航空会社で副操縦士として働く野城高久は、幼い頃に父親を亡くしてから他人に強い関心を持てなくなった。 以来27歳の今まで誰とも付き合った事がない。
そこに34歳の天才パイロット・大澤健吾が引き抜かれてきた。
大澤の歓迎会に野城も参加するが、酔うとガードが緩くなる野城は、大澤の濃厚なキスと煽る言葉に誘われ、自分から抱かれてしまう……!
そこに34歳の天才パイロット・大澤健吾が引き抜かれてきた。
大澤の歓迎会に野城も参加するが、酔うとガードが緩くなる野城は、大澤の濃厚なキスと煽る言葉に誘われ、自分から抱かれてしまう……!
大澤健吾(おおさわけんご・34歳)×野城高久(やしろたかひさ・27歳)
機長と副操縦士です。
以前BBNから出版されたものの新装版ということです。続編も引き続きダリア文庫から発行されるようです。
野城高久は27歳の副操縦士。美しい容貌を持ち、普段はちょっと人を寄せ付けない雰囲気もあります。
8歳のとき、機長だった父と同乗した飛行機が事故に遭い、高久は生還したものの、息子を庇った父は死亡。目の前で父を失った高久は、愛する人を失うことを怖れるあまり恋もしたことがないまま27歳になりました。
そんな高久の前に、アメリカの航空会社から引き抜かれたというパイロット・大澤が現れます。大澤は数々の逸話を持ち34歳の若さで機長となった超優秀な男。
大澤の歓迎会の日、酒に酔った高久は大澤に抱かれてしまいます。高久は酒に酔うと、「キス魔」になってしまうというクセがあるんですね。普段は友人の中山がお目付け役として歯止めをかけてくれるんですが、その時は中山が先に酔いつぶれてしまいます。別人のように可愛らしくなった高久は、完全に無防備の甘えたがりとなり、まるで半ば誘ったかのように、美味しく戴かれてしまうんですね。
しかし次の日には高久は何も覚えていません。
状況や身体の違和感から「やってしまった」ことは理解しますが、ショックのあまり「忘れていただけませんか」と言ってしまう。大澤は「嫌だと言うのなら今後は無理に誘ったりしない。抱いてほしいなら自分からくるといい」と高久に選択を委ねます。
そして高久はどうしても大澤のことが忘れられずに、自分から大澤の元を訪れてしまうんですね。それから二人の間には身体だけの関係が続いていく。
大澤は、高久をただ美味しく戴いたというわけではありません。高久の父の死、その時に事故に大きな関わりがあって、高久の存在はずっと大澤の中でも特別なものでした。そして成長した高久に会ったとたん、高久に恋をした。酒に酔っていたとはいえ、高久を抱いたのは遊びではありませんでした。
しかし高久からは「忘れてくれ」と言われてしまう。大澤としては、好きだとも言えない、かといって引くに引けない、微妙な立場になってしまったというんでしょうか。
やがて高久も大澤に惹かれていきますが、その頃にはお互いの心は見えにくくなってしまっています。
過去の事故は高久だけでなく、大澤の心にも傷を残しています。大澤の方が負うものや引け目が多い分切ないように思いました。
こういう結びつきはなんだか運命的というか、ドラマティックですよね。
もしかすると事故についての恨み言のひとことも口にしてしまうんじゃないかと思ったりしましたけど、そんなことはなく、高久は大澤が必要以上に厳しくした理由を正しくきちんと受け止めて、大澤の痛みもちゃんと理解して、そういうとこは凄くいいなと思いました。
過去の事故を思い出させる緊急事態の山場も、このお話の締めとして大層上手い盛り上げ方だと思いました。ドキドキハラハラする状況での告白は、萌えてる場合じゃないけれど、やっぱり萌えでした(笑)。
ふゆのさんは航空関係を相当お勉強されたそうで、物凄く詳しいです。おのずと専門用語もとても多く、説明も多いし長くなっています。それによって臨場感がリアルに出たり、職業BLとしても読み応えがあるものになっていて、面白かったと思います。
ただ、場合によっては、そういう説明部分が「ダルい」と感じられることもないとは言えないかも。
機長と副操縦士です。
以前BBNから出版されたものの新装版ということです。続編も引き続きダリア文庫から発行されるようです。
野城高久は27歳の副操縦士。美しい容貌を持ち、普段はちょっと人を寄せ付けない雰囲気もあります。
8歳のとき、機長だった父と同乗した飛行機が事故に遭い、高久は生還したものの、息子を庇った父は死亡。目の前で父を失った高久は、愛する人を失うことを怖れるあまり恋もしたことがないまま27歳になりました。
そんな高久の前に、アメリカの航空会社から引き抜かれたというパイロット・大澤が現れます。大澤は数々の逸話を持ち34歳の若さで機長となった超優秀な男。
大澤の歓迎会の日、酒に酔った高久は大澤に抱かれてしまいます。高久は酒に酔うと、「キス魔」になってしまうというクセがあるんですね。普段は友人の中山がお目付け役として歯止めをかけてくれるんですが、その時は中山が先に酔いつぶれてしまいます。別人のように可愛らしくなった高久は、完全に無防備の甘えたがりとなり、まるで半ば誘ったかのように、美味しく戴かれてしまうんですね。
しかし次の日には高久は何も覚えていません。
状況や身体の違和感から「やってしまった」ことは理解しますが、ショックのあまり「忘れていただけませんか」と言ってしまう。大澤は「嫌だと言うのなら今後は無理に誘ったりしない。抱いてほしいなら自分からくるといい」と高久に選択を委ねます。
そして高久はどうしても大澤のことが忘れられずに、自分から大澤の元を訪れてしまうんですね。それから二人の間には身体だけの関係が続いていく。
大澤は、高久をただ美味しく戴いたというわけではありません。高久の父の死、その時に事故に大きな関わりがあって、高久の存在はずっと大澤の中でも特別なものでした。そして成長した高久に会ったとたん、高久に恋をした。酒に酔っていたとはいえ、高久を抱いたのは遊びではありませんでした。
しかし高久からは「忘れてくれ」と言われてしまう。大澤としては、好きだとも言えない、かといって引くに引けない、微妙な立場になってしまったというんでしょうか。
やがて高久も大澤に惹かれていきますが、その頃にはお互いの心は見えにくくなってしまっています。
過去の事故は高久だけでなく、大澤の心にも傷を残しています。大澤の方が負うものや引け目が多い分切ないように思いました。
こういう結びつきはなんだか運命的というか、ドラマティックですよね。
もしかすると事故についての恨み言のひとことも口にしてしまうんじゃないかと思ったりしましたけど、そんなことはなく、高久は大澤が必要以上に厳しくした理由を正しくきちんと受け止めて、大澤の痛みもちゃんと理解して、そういうとこは凄くいいなと思いました。
過去の事故を思い出させる緊急事態の山場も、このお話の締めとして大層上手い盛り上げ方だと思いました。ドキドキハラハラする状況での告白は、萌えてる場合じゃないけれど、やっぱり萌えでした(笑)。
ふゆのさんは航空関係を相当お勉強されたそうで、物凄く詳しいです。おのずと専門用語もとても多く、説明も多いし長くなっています。それによって臨場感がリアルに出たり、職業BLとしても読み応えがあるものになっていて、面白かったと思います。
ただ、場合によっては、そういう説明部分が「ダルい」と感じられることもないとは言えないかも。
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