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それはそれで問題じゃない?
うえだ 真由著 / 高橋ゆうイラスト
新書館
ディアプラス文庫(2006.10)


世里の家に、父の教え子・健志が居候としてやってきた。大学教授の父は不在がち、母代わりの祖母は長期入院中、一人暮らし同然の生活を満喫していた世里に毎日は一変。健志はでかい身体で威圧的なオーラを漂わせ、何かにつけ世里の素行に口を出す。反抗したくても敵わないのは一目瞭然。
それでも互いのペースが掴めかけていたある日、祖母が息を引き取った。
その時見せた健志の優しさに……?
鳴沢健志(なるさわ・けんし/29歳)×貴島世里(きしま・せり/17歳)

「それはそれで問題じゃない?」雑誌掲載
「だけどそれも問題じゃない?」書き下ろしの二編。

物心つく前に母を病で亡くし、母親変わりの祖母も入院中、大学教授の父は不在がち…と、高校二年生の世里は、一戸建ての家でほとんど一人暮らし同然に生活しています。
そうかといって親の目がないのをいいことに悪いことをする不良というわけではなく、勉強も得意ではないし、夜遅くまで遊んだり、女の子ともおつきあいしたりも当然するけれど、まあ、ごく普通の高校生です。
大学教授の父は穏やかで優しい人だけれど、研究バカでちょっと浮世離れしており天然。生活能力に長けているとは言えず、世里は早くに母を亡くしたことと、この父のせいで、精神的には自立しているほうです。
寂しくないわけではないけれど、一人きりの家は、誰に気兼ねすることもなく、父も干渉しないので、自由気ままで、快適。
しかし、ある日、父は、自分の教え子で再び父の研究室で働くようになった鳴沢健志を突然家に居候させると決めてしまいます。
気ままな一人の生活に他人が入り込むことに憤慨するものの、天然の父にはそれは通じません。

とりあえず期間限定ということで、どうにかやり過ごそうとする世里ですが、健志は、俺の目の黒いうちはおかしな真似をさせないと、ことあるごとに説教したり、夜遅くまで友達と喋っている現場まで連れ戻しにやってきたりします。
ムカついて言い返しても、簡単に言い負かされて全く太刀打ちできません。
大人と子供の力の違いを見せ付けられるようで、ますます健志に苛立つ世里。

それなりに自分でなんでも決めて、いっぱしのつもりだった世里なんですけど、ホントに健志には全く敵わないんですよね。生意気な子供を軽くいなす大人の図。
ビクともしない大人の前でジタバタする子供の図が可愛いと思えるか、力の差があり過ぎてつまらないと感じるか…。

子供相手にあまりに余裕がありすぎる大人というのは、個人的にはあんまり面白くないんですけど、世里が反発から恋心へと気持ちが変わり、「甘えたい」とか「可愛がられたい」と思うようになるあたりは、結構可愛いと思いました。
それに比べると健志は「余裕」に見えすぎるかな。
29歳という年齢や年の差を考えたら、このくらいの差があるほうが自然だとは思いますが。大人だから結構ギリギリでも上手く隠してるんですよね。そんなとこちょっとズルいかも(笑)。

健志の独特のマイルールは、ちょっと意味わかんなかったです(笑)。お世話になって尊敬もしている教授の息子に手を出しても、罪悪感はこれっぽっちもないのか。そうか。
悪いことはしていない、真剣に想ってるってことなんでしょうけど、ちょっとくらい悪いと思ったほうが普通っぽいよ? まあ、世里の父も浮世離れした人なので、驚いても反対はしないかもしれないですけどね。

母親、そして時には父親代わりでもあった祖母が亡くなり、健志が、その寂しさや哀しみを全て受け止めて包んでくれたことで、世里の気持ちが大きく変化していくんですが、このおばあちゃんが亡くなるシーンはホロリと泣けそうになりました。

どうあってもまだまだ健志の方がウワテです。
大人の腕の中でジタジタして、そういう未熟さもひっくるめて甘やかして可愛がってくれる、そんな恋がお好きなら楽しめると思います。
私のツボからはちょっとズレてましたが。
健志の気持ちがわかりにくいんだけれど、世里を二言目には可愛い可愛いと言ってて、健志視点を覗いてみたら、意外にメロメロのベタベタかもしれないですね。
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