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執事の受難と旦那様の秘密 下
椹野 道流著 / 金ひかるイラスト
二見書房
シャレード文庫(2007.6)


孤児院「ネイディーン」院長殺害容疑で逮捕された執事・フライトから、暗号の書かれたメモを託されたウィルフレッド。だが、その意味するところがわからず謎は依然謎のまま…。
一方、フライトのことで元気のないウィルフレッドを励まそうと、夜に彼の部屋を訪れるハル。しかし、ウィルフレッドと甘い時間を過ごし自室へ戻る途中、何者かに命を狙われてしまい…。
その時、賊の発したある名前により、ウィルフレッドは今回の事件にハルの出生の秘密が大きく関わっていることを知るのだが――。
ウィルフレッド・ウォッシュボーン(29歳)×ハル(17歳)

「執事の受難と旦那様の秘密 下」
「見える絆、見えない絆」書き下ろしの二編。

旦那様とはねっかえり助手シリーズ、下巻でございます。
上巻を受けての謎解きとなりますので、あんまり詳しく内容には触れない方がいいかな?
前作で、フライトから謎のメモを渡されたウィルフレッドは、そのメモを頼りに、フライトが何を伝えようとしているのか一人謎解きを始めます。メモの意味を考えて、思い当たる場所を探すとまた新たなヒントメモが出てくる…ということを繰り返し、そうしてフライトが最終的に示した場所へとたどり着くものの、出てきたものの意味がサッパリわかりません。
そんな時、ウィルフレッドと甘い時間を過ごしたハルが自室へ戻ろうとすると、階段の途中で忍び込んでいた賊に襲われ、殺されそうになってしまいます。

この時、賊がもらした一言が、読み手に真相を明らかにしてしまうんですね。この一言を聞いただけで、ほとんどの人が事件がハルの出生に関わっていて、孤児院育ちで男娼だったハルが実は・・・と推測できてしまうのです。
なんとなくわかった上で、そこへたどり着くまでに詳細がどう明らかになるのかを楽しむわけですが、この一言は、ヒントとしてはちょっとわかりやす過ぎじゃないでしょうかねぇ・・・と個人的には思います。
ハルの出生に関わる人物が退いていったのも、なんだか物分り良すぎたように思えました。

とは言え、旦那様とはねっかえり助手の、お互いに素直で愛情を出し惜しみしないカップルは見ていて微笑ましく、いつも甘くてやっぱりこの二人は好きだなーと思います。
想像したとおり、執事フライトの恋人キアランが素晴らしい活躍でした。こういう人物はともすれば主役を食ってしまい邪魔になることもありますが、キアランのハルに向ける愛情は暖かく、最高の友人になってくれそうで、2カップルが同じ敷地に住むことになった結末は、彼らのこれからの幸せを感じさせます。

「見える絆、見えない絆」は、旦那様とハルの結婚ですよ!
これでシリーズもハッピーエンドなのかなぁと思うんですけど、ハルの奥方様奮闘記とか、ハルの故郷への旅とか、その辺も読んでみたい気はしますね。
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