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夜に赦される
英田 サキ著 / 山田ユギイラスト
プランタン出版
プラチナ文庫(2006.9)


情人を亡くし色褪せた秋津の夜を、極道の久我が再び悦楽で染め上げた。
しかし秋津は衝撃の事実を知る。情人を殺したのは久我──!
「お前の心ごと欲しいって言っただろう?」
愕然とする秋津は、請うような久我の愛撫に奪われた。「お前はずるい…」憎みたくても憎めない。だが、久我の熱に奥深くまで犯されても、心は悲しみに囚われたままだった。
そうして秋津は、恋慕を押し殺して久我から去り……。
償うべきこととは、赦されるべきこととは──
久我仁一郎(くがじんいちろう・33歳)×秋津芳人(あきつよしと・37歳)

「夜が蘇る」の続編です。
二人ともひとつずつ年とってますね。

前作で久我の情人となった秋津。
久我を「好きだ」という気持ちはあるが、極道の久我とは住む世界があまりにも違い、極道嫌いの秋津は久我と会うのは夜だけ。
夜だけは奔放に身体を重ねても、必要以上に互いの生活には干渉しない。久我はしきりに自分の持つマンションに住むように秋津を誘うけれど、昼も夜もベッタリと一緒にいるより、秋津はそのくらいの距離がちょうどいいと思っていました。

ある日、秋津の亡くなった情人・羽生と同じ組にいた真田(さなだ)という男が羽生の形見を持って現れます。羽生を知る同士、今度飲みに行こうと言って別れますが、後日、敵対する組に襲われた久我に真田の話をすると、「あいつとはもう会うな」と言われる。
理由を聞いてもはっきりしない久我。
しかし三日後、真田が秋津の元を訪れ、断りきれなかった秋津は真田と一緒に飲みに行きますが、その席で衝撃の事実を聞かされます。
羽生を殺したのは久我だと。
自分の腕のなかで、冷たく硬くなっていった羽生を撃ったのは久我だと言うのです。

久我に真実を問いただし、それが事実だと知った秋津は、久我の想いを受け止めることも赦すことも出来ず、大阪を離れることを決意します。
久我が憎くて別れたいと思っているわけではない。
久我が羽生を殺したことも、それを黙っていたこともショックだったけれど、それを乗り越えたいと思う気持ちはある。久我を許したい。そしてもう一度心から受け入れるためには時間が必要だ。
しかし、久我のところへいつ、必ず戻ってくるかの保証はない…。

久我に対する想いと羽生への想い、二つに切り裂かれながら、秋津が、大阪から、久我から離れて半年ほどが経ってしまいます。
そして、秋津の前に久我が再び現れる。
半年待ち、もうこれ以上は待てない、俺のところに帰ってこいという久我。
秋津を抱こうとする久我ですが、秋津の気持ちはまだきちんと決まっておらず、ちゃんと答えを出して明日返事をするといって一旦二人は別れます。
しかし、そこへ再び真田が現れ、羽生の子供の存在を知らせ、会いにいこうと誘ってきます。羽生の残した命の欠片をこの目で確かめ、『可哀相な羽生』から自由になるため、翌日久我に置手紙を残し、秋津は真田とともに離島へと渡ります。

ところが、それは罠でした。
久我を襲った組が、久我の愛人・秋津を人質に利用しようとしてついた嘘だったのです。
久我が言い分を聞くまで、秋津を監禁する。
そして秋津は真田によってヘロイン付けにされてしまいます。


今回、結構ハードでしたね。
久我が羽生を殺した・・という事実も、秋津がヘロインを打たれ中毒となってしまうのも、重いです。久我、秋津、羽生、真田、それぞれが抱えているものも、そう。
けれど、「エス」と違うのは、ハードな中に、甘さも、愛情も、切なさも、そしてユーモアも、そこにたっぷり含まれているところかな。
「エス」を読んでるときは眉間にシワが寄ってしまうんだけれど、こちらはそういうこともないです(笑)
久我と秋津のやりとり、「女房の尻に敷かれる亭主」の図は笑えてしまうし、薬物中毒症状で苦しむ秋津、それを看病する久我、そして、回復した秋津が久我に告げた一言…このあたりは文字が霞んでしまいました。

夜だけの情人・・・それがちょうどいいと思っていた秋津の心が変化していくあたりも見所でしたね。う~ん、とうとうそうなったか。
この展開では次をどうしても期待したくなりますよね~。

硬さと柔らかさが絶妙にいい具合で、大変面白かったです。好きです、このお話。
オトコマエ受けってのは秋津のことですよね。ホントにカッコイイ。そしてそんな秋津に惚れこんだ、一途で情の深い久我も最高。
続きが読みたいな~。

それにしても表紙の秋津のお尻が素敵です。
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