父が政治家でも、決して後は継がない──。
そう親友と誓い合った北楯烈は、今や全国最年少のカリスマ市長。
ところが約束を違えた烈の前に、親友の中津川直人が、なんと対立政党の秘書となって現れた!!
六年前、烈を激しく詰って決別した直人が、なぜ同じ政界に…?
しかも戸惑いを隠せない烈を「ずっとお前を好きだったんだぜ?」と無理やり犯して…!?
そう親友と誓い合った北楯烈は、今や全国最年少のカリスマ市長。
ところが約束を違えた烈の前に、親友の中津川直人が、なんと対立政党の秘書となって現れた!!
六年前、烈を激しく詰って決別した直人が、なぜ同じ政界に…?
しかも戸惑いを隠せない烈を「ずっとお前を好きだったんだぜ?」と無理やり犯して…!?
中津川直人(なかつがわなおと・32歳)×北楯烈(きただてれつ・32歳)
剛しいらさんの「顔のない男」を読んでから北畠さんのイラストが大好きになり、イラスト買いしてしまった一冊。
烈と中津川は幼馴染で親友でした。
二人とも政治家を父に持ち、「顔を知られている親」を持ったことで、友達にからかわれたり苛められたり興味本位に見られたりしてきたので、政治家が大嫌い。
将来は絶対に政治家にはならず、烈はサラリーマン、中津川は政治や世の中の悪を暴く記者になりたいと思っていました。
大学卒業後二人はサラリーマンになりますが、社会人になって4年後、烈の父が急死します。そして烈は、周りから頼み込まれ断りきれなくなって、父の地盤を継ぎ、あれほど嫌いだといっていた政治の世界に身を投じることになります。
ところが、それを聞いた中津川は激怒。
実は二人の「政治家嫌い」は、世間に色眼鏡で見られるという理由は同じでも、根本的にもっと大きな違いがあって、そこが食い違っているんですが…。
それがあるので、烈は政治家になることを受け入れたし、中津川には受け入れることができないんですね。
中津川は裏切り者と烈を責め、そして「好きなんだ」と烈を押し倒して…この時は烈の抵抗で何もありませんでしたが、その後二人は疎遠になってしまいました。
衆議院に当選した烈は、議員を務めたあと、出身地で自分の地盤でもある市の市長に立候補。その地で圧倒的なカリスマ性を持つ「北楯」の名に推され、烈は30歳で日本で一番若い市長となります。
烈が市長となって2年後、政界はある疑惑を巡り大揺れとなり、やがてそれは衆議院解散、総選挙へと動いていきます。
現実にも「郵政民営化」の是非を問うため衆議院を解散総選挙となったのは記憶に新しいですが、お話でもその時と同じようなことが起こります。党の意思に反し造反する議員がいたように、お話の中でも与党が分裂し、党を出たメンバーが新しい党を作って与党に対抗しようとしますが、選挙では、ことごとく刺客を送り込まれます。
そして、烈が市長を務める選挙区でも、父の元秘書で、烈が議員を辞めたあとその地盤を引き継いで当選していた時田に対して、与党の大物議員が刺客として立つことになるのです。
それが、中津川の父。
そして、あれほど政治家は嫌いだと言い、自分を裏切り者と詰った中津川が、秘書として烈の前に現れます。そして、烈が反対するリゾート開発に、賛成の立場をとる中津川の父の応援に周るよう、烈を強迫してきます。
と、なんだか長々と書きましたが、政治を司る一家の事情や繋がり、また政治的な立場が複雑に絡みあっていて、過去の二人、再会してからの二人の立場や、烈の市長としての位置など、複雑なんですよ。
そういう事柄を頭で理解するのに、とにかく頭を使わされてしまいます。
市長の烈、父の秘書となった中津川の恋には、同時に、過去、現在の立場の違いも密接に関わってくるので、政治的背景の説明部分でかったるくなってしまうと、ついていけなくなっちゃいます。いえ、そんな難しいことではないんですが、硬い話が多いんですよね。
市長としての烈はなんだかとても萌えでした。
「市長」なので突拍子もない行動はしませんし、心のうちはともかく、行動は基本的に落ち着いていてクセがなさすぎるとも言えるんですが、美貌な市長のクールな様はなかなか素敵でした。「美形のなんちゃって市長」じゃないんですよね(笑) 美しく、そしてちゃんとした市長なんです。
それに比べると中津川は…。
中津川が何をたくらんでいるのかは途中で気がつくんですけど、そのやり口は、なんだか子供っぽいですね。というか、個人的な私憤のために、市長として重要な立場にいる好きな男を公に苦境にたたせるようなことをするのはどうなんだろう。真意は別のところにあるとしても、北楯を巻き込まずとも、もっと正々堂々としたやり方があるのに。最後には自分で気づいてますけど、32歳にもなって遅いんじゃないのかな。今後きっちりやってもらわないと、烈にふさわしくないと思います。
職業BLとしては仕事部分はかなり充実しており楽しめますが、お話全ての舞台が政治ですので、興味がない人は辛いかも。
私としては、中津川が将来、市議会議員に当選し、北楯市長をバックアップしたり、二人やりあったりしながら、地元の美しい海を守っていく未来の方が読んでみたいです。
剛しいらさんの「顔のない男」を読んでから北畠さんのイラストが大好きになり、イラスト買いしてしまった一冊。
烈と中津川は幼馴染で親友でした。
二人とも政治家を父に持ち、「顔を知られている親」を持ったことで、友達にからかわれたり苛められたり興味本位に見られたりしてきたので、政治家が大嫌い。
将来は絶対に政治家にはならず、烈はサラリーマン、中津川は政治や世の中の悪を暴く記者になりたいと思っていました。
大学卒業後二人はサラリーマンになりますが、社会人になって4年後、烈の父が急死します。そして烈は、周りから頼み込まれ断りきれなくなって、父の地盤を継ぎ、あれほど嫌いだといっていた政治の世界に身を投じることになります。
ところが、それを聞いた中津川は激怒。
実は二人の「政治家嫌い」は、世間に色眼鏡で見られるという理由は同じでも、根本的にもっと大きな違いがあって、そこが食い違っているんですが…。
それがあるので、烈は政治家になることを受け入れたし、中津川には受け入れることができないんですね。
中津川は裏切り者と烈を責め、そして「好きなんだ」と烈を押し倒して…この時は烈の抵抗で何もありませんでしたが、その後二人は疎遠になってしまいました。
衆議院に当選した烈は、議員を務めたあと、出身地で自分の地盤でもある市の市長に立候補。その地で圧倒的なカリスマ性を持つ「北楯」の名に推され、烈は30歳で日本で一番若い市長となります。
烈が市長となって2年後、政界はある疑惑を巡り大揺れとなり、やがてそれは衆議院解散、総選挙へと動いていきます。
現実にも「郵政民営化」の是非を問うため衆議院を解散総選挙となったのは記憶に新しいですが、お話でもその時と同じようなことが起こります。党の意思に反し造反する議員がいたように、お話の中でも与党が分裂し、党を出たメンバーが新しい党を作って与党に対抗しようとしますが、選挙では、ことごとく刺客を送り込まれます。
そして、烈が市長を務める選挙区でも、父の元秘書で、烈が議員を辞めたあとその地盤を引き継いで当選していた時田に対して、与党の大物議員が刺客として立つことになるのです。
それが、中津川の父。
そして、あれほど政治家は嫌いだと言い、自分を裏切り者と詰った中津川が、秘書として烈の前に現れます。そして、烈が反対するリゾート開発に、賛成の立場をとる中津川の父の応援に周るよう、烈を強迫してきます。
と、なんだか長々と書きましたが、政治を司る一家の事情や繋がり、また政治的な立場が複雑に絡みあっていて、過去の二人、再会してからの二人の立場や、烈の市長としての位置など、複雑なんですよ。
そういう事柄を頭で理解するのに、とにかく頭を使わされてしまいます。
市長の烈、父の秘書となった中津川の恋には、同時に、過去、現在の立場の違いも密接に関わってくるので、政治的背景の説明部分でかったるくなってしまうと、ついていけなくなっちゃいます。いえ、そんな難しいことではないんですが、硬い話が多いんですよね。
市長としての烈はなんだかとても萌えでした。
「市長」なので突拍子もない行動はしませんし、心のうちはともかく、行動は基本的に落ち着いていてクセがなさすぎるとも言えるんですが、美貌な市長のクールな様はなかなか素敵でした。「美形のなんちゃって市長」じゃないんですよね(笑) 美しく、そしてちゃんとした市長なんです。
それに比べると中津川は…。
中津川が何をたくらんでいるのかは途中で気がつくんですけど、そのやり口は、なんだか子供っぽいですね。というか、個人的な私憤のために、市長として重要な立場にいる好きな男を公に苦境にたたせるようなことをするのはどうなんだろう。真意は別のところにあるとしても、北楯を巻き込まずとも、もっと正々堂々としたやり方があるのに。最後には自分で気づいてますけど、32歳にもなって遅いんじゃないのかな。今後きっちりやってもらわないと、烈にふさわしくないと思います。
職業BLとしては仕事部分はかなり充実しており楽しめますが、お話全ての舞台が政治ですので、興味がない人は辛いかも。
私としては、中津川が将来、市議会議員に当選し、北楯市長をバックアップしたり、二人やりあったりしながら、地元の美しい海を守っていく未来の方が読んでみたいです。
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