「お前は俺に与えられた玩具だ」
凪斗を平穏な大学生活から引きずり出し、監禁した男は言い放った。
その男、角能は、岐柳組組長の隠し子である凪斗が跡継ぎ候補となったこと、凪斗のボディーガードを自分が務めることを告げてきた。だが、冷めた目、嬲るような扱いは、凪斗を護る者のものとは思えない。
そして凪斗は催淫剤のせいで浅ましく角能を求めてしまう。
弄ばれるたび、凪斗は屈しまいとしていた心が壊されていくのを感じる―。
凪斗を平穏な大学生活から引きずり出し、監禁した男は言い放った。
その男、角能は、岐柳組組長の隠し子である凪斗が跡継ぎ候補となったこと、凪斗のボディーガードを自分が務めることを告げてきた。だが、冷めた目、嬲るような扱いは、凪斗を護る者のものとは思えない。
そして凪斗は催淫剤のせいで浅ましく角能を求めてしまう。
弄ばれるたび、凪斗は屈しまいとしていた心が壊されていくのを感じる―。
角能尭秋(かどのたかあき)×円城凪斗(えんじょうなぎと・20歳)
角能は一回り上とありますので32歳くらい。
父は無く、母も亡くなったあと祖母と二人で暮らしてきた凪斗は、美大で日本画を学ぶ二年生。日展に入選した以外は目立つことも無く、親しい友人や恋人をつくることも避けて静かに暮らしています。
しかし、そんな凪斗の元に、ある日小包で爆発物が届けられる。
祖母から、何かあったら連絡しろと言われていた八十島セキュリティーサービスによって爆発物は処理してもらえるが、やってきた角能に、爆弾を送ってきたのは岐柳辰久(きりゅうたつひさ)、つまり凪斗の腹違いの兄だと聞かされます。
自分を殺しても何の意味もないという凪斗に、角能は凪斗が岐柳組四代目を継ぐことになったと驚くことを告げてきます。
凪斗の母は、相手が極道とは知らずに岐柳とつきあい、妊娠して、初めて相手が妻子持ちの極道であることを知りました。ヤクザを嫌った母は、自分の命をかけて岐柳と決別。その後、極道の血や世界から息子を遠ざけるようにして凪斗を育ててきました。
しかし、岐柳の長男・辰久(たつひさ)が薬に溺れ、とても組を任せられないと考えた岐柳は、突如凪斗を後継者にすることに決めてしまうのです。
話を聞かされた凪斗は抵抗しますが、有無を言わさず連れ去られ、角能の家に監禁状態となり、二人は一緒に過ごすようになります。
角能は、ボディーガード兼教育係として凪斗の世話を請負ましたが、凪斗はどうみても今時の若者で、気骨も感じられぬ平凡な青年。しかし、入選したという日展の凪斗の作品を見に行った角能は、凪斗の内面に隠された激しくも妖しい情念のようなものを作品に見出し、それ以来凪斗に興味を惹かれるようになります。
そして、大学内で辰久の手の者に拉致され、催淫剤を使われてしまった凪斗を介抱するうちに抱いてしまい・・・始めは薬のせいだったものが、角能はその後も凪斗を抱きたいという気持ちを抑えることができず、二人は情事を繰り返します。
やがて凪斗の淫靡な痴態にその本性を感じた角能と、そして凪斗、二人の間に特別な感情が生まれていきます。
極道の息子であることを隠し、友達も作らず恋さえもせずにいた凪斗ですが、角能は凪斗の心をこじ開け中へと入ってきます。決して誰にも見られないようにと角能の絵を描いてはキッチンで燃やす凪斗。
角能、凪斗、どちらの想いも語られるので、あながち凪斗の片思いでないことはわかるんですが、甘い始まりとは決して言えない出会いですので、お互いの気持ちは通じ合いません。
角能が凪斗の身体に刺青を入れようとするのですが、抵抗する凪斗が角能の考えてくれた図案だからとそれを了承してしまうほどに角能のことを想っている、その気持ちは切ないですね。
ただ正直言うと、身体に色を入れることを受け入れるにしては、あっさりしてたように思えたんですが。
けれどいろんな瑣末なことが気にならないくらい、なかなか面白いお話でした。
タイトルからもっとダークでドロドロした救いようのないお話かとちょっと思っていましたが、そんなことはなかったです。
全体的にとても色っぽい雰囲気が漂っていて、お互いへの想いという切なさ甘さも感じられるし、凪斗だけでなく、角能側にもドラマがあることで、二人の結びつきが深まっているように思えます。
凪斗が決意を固めたときのセリフ「俺に角能さんを下さい」というシーン、それを聞いた角能の想いがとっても良かった。
「俺をおまえにくれてやる」という角能、すごく萌えでした。
ノベルズより多い原稿量を詰め込んだというだけあって、展開も心理描写の方も「きちんと書かれている」という印象を受けました。
「受に跪く攻」の図、凄くいいです、好きです、大好きです。
タイトルも一見おっかないですけど、ちゃんと内容に合っていて、いいタイトルですね。
凪斗はまだ20歳で「子蛇」ちゃんなので、まだ本性は隠れているようですけれど、7~8年くらい経ったころの凪斗を見てみたいです。
角能は一回り上とありますので32歳くらい。
父は無く、母も亡くなったあと祖母と二人で暮らしてきた凪斗は、美大で日本画を学ぶ二年生。日展に入選した以外は目立つことも無く、親しい友人や恋人をつくることも避けて静かに暮らしています。
しかし、そんな凪斗の元に、ある日小包で爆発物が届けられる。
祖母から、何かあったら連絡しろと言われていた八十島セキュリティーサービスによって爆発物は処理してもらえるが、やってきた角能に、爆弾を送ってきたのは岐柳辰久(きりゅうたつひさ)、つまり凪斗の腹違いの兄だと聞かされます。
自分を殺しても何の意味もないという凪斗に、角能は凪斗が岐柳組四代目を継ぐことになったと驚くことを告げてきます。
凪斗の母は、相手が極道とは知らずに岐柳とつきあい、妊娠して、初めて相手が妻子持ちの極道であることを知りました。ヤクザを嫌った母は、自分の命をかけて岐柳と決別。その後、極道の血や世界から息子を遠ざけるようにして凪斗を育ててきました。
しかし、岐柳の長男・辰久(たつひさ)が薬に溺れ、とても組を任せられないと考えた岐柳は、突如凪斗を後継者にすることに決めてしまうのです。
話を聞かされた凪斗は抵抗しますが、有無を言わさず連れ去られ、角能の家に監禁状態となり、二人は一緒に過ごすようになります。
角能は、ボディーガード兼教育係として凪斗の世話を請負ましたが、凪斗はどうみても今時の若者で、気骨も感じられぬ平凡な青年。しかし、入選したという日展の凪斗の作品を見に行った角能は、凪斗の内面に隠された激しくも妖しい情念のようなものを作品に見出し、それ以来凪斗に興味を惹かれるようになります。
そして、大学内で辰久の手の者に拉致され、催淫剤を使われてしまった凪斗を介抱するうちに抱いてしまい・・・始めは薬のせいだったものが、角能はその後も凪斗を抱きたいという気持ちを抑えることができず、二人は情事を繰り返します。
やがて凪斗の淫靡な痴態にその本性を感じた角能と、そして凪斗、二人の間に特別な感情が生まれていきます。
極道の息子であることを隠し、友達も作らず恋さえもせずにいた凪斗ですが、角能は凪斗の心をこじ開け中へと入ってきます。決して誰にも見られないようにと角能の絵を描いてはキッチンで燃やす凪斗。
角能、凪斗、どちらの想いも語られるので、あながち凪斗の片思いでないことはわかるんですが、甘い始まりとは決して言えない出会いですので、お互いの気持ちは通じ合いません。
角能が凪斗の身体に刺青を入れようとするのですが、抵抗する凪斗が角能の考えてくれた図案だからとそれを了承してしまうほどに角能のことを想っている、その気持ちは切ないですね。
ただ正直言うと、身体に色を入れることを受け入れるにしては、あっさりしてたように思えたんですが。
けれどいろんな瑣末なことが気にならないくらい、なかなか面白いお話でした。
タイトルからもっとダークでドロドロした救いようのないお話かとちょっと思っていましたが、そんなことはなかったです。
全体的にとても色っぽい雰囲気が漂っていて、お互いへの想いという切なさ甘さも感じられるし、凪斗だけでなく、角能側にもドラマがあることで、二人の結びつきが深まっているように思えます。
凪斗が決意を固めたときのセリフ「俺に角能さんを下さい」というシーン、それを聞いた角能の想いがとっても良かった。
「俺をおまえにくれてやる」という角能、すごく萌えでした。
ノベルズより多い原稿量を詰め込んだというだけあって、展開も心理描写の方も「きちんと書かれている」という印象を受けました。
「受に跪く攻」の図、凄くいいです、好きです、大好きです。
タイトルも一見おっかないですけど、ちゃんと内容に合っていて、いいタイトルですね。
凪斗はまだ20歳で「子蛇」ちゃんなので、まだ本性は隠れているようですけれど、7~8年くらい経ったころの凪斗を見てみたいです。
この記事へのコメント
こんばんは!
私も、もっとドロドロ&エロエロした作品だと思ってたんですけど…
たぶん、紹介文の「お前は俺に与えられた玩具だ」で
妄想がそっち方面へイッちゃったんだと思います。
>「俺に角能さんを下さい」というシーン
潔くて、イロっぽくて、カッコよかったですよね~。
数年後に本領発揮でぶちキレて欲しいものです。(笑)
またまた、TBしちゃいます。
私も、もっとドロドロ&エロエロした作品だと思ってたんですけど…
たぶん、紹介文の「お前は俺に与えられた玩具だ」で
妄想がそっち方面へイッちゃったんだと思います。
>「俺に角能さんを下さい」というシーン
潔くて、イロっぽくて、カッコよかったですよね~。
数年後に本領発揮でぶちキレて欲しいものです。(笑)
またまた、TBしちゃいます。
こんにちは、沙粧さん。
ラピスから、何故リンクスに移動したんでしょうねー?
それはともかくリンクス編では凪斗の成長ぶりが伺えますよねv
沙野さんて、ドロドロしてそうなんだけどどっかに甘味があるというか情があるというか(個人的な印象ですけど)だから好きなのかな~と思っています。
TBありがとうございますー!
ラピスから、何故リンクスに移動したんでしょうねー?
それはともかくリンクス編では凪斗の成長ぶりが伺えますよねv
沙野さんて、ドロドロしてそうなんだけどどっかに甘味があるというか情があるというか(個人的な印象ですけど)だから好きなのかな~と思っています。
TBありがとうございますー!
2008/12/10(水) 08:52 | URL | mimu #-[ 編集]
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2008/12/09(火) 23:36:25 | 腐ノ煩悩(仮)