性癖を隠しながらも、ゲイバーに出入りしていた警視庁キャリアの九条義臣は、ある男にその現場を見られ、関係を強要されてしまう。
「一回男としてみたかったんだ」そう嘯く彼は―高校の同級生で、憧れていた男―日向新。そして、九条が担当する殺人事件の第一発見者であり、容疑者でもあった。
敵か味方かもわからぬまま、しかし昔と変わらない新の魅力に抗い切れない義臣だったが…。
「一回男としてみたかったんだ」そう嘯く彼は―高校の同級生で、憧れていた男―日向新。そして、九条が担当する殺人事件の第一発見者であり、容疑者でもあった。
敵か味方かもわからぬまま、しかし昔と変わらない新の魅力に抗い切れない義臣だったが…。
日向新(ひむかい・あらた/28歳)×九条義臣(くじょう・よしおみ/28歳)
同級生再会ものです。
鍵屋の新は、客として訪ねてきた若い男・川端隆史(かわばた・たかし)の家で、死体を発見します。第一発見者となった新と隆史は、警察で事情を聞かれるのですが、そこで再会したのが高校の同級生、警視となっていた九条でした。
表紙を見ると、九条はバリバリのエリート、仕事のできるクールビューティーのように見えますが、ちょっと違うんですよね。官僚一家で育った九条は、自分の意思とは関係なく、レールの上を否応なしに歩かされて警視庁キャリアとなってしまいました。頭脳派の自分に現場は向いていないと思うのに、異動で目黒西署の課長となり、しかも部下の刑事たちには「年下のキャリア」と敵視されて、無視されたり報告が後回しにされたりと、つまはじきの日々。
とりあえず任期を我慢すれば、また本庁に戻れると、諦めの日々を送っています。
そして、そんなストレスを解消するために、ゲイである九条は「ハッテン場」と言われるバーに出入りしていました。別に一夜限りの相手を探すわけではなく、そんなに器用でもない九条は、数少ない友人と話をするためだけに通っているんですが、店から出てきたところを新に見られてしまいます。
「1回男としてみたかったんだ」
新の誘いを強迫と取った九条。
高校時代、新は明るく人気者で、「鉄仮面」というあだ名で友人もいなかった九条とは正反対の男でした。そしてそんな新に九条は羨望と憧れを抱いていました。
「強迫」だと思っていても、新の誘いを断ることができず、九条は新と寝てしまいます。
密かに憧れていた相手、しかし成り行きは強迫…という事態に混乱とショックと戸惑いで、九条はとにかく早く終わらせてしまおうとします。
そして、キスも愛撫もないsexのあとに、九条は、新への想いがただの羨望などではなく「恋心」だったと気づいてしまうのです。
新は性的モラルが大変低く、セフレが何人もいるような男。九条と寝たあと、再び店を訪ねてきた隆史とも、誘われてあっさり寝ちゃう。あまりに軽いので、なんだコイツは、と思ったのは確かです。
けれど、ちょっと先になりますが、新が何故そうなってしまったかはちゃんと説明されています。そして、そういう軽い男が「本気」となるお話でもあります。隆史もゲイなんですが、経験豊富な隆史と寝たあと、自分が九条にひどい抱き方をしたことに初めて気づき、謝りに行ったり、あけっぴろげでストレートな新は何となく憎めない。
そして一見クールビューティーの九条ですが、中身はもう可愛いの一言ですね(笑)。一生懸命つくろってるけど、アンタ全部出ちゃってるよ、みたいな(笑)。新に対してもつっぱり切れずに、オロオロ流されてしまってて、でもそんな風に慣れてないウブさがいいです。
お話は、川端家で起こった事件を軸に進みます。
「密室殺人」や「アリバイ」など、謎解きに興味をそそられますが、ちょっとそっちへの比重が重すぎてたような気がしましたね。
もっと新と九条の恋愛を突っ込んでほしかったと思ってしまいました。
新が九条に本気になっても、元々が軽めの明るい男なので、真剣味が十分伝わってこないというか(笑)。
ちゃんと「好きだ」って言ってあげてないまま終わってしまいましたしね。九条ばかりが翻弄されて、言わされてるんじゃ可哀相かな。相変わらず仕事場は居心地悪いし。
事件はちゃんと解決するけれど、どことなく中途半端な感じで終わったような気がしました。
今回一番印象的だったのは、P193のイラスト、「上半身はスーツにYシャツにネクタイ、下半身はスッポンポン」の九条です(笑)
マヌケなような、すごく色っぽいような…(笑)
同級生再会ものです。
鍵屋の新は、客として訪ねてきた若い男・川端隆史(かわばた・たかし)の家で、死体を発見します。第一発見者となった新と隆史は、警察で事情を聞かれるのですが、そこで再会したのが高校の同級生、警視となっていた九条でした。
表紙を見ると、九条はバリバリのエリート、仕事のできるクールビューティーのように見えますが、ちょっと違うんですよね。官僚一家で育った九条は、自分の意思とは関係なく、レールの上を否応なしに歩かされて警視庁キャリアとなってしまいました。頭脳派の自分に現場は向いていないと思うのに、異動で目黒西署の課長となり、しかも部下の刑事たちには「年下のキャリア」と敵視されて、無視されたり報告が後回しにされたりと、つまはじきの日々。
とりあえず任期を我慢すれば、また本庁に戻れると、諦めの日々を送っています。
そして、そんなストレスを解消するために、ゲイである九条は「ハッテン場」と言われるバーに出入りしていました。別に一夜限りの相手を探すわけではなく、そんなに器用でもない九条は、数少ない友人と話をするためだけに通っているんですが、店から出てきたところを新に見られてしまいます。
「1回男としてみたかったんだ」
新の誘いを強迫と取った九条。
高校時代、新は明るく人気者で、「鉄仮面」というあだ名で友人もいなかった九条とは正反対の男でした。そしてそんな新に九条は羨望と憧れを抱いていました。
「強迫」だと思っていても、新の誘いを断ることができず、九条は新と寝てしまいます。
密かに憧れていた相手、しかし成り行きは強迫…という事態に混乱とショックと戸惑いで、九条はとにかく早く終わらせてしまおうとします。
そして、キスも愛撫もないsexのあとに、九条は、新への想いがただの羨望などではなく「恋心」だったと気づいてしまうのです。
新は性的モラルが大変低く、セフレが何人もいるような男。九条と寝たあと、再び店を訪ねてきた隆史とも、誘われてあっさり寝ちゃう。あまりに軽いので、なんだコイツは、と思ったのは確かです。
けれど、ちょっと先になりますが、新が何故そうなってしまったかはちゃんと説明されています。そして、そういう軽い男が「本気」となるお話でもあります。隆史もゲイなんですが、経験豊富な隆史と寝たあと、自分が九条にひどい抱き方をしたことに初めて気づき、謝りに行ったり、あけっぴろげでストレートな新は何となく憎めない。
そして一見クールビューティーの九条ですが、中身はもう可愛いの一言ですね(笑)。一生懸命つくろってるけど、アンタ全部出ちゃってるよ、みたいな(笑)。新に対してもつっぱり切れずに、オロオロ流されてしまってて、でもそんな風に慣れてないウブさがいいです。
お話は、川端家で起こった事件を軸に進みます。
「密室殺人」や「アリバイ」など、謎解きに興味をそそられますが、ちょっとそっちへの比重が重すぎてたような気がしましたね。
もっと新と九条の恋愛を突っ込んでほしかったと思ってしまいました。
新が九条に本気になっても、元々が軽めの明るい男なので、真剣味が十分伝わってこないというか(笑)。
ちゃんと「好きだ」って言ってあげてないまま終わってしまいましたしね。九条ばかりが翻弄されて、言わされてるんじゃ可哀相かな。相変わらず仕事場は居心地悪いし。
事件はちゃんと解決するけれど、どことなく中途半端な感じで終わったような気がしました。
今回一番印象的だったのは、P193のイラスト、「上半身はスーツにYシャツにネクタイ、下半身はスッポンポン」の九条です(笑)
マヌケなような、すごく色っぽいような…(笑)
この記事へのコメント
こんにちは、mimuさん。
棚の奥に紛れ込んでいたこの本、発見してやっと読みました。
受け至上主義の私としてはこの攻めはちょっと軽かった気がします。
まだ最後でも「好きだ」と言えるほどの責任も持てないんですよね。でも受けを離したくないという気持ちだけは一丁前で(笑)。
攻めの部屋で和んでいる受け君が可愛かったです。攻め君には早く腹を括って欲しいと思います。
あっ、事件の犯人ですが意外でしたね。ちょっと意表をつかれました。
棚の奥に紛れ込んでいたこの本、発見してやっと読みました。
受け至上主義の私としてはこの攻めはちょっと軽かった気がします。
まだ最後でも「好きだ」と言えるほどの責任も持てないんですよね。でも受けを離したくないという気持ちだけは一丁前で(笑)。
攻めの部屋で和んでいる受け君が可愛かったです。攻め君には早く腹を括って欲しいと思います。
あっ、事件の犯人ですが意外でしたね。ちょっと意表をつかれました。
>桃さん、こんにちは~。
この攻めは桃さんには好きになれないでしょうねぇ~。
私も、感想は好意的に見えるかもしれませんが「何だかなぁ」と思いましたもん(笑)
言葉が全てじゃないけれど、最後まで「好き」のひと言がなかったのが気になりました~。
受けは可愛かったですよね。
表紙はバリバリのクール美人と言う感じですけど、可愛かった。
確かに犯人は「へ~」という感じでした。
登場人物が少ないので予想できないわけではないんだけど(笑)、そこへ結びつく謎解きに興味を惹かれましたね。
この攻めは桃さんには好きになれないでしょうねぇ~。
私も、感想は好意的に見えるかもしれませんが「何だかなぁ」と思いましたもん(笑)
言葉が全てじゃないけれど、最後まで「好き」のひと言がなかったのが気になりました~。
受けは可愛かったですよね。
表紙はバリバリのクール美人と言う感じですけど、可愛かった。
確かに犯人は「へ~」という感じでした。
登場人物が少ないので予想できないわけではないんだけど(笑)、そこへ結びつく謎解きに興味を惹かれましたね。
2007/09/27(木) 15:50 | URL | mimu #-[ 編集]
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運命の鍵開けます (アイノベルズ)いおかいつき著。アイノベルズ下町の鍵屋×お堅い警視庁キャリア。高校時代の同級生(28歳)再会ものです。BLで鍵屋という職業も始めてかな。派手な顔立ちで長髪という攻めがちょっと遊び人の雰囲気でなかなか良かったですが、ちょっと.
2007/09/27(木) 13:48:16 | 桃の楽園