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たったひとつだけの恋
月上 ひなこ著 / 山田ユギイラスト
幻冬舎コミックス
ルチル文庫(2006.11)


江戸友禅作家・古森健二は30歳。麻生佑一の弟子だった健二は、佑一の息子・日比野晃を子供のころから可愛がっていた。晃は高校生になった今も無邪気に健二に甘えてくる。
ある日、晃にヤクザの愛人だと噂の同級生・日和を置いてほしいと頼まれる。仕方なしに承諾した健二の前で、日和は晃にやたらと迫っている。
そんな二人を見て面白くない健二だったが…。
日比野晃(ひびのあきら・17歳)×古森健二(こもりけんじ・30歳)

江戸友禅作家シリーズ「君が誰の隣にいても」「そこに愛はあるのか」に続く第三弾。
健二のイラストがちょっと可愛らしすぎる感じ。
私の勝手なイメージではもっと「あんちゃん」な雰囲気かと思っていたんですが、それはともかく30でこれはどうなのかな。
月上さんによると「イメージにぴったり」だそうなので、余計なことですが。

それぞれカップルは違っていて話も独立しているので単独でも大丈夫ですが、この三巻目は、一巻目を読んでいた方が、健二と晃の経緯がより入ってきやすいかもしれないです。
一巻目で晃は5歳、健二は18歳でしたが、晃の父で健二の師匠でもある佑一と、俳優の暁也(あきや)がすったもんだしてる間、大抵面倒を見ていたのが健二で、晃も健二にとても懐いていたんですよね。健二は住み込みで佑一の家で晃とともに暮らしていたため、父不在のときは一緒に食事をしたり、お風呂にも入ったでしょうし、時には健二の布団に晃がもぐりこんだりしていました。
健二は18歳でしたから“自分の子供”とまではいきませんが、晃を本当の弟のように可愛がっていたし、晃も健二が大好きだったのです。

佑一の元で修行を積みながら、晃の成長をずっと見守ってきた健二ですが、二年前に独立し、現在は晃の家の近所のマンションを住居件工房として、作品作りに励む毎日。
別々に住むようになっても、晃はしょっちゅうマンションを訪ねてきて、幼いころと同じように「健ちゃん、健ちゃん」と慕ってきます。身体は健二より大きくなり、スカウトされるような男前になっても、中身は5歳のとき自分のあとをくっついてきた晃のまま。いつまで経っても健二にとって晃は可愛くて護ってやりたい存在でした。
それは、せっかくできた“彼女”よりも晃を優先させてしまうほど。そのせいで何度もフラれてばかりいるんですが、そろそろ子離れしなければ…と思いつつ、晃を見るとそんな気持ちも有耶無耶に。

そんなある日、晃が同級生の日和(ひより)をつれてきて、しばらく健二のマンションに置いて欲しいと頼んできます。
日和は、「ヤクザの愛人」と噂される、性別不明なほど綺麗な少年。しかし、口はとっても生意気。結局晃までが押しかけてきて、健二と晃、日和の3人の生活が始まります。
ところがある日、健二の家にヤクザが日和を取り戻しにやってきます。晃の気転でその場は納めたものの、それ以来、そのヤクザ・芝山(しばやま)が、手土産持参で毎日のように訪ねてくるようになってしまう。

頑なに芝山を拒み、帰ろうとしない日和ですが、毎日芝山に接するうちに、健二には芝山がヤクザとはいえ、そう悪い男には見えなくなってきます。
何か事情がありそうだし、芝山は心底日和を心配している。
いったいなにが?と気になるところですが、それよりも、芝山と健二の関係に、「へー!」と思わされた。
カップルに直接関係してくるわけではないエピソードで、そっちに気をとられ晃と健二の関係がかすんでしまう気もしたのだけど、意外性に素直に面白いと感じた。
続編の予定が多分ありなのだと思うけど(友禅作家シリーズとしてではないかもしれないけど)、そこからだけでもいかようにも広がっていくエピソードですよね。

で、肝心の晃と健二ですが、樹生さんの「DR.&龍」もそうだけれど、攻めの幼いころを知っていて、その後成長して…というカップルは結構好きなのです。
一巻目を読んだかたは、可愛い晃が山田ユギさんの手によって、とてもカッコよく成長したことに萌えられると思うんですよね。
健ちゃん、健ちゃん、と健二のあとをついてまわり甘える晃は変わってないように思えるけれど、晃がいくら昔と同じように健二に甘えてきて幼い頃の面影を残していても、晃の内面はちゃんと成長していて、健二への恋に悩み、いろいろ考えているということがわかってくる。

晃の表面と内面が、ちゃんと辻褄があっていて、それは芝山にも日和にも言えるんですが、後半になるといろいろなことが繋がって、いろんなことが解きほぐされていく展開は、楽しめました。
でも、晃と健二のHシーンは、やっぱりいけないことをしているような気がちょっとしてしまった(笑)

前2作のカップルも登場しています。
佑一(受)は42歳になっています。暁也との関係も安泰。
そして二作目のカップルも、天禅(てんぜん・攻め)は44歳、幸彦も34歳に。二作目が結構好きだったので、その後がイラストつきで見られたのはとても嬉しかったです。幸彦は家にカミングアウトして受け入れられ、なんと天禅を伴い実家に挨拶に行こうとしています。44歳となった天禅の、相変わらずの髭面、くたびれ感がたまりませんね。ユギさんありがとう。

暁也は知ってるからいいとして、佑一が晃と健二のことを知ったら何と言うでしょう。佑一よりも、健二の方が、「師匠の子供になんてことを」と悩みまくったりするかもしれませんね。
きっと驚くだろうけど、一番複雑だったのは自分と暁也との経緯ですから、それを乗り越えた佑一ならちゃんと理解してくれそうです。

まだあるのかな、このシリーズ。
あるとすれば、新キャラか芝山&日和ですけど、この二人は友禅作家じゃない。
あ、日和が友禅始めるんだ?
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