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恋獄の獣との愛の日々
吉田 珠姫著 / 相下猛イラスト
海王社
ガッシュ文庫(2006.11)


誰からも愛されずにいた高校生・あさぎが迷い込んだ異世界で恋に落ちたのは、赤い髪、獣のような体躯を持つ男・ソード。ぶっきらぼうで野蛮な彼だが、あさぎへの愛は一途で情熱的だった。
ソードの元へ戻れたあさぎを迎えたのは、さらに熱く激しい、そして不器用な彼の愛だった…! 
戸惑いながらも身体を重ねる二人。獣のようなまぐわいではない愛ある営みに狂喜しうち震える――。
「ソードさん、これは愛情を確かめ合う素晴らしい行為なんですよ」
恋は炎となり二人を熱く包む…
ソード(年齢不明)×久保田あさぎ(18歳)

「恋獄の獣に愛されて」の続編です。
人外。ソードは『鬼』です。

前作が大好きでしたので、続編が出ると知った時はホントにホントに嬉しかったです。

ふとしたことで開いてしまった異世界への扉から落ちてしまったあさぎ。そこで知り合ったソードと愛し合いますが、ソードの手で人間界へと戻らされてしまい、再びあさぎがソードのいる世界へ戻って行き、そこで暮らす幸せそうな二人の姿を、人間界から残った弟妹が垣間見る・・・という感じで終わったのが前作でした。
あさぎが異世界に戻ってからソードに再会するあたりの話はなくて、そこが読みたかったな~と前回感想にも書いたと思いますが、続編は、ちょうどあさぎが異世界に落ちて、ソードと再会するところから始まってました。

異世界のものを口にすると二度と人間界に帰れなくなるため、絶対口にしないようにと言われていたのに、あさぎは異世界に戻るとまず最初に木の実を食べてしまいます。
あさぎの固い決意を知ったソードは怒りますが、ソードもあさぎを嫌いで手放したわけではありません。なぜそんなことを、と思いながらも喜びは否定できない。
あさぎのいた世界には、あさぎの居場所はなく、友達も親さえもあさぎの本当の気持ちを知ろうともしませんでした。そんな世界にこれっぽっちの未練もあろうはずがなく、異世界でソードと共に生きていくと決めたあさぎは、ホントに潔く強く、ソードとの生活を作り上げていこうと頑張ってますね。

文明なんて何もない“地獄”と呼ばれる場所で暮らすために、あさぎはたくさんのことを事前に調べ、学んで、この世界にやってきました。家を作り、整え、種を蒔き、塩や油を作るとか、綿で布団を作るとか、草を編み、木の皮で洋服を作り、木をくりぬいて皿を作り…と生活を整えていくようすがいいですね。やっと愛する人のそばにいられて、一緒に暮らしていくんだというのが伝わってきて嬉しい。
そして、愛されない子供だったあさぎと、『愛』なんて存在すら知らなかったソードが、一生懸命気持ちを伝え合って、愛すること、愛されることを知り、わかりあっていくのがとってもいいんです。

特に、最初に問題になるのがsexなんですが、異常に性欲が強く、異世界に落ちてきた人間や時には同種である鬼を、ただ衝動を吐き出すために利用してきた鬼たちは、性行動が愛情を確認するための行為であるとか、抱かれる方も嬉しくて、快感を得ているということが理解できないんですね。
あさぎがソードに抱いてもらいたいと思っていても、ソードは「愛しているからそんなことはできない」と思ってしまう。あさぎが言葉を尽くして、愛し合っているからそうするんだ、してほしい、自分は嬉しいと伝えても、なかなか伝わらなかったりする。自分は忌み嫌われる、汚らわしい存在だと思っているソードは、あさぎの愛がわかっていても、今度は「自分のためにイヤな行為を受け入れ我慢してくれている」と思っちゃってたりします。
嗅覚や感覚の鋭い鬼であるソードは、あさぎの匂いで、あさぎの気持ちがわかります。喜んでいるとか嬉しいとか、誘ってるとか…(笑) その匂いと言葉を駆使して、あさぎは一生懸命ソードに気持ちを伝えます。それはもうストレートに。読んでる方はちょっと恥ずかしかったりしました。「お尻が気持ちいいです」はね(笑)。だけど、そんな風に一生懸命愛を伝え合ってる二人は、ものすごく微笑ましくて可愛らしい。

本当の気持ちがなかなか伝わらなくても、それはお互いを想い合ってのことなので、始終ラブラブ感が漂いまくってました。
人間界で孤独だったあさぎ。異世界で、角が折れ知性を持ってしまったがために、やはり孤独を知ってしまったソード。誰かと言葉で思いを伝えたり、気持ちを交し合ったりできずにいた二人ですから、ホントによかったな~、幸せになれて、ラブラブで、と思うんです。

でもこんな地獄のような世界で、全身で幸せを感じているようなあさぎを思うと、彼の元いた世界はいったいなんだったんだろうと思います。あさぎは今、ソードの傍で間違いなく幸せですので、それは手放しで嬉しいんだけど、人間界で幸せでなかったあさぎを思うと、忸怩たる思いも感じちゃったりしますね。
人間界が汚れていくのにつれて、異世界との扉は開きやすくなっていて、そこから鬼がどんどん私たちの世界に入り込んできているようですよ。昨今の胸痛むニュースを見るにつけ、そんなことも作り事とは思えないような気がしますね。

ラストはソード側の視点から、なんだかすっかり新婚さんのように暮らす二人の甘い生活の一旦が見られます。楽しそうだなぁ(笑)
前作のラスト、弟妹との再会に結んであるところもうまいですね。

いやいや「その後」が読めてホントに嬉しかったです。
前回結構切なくて泣きそうだったりしましたけど、今回はラブラブな二人で、読んでる方も幸せ。

ソードがいいですねぇ。
鬼ですもん。
究極の野生。
喜びの咆哮とか、男らしい~。Hの最中も吼えてますね(笑)
欲情を抑えてる姿とかもたまりません。
強くて大きくて逞しくて野獣のようで、でも世俗に全然染まってないし人情的なことにも慣れてないので、素直でウブだったりして可愛い。
『鬼』なんですけど、ちょっと“ターザン”と一緒にいるみたいじゃありません?(笑)
多分この先何度も読み返すだろう、大好きなファンタジーになりました。

そういえば、ガッシュの豪華小冊子全員サービスにも、このお話が載っています。吉田さんによると、あさぎが人間界に帰ってしまったときのソードの悶々…だそうで。ソードの悶々…。どうしましょう。まいったなぁ~///
8月が締め切りでした。
えへへ、ちゃんと送ったですよ。
発送は11月末ですか。
待ち遠しいなぁ。

そうそう、もうひとつ「神官は王に愛される」も来年続編があるそうですよ。
うへへへ(笑) 羅剛王に会える。
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