「――私にとって、君の気持ちは迷惑以外のなにものでもない」
何度冷たくそう突き放しても、狭霧をしつこく口説き続ける年下の男・悠護。
二年前に別れた恋人をいまだに忘れられずにいる狭霧には、悠護の存在がただただ鬱陶しく厄介なものでしかなくて…。
だが、そんなある日、元彼が結婚するという知らせが届き、狭霧は寂しさを埋めるため、思わず悠護をベッドへ誘ってしまい――。
何度冷たくそう突き放しても、狭霧をしつこく口説き続ける年下の男・悠護。
二年前に別れた恋人をいまだに忘れられずにいる狭霧には、悠護の存在がただただ鬱陶しく厄介なものでしかなくて…。
だが、そんなある日、元彼が結婚するという知らせが届き、狭霧は寂しさを埋めるため、思わず悠護をベッドへ誘ってしまい――。
高杉悠護(たかすぎゆうご・23歳)×牧野狭霧(まきのさぎり・26歳)
年下の一途なワンコとツンデレ美人でした。
狭霧はレストランやバーでピアノを弾く仕事をしています。
そんな狭霧に、年下の悠護が一目惚れし、毎日のように通ってきては狭霧を口説くようになります。しかし、狭霧にとっては迷惑でしかない。
狭霧は二年前、世界的な写真家になりたいという恋人・克俊(かつとし)と、お互いの夢を尊重しあい別れました。しかし克俊を見送ったあと狭霧は交通事故に遭い、ピアニストにとっては大事な右手の腱を負傷。ドイツへの留学を諦めたのです。
夢を追っていった克俊に連絡をすることはできないまま、狭霧は、嫌いになって別れたわけではない恋人が、夢を叶え再び戻ってくるのをずっと待ち続けているのです。二人で暮らした部屋に住み、克俊が置いていった持ち物も写真も全てそのままにして。
まるで時が止まったかのように立ち止まったままの狭霧を心配したバーのおカマのママ・圭二(けいじ)の差し金もあり、狭霧はとりあえず悠護とつきあうことにします。1ヶ月つきあって、その間に悠護に嫌われるように仕向け、彼を遠ざけようと考えたんですね。
なのに、狭霧がどんなに冷たい態度をとっても、悠護は嬉しそうに尻尾を振るばかり(笑)。狭霧を諦める気配は微塵もありません。
悠護は、狭霧に忘れられない人がいることも、狭霧が嫌われようとわざと冷たくしていることも全部知っています。
それでも、決定的に駄目だとわかるまでは、自分が納得できるまでは食い下がりたいタイプなんでしょうね。元彼に心を持っていかれてる狭霧にしてみれば、確かに鬱陶しいかもしれない(笑)。
けれど、渋々でも一緒にいるうちに、狭霧には悠護の良いところがわかってくるわけです。強引で懲りないようだけれど、優しく思いやりに溢れているし、狭霧に振り向いてもらえなくてもいい、友達でも、そばにいるだけでもいいと、決してムリに気持ちを押し付けようとはしません。心の底では希望を抱いていても、もしどうしても駄目だったら、狭霧の元彼が帰ってくるまででもいい、帰ってきたら、その時から姿を消すから、とそこまで言うんですね。
いじらしいこと。
二人がくっつく話で良かったですねぇ(笑)。
悠護がいいやつだからこそ、狭霧は困るわけです。1ヶ月という約束でつきあっても断ることは決まっているから、結局悠護を傷つけてしまう。元彼が戻るまでなんて、そんなふうに利用することもできないし、悠護の気持ちを知っていて友達にもなりにくい。
そして、狭霧は克俊が帰ってきたとき誤解されることのないように、堂々と向き合えるように、色恋を遠ざけて身奇麗でいたかったんですね。なのに、悠護の存在は、狭霧の中にどんどん入り込んできます。
それが怖くなった狭霧は、悠護に終わりを告げるのですが、悠護は聞き入れません。そして、そんなある日、狭霧は克俊が結婚するという話を聞いてしまう。ショックを受ける狭霧。そして、訪ねてきた悠護を誘うようにして、狭霧は悠護に抱かれてしまいます。
やけになって寝てしまったような形ではありますが、悠護の存在は狭霧の心を癒してくれました。変わらずにそばにいてくれる悠護に、狭霧は少しずつ惹かれていく。クリスマスイブにはお互いプレゼントを用意し、一緒に過ごすことも決めていました。
ところが、そんなところへ、なんと克俊が女と別れ、狭霧とヨリを戻しに帰ってくるのです。
お話の一番の美味しさはやはりツンデレとワンコのやりとりだったかな。
「会話が面白くないだろう?」
「狭霧と漫才するつもりはないから、気にしてねぇよ」
いえ、あなたたち十分面白いですから。
頑なな年上美人の心を捕まえるために、あくまでストレートで一途に迫るワンコが素敵です。
狭霧にとっては、最初は本当にマジで鬱陶しかったと思いますよ。別れた彼氏のことしか頭になく、一途に待ち続けていて、他の男になんて一切目もやろうとしてない時ですから。そんな時にしつこく言い寄られたらさぞ迷惑だろう。
でも、悠護は諦めずに傍にいた御蔭で、自分の良さにも気づいてもらえたわけだし、狭霧を支えることもできたわけだから、悠護の粘り勝ちですね。
大きな夢を持って世界に飛び出していった克俊に、自分もふさわしくありたいとピアニストを夢としていた狭霧ですが、狭霧の本当の夢はそんな大それたものではなかったんですよね。
たとえ小さな夢でも、それを叶えてくれた悠護は、克俊とはやはり違っていたんだろう。
ワンコとツンデレがお好きなら楽しめると思います。
はい、私も楽しかったです。
年下の一途なワンコとツンデレ美人でした。
狭霧はレストランやバーでピアノを弾く仕事をしています。
そんな狭霧に、年下の悠護が一目惚れし、毎日のように通ってきては狭霧を口説くようになります。しかし、狭霧にとっては迷惑でしかない。
狭霧は二年前、世界的な写真家になりたいという恋人・克俊(かつとし)と、お互いの夢を尊重しあい別れました。しかし克俊を見送ったあと狭霧は交通事故に遭い、ピアニストにとっては大事な右手の腱を負傷。ドイツへの留学を諦めたのです。
夢を追っていった克俊に連絡をすることはできないまま、狭霧は、嫌いになって別れたわけではない恋人が、夢を叶え再び戻ってくるのをずっと待ち続けているのです。二人で暮らした部屋に住み、克俊が置いていった持ち物も写真も全てそのままにして。
まるで時が止まったかのように立ち止まったままの狭霧を心配したバーのおカマのママ・圭二(けいじ)の差し金もあり、狭霧はとりあえず悠護とつきあうことにします。1ヶ月つきあって、その間に悠護に嫌われるように仕向け、彼を遠ざけようと考えたんですね。
なのに、狭霧がどんなに冷たい態度をとっても、悠護は嬉しそうに尻尾を振るばかり(笑)。狭霧を諦める気配は微塵もありません。
悠護は、狭霧に忘れられない人がいることも、狭霧が嫌われようとわざと冷たくしていることも全部知っています。
それでも、決定的に駄目だとわかるまでは、自分が納得できるまでは食い下がりたいタイプなんでしょうね。元彼に心を持っていかれてる狭霧にしてみれば、確かに鬱陶しいかもしれない(笑)。
けれど、渋々でも一緒にいるうちに、狭霧には悠護の良いところがわかってくるわけです。強引で懲りないようだけれど、優しく思いやりに溢れているし、狭霧に振り向いてもらえなくてもいい、友達でも、そばにいるだけでもいいと、決してムリに気持ちを押し付けようとはしません。心の底では希望を抱いていても、もしどうしても駄目だったら、狭霧の元彼が帰ってくるまででもいい、帰ってきたら、その時から姿を消すから、とそこまで言うんですね。
いじらしいこと。
二人がくっつく話で良かったですねぇ(笑)。
悠護がいいやつだからこそ、狭霧は困るわけです。1ヶ月という約束でつきあっても断ることは決まっているから、結局悠護を傷つけてしまう。元彼が戻るまでなんて、そんなふうに利用することもできないし、悠護の気持ちを知っていて友達にもなりにくい。
そして、狭霧は克俊が帰ってきたとき誤解されることのないように、堂々と向き合えるように、色恋を遠ざけて身奇麗でいたかったんですね。なのに、悠護の存在は、狭霧の中にどんどん入り込んできます。
それが怖くなった狭霧は、悠護に終わりを告げるのですが、悠護は聞き入れません。そして、そんなある日、狭霧は克俊が結婚するという話を聞いてしまう。ショックを受ける狭霧。そして、訪ねてきた悠護を誘うようにして、狭霧は悠護に抱かれてしまいます。
やけになって寝てしまったような形ではありますが、悠護の存在は狭霧の心を癒してくれました。変わらずにそばにいてくれる悠護に、狭霧は少しずつ惹かれていく。クリスマスイブにはお互いプレゼントを用意し、一緒に過ごすことも決めていました。
ところが、そんなところへ、なんと克俊が女と別れ、狭霧とヨリを戻しに帰ってくるのです。
お話の一番の美味しさはやはりツンデレとワンコのやりとりだったかな。
「会話が面白くないだろう?」
「狭霧と漫才するつもりはないから、気にしてねぇよ」
いえ、あなたたち十分面白いですから。
頑なな年上美人の心を捕まえるために、あくまでストレートで一途に迫るワンコが素敵です。
狭霧にとっては、最初は本当にマジで鬱陶しかったと思いますよ。別れた彼氏のことしか頭になく、一途に待ち続けていて、他の男になんて一切目もやろうとしてない時ですから。そんな時にしつこく言い寄られたらさぞ迷惑だろう。
でも、悠護は諦めずに傍にいた御蔭で、自分の良さにも気づいてもらえたわけだし、狭霧を支えることもできたわけだから、悠護の粘り勝ちですね。
大きな夢を持って世界に飛び出していった克俊に、自分もふさわしくありたいとピアニストを夢としていた狭霧ですが、狭霧の本当の夢はそんな大それたものではなかったんですよね。
たとえ小さな夢でも、それを叶えてくれた悠護は、克俊とはやはり違っていたんだろう。
ワンコとツンデレがお好きなら楽しめると思います。
はい、私も楽しかったです。
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