復』の疑いがかかるのですが、康隆のアリバイは、秋吉が証明します。もちろん手でされたことは隠して。
しかし、秋吉と康隆の繋がりが明らかになったところで、秋吉の『左遷』の理由がわかってきます。
本庁にいたとき、秋吉にはヤクザとの癒着の嫌疑が掛かっていたんですね。
康隆とは18年ぶりに再会し、それ以外に身に覚えのない秋吉は、それを否定しますが、とうとう自宅謹慎となり、査問委員会の徴収を受けることに。

秋吉に掛かった嫌疑や、事件の真相は?
昔の同級生がヤクザに、自分は刑事に、という設定は珍しくないですが、なかなか面白い材料は揃っていると思ったのですが・・・。

せっかくのお膳立てでしたが、どうにも薄い印象を感じてしまい、残念な気がしました。薄いというのは、つまりあとに何も残らないというか。
秋吉が真犯人に気づくきっかけが、あまりに都合が良すぎるように思いました。
秋吉の見た材料と犯人を結びつけるのは勘だけで、一足飛びに疑いを抱くのはとても不自然な感じ。
ページが足りなかったのかしら(笑) 
刑事課で秋吉と組まされた、やる気のないキャリア・宮崎とか、脇役とは言え秋吉を苛々させたわりには、最後ほったらかしでしたしね。
康隆の実父のエピソードは、「へ~」と思いましたが、実父の態度、これも都合良すぎるんじゃないか、と思うんですよ。

でも二人の応援団のエピソードは好きでした。
そもそも購入のきっかけが、石原さんの書かれた『学ランに白鉢巻姿で団旗の前で声を挙げる康隆と秋吉』だったんですが、いいですよねぇ、応援団(笑)。
いっそのこと、高校生、応援団の二人で、学ランの恋を繰り広げてくれたらよかったのに・・・などと思ってしまいました。

応援団なんて、いさましい過去ではありますが、攻めの康隆は、スレンダーな(でもしなやかな筋肉はついている。笑)身体に美しい容貌の美人ヤクザで、受けの秋吉は34ながら美少年面の小僧、ということになっております。
美人攻め×小僧受け(笑)
応援団出身の、ロン毛の美人ヤクザ(笑)って、どういうイメージなんだろう?こういう外面の設定も、あまり生きていたようには思いませんでした。
恋愛面、事件面ともに、ネタは面白いのにどちらも中途半端に感じてしまったのが残念だな~。

余談ですが、本を買ったとき、番外編のついた小冊子をいただきました。
二人の関係を、「恋人であることを公表する勇気はないけれど、交流があることを特に隠すつもりはない」刑事の秋吉と、「世間とはそういうものじゃない」と諭すヤクザの康隆は、なんか変(笑)。
康隆がヤクザになったのは、もとはといえば母のためであるので、元来の性格はそのままみたい。
康隆は非道なことをたくさんしてると言われていて、実際お金を得るためにいろいろしたようだけど、どうにも滲み出る性格は、やはり優等生っぽいですね。自分の中でジレンマとかないのかな。
それにしても優等生のヤクザって変わってるなぁ。
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2010/02/28(日) 17:34 | | #[ 編集]
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