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ロマンチストなろくでなし
渡海 奈穂著 / 夏乃あゆみイラスト
新書館
ディアプラス文庫(2006.10)


人気小説家の姉、寧子の新しい担当編集・伊勢は仕事のできる男前。寧子はすっかり夢中だが、和志は伊勢が苦手だった。
美容師業の傍ら寧子の世話をする和志は実のところ、寧子の描く恋愛小説のヒロイン・ユイコのモデルであり、ろくでもない男の好きなホモ。誠実そうな伊勢は好みではない。
だが街で偶然出逢った伊勢は、人が悪くて強引で、しかもユイコに惚れていて…!?
伊勢千暁(いせ・ちあき/28歳)×矢野和志(やの・かずし/24歳)

和志は姉の・寧子(ねいこ)と2人暮らし。
ゲイの和志はいつもろくでもない男にばかり惚れていて、今回も金を男に持ち逃げされて住んでいた家を出ざるを得なくなり、姉の元に転がりこんだ居候。
作家の姉は、そんな弟の駄目な恋愛話をネタに小説を書いたり、料理が得意な和志のレシピを「自分のもの」として本を出すなどの傍若無人ぶり。
しかし世話になっている身では大声で文句を言うこともできず、ほとんど姉の“下僕”か“奴隷”状態となっています。

そんな寧子の元に新しい担当として伊勢が現れます。
男前の伊勢に、寧子は夢中。
穏やかで如才なく、人懐こい伊勢は、見た目は好みだが、駄目男好きの和志にとっては範囲外。自分にも、しきりに話しかけてくる伊勢を和志は苦手に思いますが、何故か伊勢は和志に近づいてきます。

そしてある日、たまたま飲みに行った店で偶然伊勢に遭遇。
しかし、その時の伊勢は、いつもの紳士的な伊勢とは違っていて、強引で一方的でちょっと意地悪。
仕事とプライベートを使い分けており、こっちがホントの伊勢だと知った和志は、伊勢が気になりはじめ、苦手だ、姉の想い人だからマズイと思いながらも、伊勢の誘いを断りきれず2人で会うことを重ねてしまいます。

伊勢はちょっと強引で自分勝手で意地悪っぽいんですけど、最初から和志に関しては実にわかりやすい態度を取っているので、嫌な感じはしません。
言ってることはけっこう「何様?」ですけどね(笑)
そんな伊勢に振り回されて、もともとそういうタイプが好きな和志がだんだん伊勢に惹かれていくのも自然に入ってきました。

伊勢が姉の想い人であるということが壁になるわけですが、和志が姉を裏切りたくない理由、姉にどんなに乱暴に扱われても黙っている理由がしっかりしており、逆に姉弟の絆が強いことが伺えて好感持てる姉弟なんですよね。
寧子は確かに伊勢は「いい」とは思っていたけれど、実は極度のブラコンで、妬いていたのは本当は和志にではなく・・・というのも、まとめとしては上手い、気持ちいいまとめかただと思いました。
誰も悪者にならずに終わっていて、読後感いいですよね。

冒頭から随所にある姉弟のやりとりが、面白いです。
最初は「なんだこの姉さんは」とちょっと驚きもあったんですけどね。
私も弟持ちであり、姉は得てして弟を「下僕代わり」に使いがち(私だけか?)なのですが、ここまで恥知らずではないぞとか思ったりして。
でも寧子の弟思いの気持ちがわかると、この姉弟はとても上手くいってるのだと思えるし、この力関係はこのまんまでいいだろうと思います。
いつまでも姉に頭の上がらない弟、そんな弟を本当に愛してる姉。
伊勢はずうずうしいから(笑)、そんな2人の間にも遠慮も問題もなく入っていけるでしょう。

残念ながら伊勢も和志も私の好みとは違うので、萌えは全然なかったんですけど(笑)、お話は結構面白かったと思いました。
ものすごく印象的というわけではないですが、本の中にスッと入っていけるので、こういうのは電車移動とかのお供にするのが、私は好きです。厚さも薄めで邪魔にならないし。
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