両親を亡くし、大学三回生の時に天涯孤独となった桐嶋水斗は、日本心臓外科界の権威である長山の援助を受けて医師となった。だが、援助の代償に長山の下で働くことと躰を求められ続けていた。
長山から逃れたいとの思いが募る日々の中、NYから敏腕外科医の樋口が赴任してくる。彼の天才的な医療技術に心酔した水斗は技術を教えてもらうことになり、いつしか樋口に惹かれていくが―。
長山から逃れたいとの思いが募る日々の中、NYから敏腕外科医の樋口が赴任してくる。彼の天才的な医療技術に心酔した水斗は技術を教えてもらうことになり、いつしか樋口に惹かれていくが―。
樋口洋一郎(ひぐち・よういちろう)×桐嶋水斗(きりしま・みなと/30歳)
樋口はおそらく30代半ばくらいでしょうか。お医者さん同士。
記憶喪失もの。
幼児退行。
再会の要素も入ってますね。
(上)とあるとおり続きもので、(下)は今月末に発売予定なんですが、物凄くハラハラするところで終わってますねー。
両親を亡くし、日本心臓外科界の権威である長山の援助を受けて医師となった水斗は、その代償に長山に身体を求められ、また水斗の書く論文を甥の名で発表させられるなど、苦渋の日々を送っていました。
そんな時、NYから引き抜かれた心臓外科医・樋口が同じ病院に赴任してきます。
水斗は、NYに人脈を持つ樋口を利用し、それを足がかりに自分もNYへ飛び、長山から逃れようと考えていましたが、樋口の医療技術に魅せられ、やがて樋口自身に惹かれていきます。
そして樋口も、まるで助けを求めるような眼差しで自分を見つめる水斗に惹かれ、水斗がNYへ行くために自分の書いていた論文を譲るのですが、2人が結ばれたあと、その関係や論文のことが長山にばれ、無理矢理長山に抱かれているところを、樋口に見られてしまいます。
そして樋口を庇うために、長山に貫かれたまま露悪的な言葉を吐く水斗を、樋口は信じてしまう。
「君は長山以下の男だ」そう樋口に言われた水斗。
NYへ行く道は絶たれ、地獄のような日々に終わりがないと知り、そして樋口に蔑まれ絶望した水斗は、病院の5階から身を躍らせ自殺を図ります。
このあたりまでで、本の半分に満たないページ数なんですが、怒涛の展開です。
もうここまで水斗の想いが辛くて苦しくて。
あんまり辛いので「ちょっと休憩」と思っても、気になってページを捲らされてしまい、またまた苦しさに身悶える(笑)
命は助かったものの、後頭部を地面に打ち付けた水斗は、全ての記憶を失くし、生活習慣、言葉さえも忘れて幼児のようになってしまいます。
心臓外科の研究者として、理路整然とした思考と会話を操っていた水斗は、何も知らない赤ん坊のように変貌してしまう。
水斗の真実を知った樋口は、水斗を追いつめたのは自分だと苦悩します。
そして、過去を失くし、赤ん坊のようになってしまった水斗を、自分がもう一度育てると決め、樋口は水斗を北海道へと連れていきます。
幼児退行してしまった水斗は、時に樋口を苛立たせます。
ですが、記憶が戻るということは、水斗が傷ついた過去を思い出してしまうということ。精密検査でも頭に異常はなく、精神的なものが水斗の過去を封じ込めているとしたら、全てを思い出すことが必ずしもいい結果になるとは言えません。
全ての過去を捨て、新しい過去を一緒に作っていけばいい…とまで樋口は考えますが、心の奥底に眠っている以前の水斗が、夢で真実を今の水斗に語りかけてきます。見た夢を、そのまま樋口に伝える水斗。
このあたりちょっと作り物っぽい気もしましたが、過去の水斗と樋口の間を、今の水斗が繋いでいて、そこから語られるいなくなった水斗の想いがまた苦しいんですよね。切ないというより苦しいの。
そしてこれから水斗の記憶と対峙していく…というところへ、再び長山の魔の手が迫ります。
水斗は、このままその手にかかってしまうの?
そうなんです、そこで終わってるんです。
すごく先が気になります。
これ以上苦しむことがないように祈りたいんですが、長山と対峙せずに、水斗が過去を取り戻し乗り越えることは避けられないかも…とも思っています。
もちろんハッピーエンドだって信じてますよ。
最後には長山に目にもの見せて、ギャフンと言わせて下さいね(笑)
面白かったです。
樋口はおそらく30代半ばくらいでしょうか。お医者さん同士。
記憶喪失もの。
幼児退行。
再会の要素も入ってますね。
(上)とあるとおり続きもので、(下)は今月末に発売予定なんですが、物凄くハラハラするところで終わってますねー。
両親を亡くし、日本心臓外科界の権威である長山の援助を受けて医師となった水斗は、その代償に長山に身体を求められ、また水斗の書く論文を甥の名で発表させられるなど、苦渋の日々を送っていました。
そんな時、NYから引き抜かれた心臓外科医・樋口が同じ病院に赴任してきます。
水斗は、NYに人脈を持つ樋口を利用し、それを足がかりに自分もNYへ飛び、長山から逃れようと考えていましたが、樋口の医療技術に魅せられ、やがて樋口自身に惹かれていきます。
そして樋口も、まるで助けを求めるような眼差しで自分を見つめる水斗に惹かれ、水斗がNYへ行くために自分の書いていた論文を譲るのですが、2人が結ばれたあと、その関係や論文のことが長山にばれ、無理矢理長山に抱かれているところを、樋口に見られてしまいます。
そして樋口を庇うために、長山に貫かれたまま露悪的な言葉を吐く水斗を、樋口は信じてしまう。
「君は長山以下の男だ」そう樋口に言われた水斗。
NYへ行く道は絶たれ、地獄のような日々に終わりがないと知り、そして樋口に蔑まれ絶望した水斗は、病院の5階から身を躍らせ自殺を図ります。
このあたりまでで、本の半分に満たないページ数なんですが、怒涛の展開です。
もうここまで水斗の想いが辛くて苦しくて。
あんまり辛いので「ちょっと休憩」と思っても、気になってページを捲らされてしまい、またまた苦しさに身悶える(笑)
命は助かったものの、後頭部を地面に打ち付けた水斗は、全ての記憶を失くし、生活習慣、言葉さえも忘れて幼児のようになってしまいます。
心臓外科の研究者として、理路整然とした思考と会話を操っていた水斗は、何も知らない赤ん坊のように変貌してしまう。
水斗の真実を知った樋口は、水斗を追いつめたのは自分だと苦悩します。
そして、過去を失くし、赤ん坊のようになってしまった水斗を、自分がもう一度育てると決め、樋口は水斗を北海道へと連れていきます。
幼児退行してしまった水斗は、時に樋口を苛立たせます。
ですが、記憶が戻るということは、水斗が傷ついた過去を思い出してしまうということ。精密検査でも頭に異常はなく、精神的なものが水斗の過去を封じ込めているとしたら、全てを思い出すことが必ずしもいい結果になるとは言えません。
全ての過去を捨て、新しい過去を一緒に作っていけばいい…とまで樋口は考えますが、心の奥底に眠っている以前の水斗が、夢で真実を今の水斗に語りかけてきます。見た夢を、そのまま樋口に伝える水斗。
このあたりちょっと作り物っぽい気もしましたが、過去の水斗と樋口の間を、今の水斗が繋いでいて、そこから語られるいなくなった水斗の想いがまた苦しいんですよね。切ないというより苦しいの。
そしてこれから水斗の記憶と対峙していく…というところへ、再び長山の魔の手が迫ります。
水斗は、このままその手にかかってしまうの?
そうなんです、そこで終わってるんです。
すごく先が気になります。
これ以上苦しむことがないように祈りたいんですが、長山と対峙せずに、水斗が過去を取り戻し乗り越えることは避けられないかも…とも思っています。
もちろんハッピーエンドだって信じてますよ。
最後には長山に目にもの見せて、ギャフンと言わせて下さいね(笑)
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