工場がISO規格を取得することになり、大忙しの弘。中でも昔ながらのやり方で製品を作り続けている製造部の説得には大苦戦。
前原はといえば、大学卒業資格取得のためのスクーリングで東京へ。
そこに突然現われたのが前原の父と名乗る中尾だった。娘の結婚に差し障るから同性同士のつきあいは解消するべきだ、と弘に告げる中尾の真意は果たして…。
一方、取得期限のあるISOを多少強引にでも推し進めようとする弘に対し、東京から戻った前原は時間が必要だと訴え、意見は真っ向から対立してしまう。
二つの難題を抱えた弘の出した答えとは。
前原はといえば、大学卒業資格取得のためのスクーリングで東京へ。
そこに突然現われたのが前原の父と名乗る中尾だった。娘の結婚に差し障るから同性同士のつきあいは解消するべきだ、と弘に告げる中尾の真意は果たして…。
一方、取得期限のあるISOを多少強引にでも推し進めようとする弘に対し、東京から戻った前原は時間が必要だと訴え、意見は真っ向から対立してしまう。
二つの難題を抱えた弘の出した答えとは。
前原健一郎(まえはらけんいちろう・26歳)×阿久津弘(あくつひろし・26歳)
「許可証をください!」シリーズ・第5弾です。
喜美津化学が『ISO』を取得することになり、それに関わる騒動がお話の主軸。そこに、前原が産まれてすぐに両親が離婚して以来、会ったこともなかった父・中尾が現れて、二人それぞれに「別れろ」と言ってくる。
『ISO』って何?
イソ?アイソ?アイ・エス・オー?そんな疑問も読めばわかります。
なるほどなーと大変お勉強になりました。
何にも知らないオバサンでも、人に聞かれたら概略は説明できるぞ…というくらい、わかりやすく、しっかりとお仕事面が書いてあるのはいつもどおり、そこが味であり、面白いところであり、好きなところです。
工場内で起きるトラブルや新しい案件を、それぞれの部署のそれぞれのメンバーや、弘、そして前原が、ときには喧々囂々とやりあいながら、真摯に立ち向かっていく。
恋人同士であっても、仕事に関してはそれぞれの考え方ややり方がぶつかりあい、言い争いになります。
けれど、決してただの意地の張り合いではなく、それぞれがそれぞれの立場で、いろいろなことを見通して最善策だと考えた上での意見の相違、ぶつかり合いで、どんなに険悪な雰囲気になっても、仕事をする一人の男対男であるというのが伝わり、むしろ気持ちいいくらいなんですね。
『きちんと仕事してる』という言い方をよくしますが、このシリーズはそれの最たるもので、この仕事面だけでも、もう十分にお話になってしまうくらい、充実していて面白いです。
前原も弘もきちんと自分の足で立ち、自分でものを考える、ちゃんとした大人だなぁと思います。それは、前原の父、中尾に対する二人の反応でも感じました。
中尾は、前原と弘、それぞれ別々に「別れろ」という趣旨の話をするのですが、二人とも自分の判断で答えを出すんですよね。
世間体や将来、周りに対する迷惑などを引き合いに出されて「別れろ」と迫られると、グズグズに崩れてしまう受けがBLでは多いんですけど、弘はそうなりませんでした。自分の気持ちと向き合って、自分がどうしたいかをちゃんと考えてる。それは前原も同じですが、相手の気持ちを疑ったりしないところからも、信頼しあってるのがよくわかる気がします。
同僚としてライバル意識を持ち、時にはぶつかりあい、仕事をする男として負けて悔しいと思うことがあっても、相手への賞賛、尊敬、信頼も同時に素直に感じることができる。その上、恋人同士としても、お互いを信じあうことができる、この二人は最強?(笑)
この二人が高層ビルの上で、高級スーツを着て、高級車を乗り回すエリートではなく、工場勤務であるところも、長所のひとつだと思います。『働く男』の仕事と恋愛が、とても身近でリアルに感じられるからです。
日常、何かの拍子で工場のそばを通ったとき、そこに二人がいるような気がしませんか?
今回はお仕事の充実度もですけど、Hも充実してましたね。
今後、関係を両親に伝えるのかどうか、ずっと一緒にいるのなら、前原と弘の性格上、そのあたりの問題も浮上してきそうです。心配でもありますけど、続きが非常に楽しみでもあります。
この巻、すごく面白かったので、また最初から読み返したくなってしまいました。
余談ですが、前原のセリフがずっと中井さんの声に変換されてました(笑)
「許可証をください!」シリーズ・第5弾です。
喜美津化学が『ISO』を取得することになり、それに関わる騒動がお話の主軸。そこに、前原が産まれてすぐに両親が離婚して以来、会ったこともなかった父・中尾が現れて、二人それぞれに「別れろ」と言ってくる。
『ISO』って何?
イソ?アイソ?アイ・エス・オー?そんな疑問も読めばわかります。
なるほどなーと大変お勉強になりました。
何にも知らないオバサンでも、人に聞かれたら概略は説明できるぞ…というくらい、わかりやすく、しっかりとお仕事面が書いてあるのはいつもどおり、そこが味であり、面白いところであり、好きなところです。
工場内で起きるトラブルや新しい案件を、それぞれの部署のそれぞれのメンバーや、弘、そして前原が、ときには喧々囂々とやりあいながら、真摯に立ち向かっていく。
恋人同士であっても、仕事に関してはそれぞれの考え方ややり方がぶつかりあい、言い争いになります。
けれど、決してただの意地の張り合いではなく、それぞれがそれぞれの立場で、いろいろなことを見通して最善策だと考えた上での意見の相違、ぶつかり合いで、どんなに険悪な雰囲気になっても、仕事をする一人の男対男であるというのが伝わり、むしろ気持ちいいくらいなんですね。
『きちんと仕事してる』という言い方をよくしますが、このシリーズはそれの最たるもので、この仕事面だけでも、もう十分にお話になってしまうくらい、充実していて面白いです。
前原も弘もきちんと自分の足で立ち、自分でものを考える、ちゃんとした大人だなぁと思います。それは、前原の父、中尾に対する二人の反応でも感じました。
中尾は、前原と弘、それぞれ別々に「別れろ」という趣旨の話をするのですが、二人とも自分の判断で答えを出すんですよね。
世間体や将来、周りに対する迷惑などを引き合いに出されて「別れろ」と迫られると、グズグズに崩れてしまう受けがBLでは多いんですけど、弘はそうなりませんでした。自分の気持ちと向き合って、自分がどうしたいかをちゃんと考えてる。それは前原も同じですが、相手の気持ちを疑ったりしないところからも、信頼しあってるのがよくわかる気がします。
同僚としてライバル意識を持ち、時にはぶつかりあい、仕事をする男として負けて悔しいと思うことがあっても、相手への賞賛、尊敬、信頼も同時に素直に感じることができる。その上、恋人同士としても、お互いを信じあうことができる、この二人は最強?(笑)
この二人が高層ビルの上で、高級スーツを着て、高級車を乗り回すエリートではなく、工場勤務であるところも、長所のひとつだと思います。『働く男』の仕事と恋愛が、とても身近でリアルに感じられるからです。
日常、何かの拍子で工場のそばを通ったとき、そこに二人がいるような気がしませんか?
今回はお仕事の充実度もですけど、Hも充実してましたね。
今後、関係を両親に伝えるのかどうか、ずっと一緒にいるのなら、前原と弘の性格上、そのあたりの問題も浮上してきそうです。心配でもありますけど、続きが非常に楽しみでもあります。
この巻、すごく面白かったので、また最初から読み返したくなってしまいました。
余談ですが、前原のセリフがずっと中井さんの声に変換されてました(笑)
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