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ダブル
谷崎 泉著 / 小路龍流イラスト
幻冬舎コミックス
リンクスロマンス(2006.9)


清楚な面立ちの鴻上と精悍な容貌の村上は、高校の時に恋人同士として付き合っていたが、気まずい別れ方をしていた。あれから会わないまま、十年以上の月日が経った今、二人は刑事として再び巡り会う。
未だに村上は鴻上を想っていたが彼にさけられ続け、一方の鴻上も過去への罪悪感からか、自分に素直になれないでいた。
そんな折、ある爆破事件を解決する為、急遽村上と鴻上はチームを組むことになる。お互いに相手を意識しながら事件解決を目指すが…。
村上千夏(むらかみ・ちなつ)×鴻上優輔(こうがみ・ゆうすけ)
年齢は設定されていませんでしたが、多分20代後半~30くらい?
村上がひとつ年下。年下ワンコとツンデレ美人の再会ものです。

「ダブル-犬も歩けば棒に当る-」雑誌掲載に書下ろしを加えて大幅加筆修整
「礒の鮑の片思い編」書き下ろしは、高校時代の2人の出会いのショートストーリー。


高校時代、恋人としてつきあっていた鴻上と村上は、鴻上が一方的に村上に別れを告げ、それ以来10年以上会っていませんでした。
しかし、警察庁から千葉県警へ異動してきた鴻上は、そこでやはり刑事になっていた村上と再会。偶然の成り行きで、連続爆弾事件をコンビを組んで追うことになります。

10年以上経っていても、いまだに鴻上を想う村上。
村上の想いに気づきながら、素直になれず、冷たい態度を取っては、消沈する村上の顔に罪悪感を感じる鴻上。

副題の「犬も歩けば~」というのは村上のことで、村上は警察官になってから、とにかく事件に当るんです。銀行に見回りに行けば銀行強盗に当る。住宅地の防犯パトロールに行けば窃盗犯に当る。交通課の検問を手伝えば覚醒剤を発見する。非番で歩いていれば幼児誘拐に遭遇する。そしてついたあだ名が「当り魔村上」。
けれど村上はアホなワンコではないので、解決する力もちゃんと持っています。お利巧ワンコなんですね。

爆弾が仕掛けられたという現場に急行した村上は、やはり本当に爆弾を見つけてしまいます。危機一髪を乗り越えた村上と鴻上に元に、再び爆弾犯が別の場所に爆弾を仕掛けたという連絡を受けます。
爆弾犯はすぐにリストアップされ逮捕されますが、爆弾を仕掛けられた側の工場長の様子がおかしい。背後にある真相を追って、再び2人で行動する鴻上と村上。

事件を追いながら、2人の恋愛模様も同時に盛り上がっていきます。時間的に言うとわずか二日間ほどの間に事件も恋愛も動くので密度が濃いですね。「年下ワンコ」と「ツンデレ年上美人」の美味しさがてんこ盛りで、ホクホクしながら読みました。

この2人に関しては全然文句ないです。
谷崎さんもあとがきで「鴻上と村上が大好き」と書かれていますが、私も同感。

ところが、お話全体はものすごく消化不良なんですよ、これ。
鴻上が千葉県警にやってきたのは、腫れ物に触るような周りの様子から、何か密命を帯びてのことだとわかりますが、それが明かされていません。鴻上の同僚で黒柳(くろやなぎ)という男が出てきますが、これも裏で何か関わっているようなんですが、その正体もわかりません。
鴻上の父の死にも何か訳がありそうですが、それもわかりません。上層部にいる狐や古だぬきオヤジたちが何か姑息なことをやっていそうですが、それも謎。なんとなく警察内部で不穏な動きがあるな?鴻上はそれを探っているのかな?と想像は膨らみますが、真実はわからないまま。
鴻上が村上に別れを告げた理由も、将来を考えて…だけですか?鴻上が目指してる道がよく見えてこない。

爆弾事件は解決しましたが、ついでに言うと、犯人が爆弾を最初にしかけた場所が何故あそこなのか、意味がわかりませんよ。
それは置いといても、ずっと意味ありげに匂わされている事柄が、最後まで思わせぶりに引っ張っておいて、そのまま終わってしまうんですよね。
これ、続編ありという前提なんでしょうか。それならそうとどこかで言ってください(笑)
まさか、真相を知りたかったらリクエストしてね、とかいうんじゃないですよね。

それから視点が定まらないのも読みづらかったな~。
視点が交互にきっちり分かれていれば理解しやすいし、そういう書き方は好きなんですけど、同じシーンでいきなりあっちこっち動くので、「これは誰が考えてること?」と何度も戸惑わされました。

なんとなく腑に落ちない読後感がキモチワルいですが、もし続編があるのなら、絶対読みます。
スッキリしたいし、村上と鴻上はホントに好みの2人なので。
ワンコとツンデレ好きなら2人の恋愛模様は楽しめると思います。
今後しっかり謎を明かしていただけることを期待してます。
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