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君とここにあること
妃川 蛍著 / かんべ あきらイラスト
ワンツーマガジン社
アルルノベルス(2006.7)


大手商社の期待の新人・鷹屋洸。だが、上司の由岐斗耶には、いつも叱られてばかりいる。
有能すぎて同僚から反感を買い、自らもかたくなに人を寄せ付けようとしない由岐に、なんとか歩み寄ろうとする鷹屋。
そんなある日、鷹屋は遊園地で偶然迷子を保護する。子供を迎えにきた父親は、なんと独身のはずの由岐だった!
繊細な美貌に、会社にいるときとは正反対の儚げで不器用な表情を浮かべる由岐に、鷹屋は強く惹きつけられるが―!?
鷹屋洸(たかやあきら)×由岐斗耶(ゆきとうや)
22、3歳×27、8歳くらいだと思います。

繊細で美しい容貌ながら、神経質な印象と有能すぎる能力、辛辣な口調に人付き合いの悪さから敬遠されているクールビューティーな年上受けです。絵に描いたような定番ですね(笑)
攻は体育会系の誠実な爽やかマンながら、結構押し出しの強い「やるときゃやるぜ」な感じの年下くん。
入社してすぐ斗耶の下に配属になった洸ですが、初対面の際、斗耶の美しさに舞い上がり、若く見える容姿を同期の新入社員と勘違いして思い切りタメ口で喋り捲り叱責されたのを皮切りに、日々叱られるばかりの日々を送っています。

しかし、ある日、偶然遊園地で保護した迷子を迎えにやってきたのが斗耶だったことで運命が大きく変わります。
社内では決して見せない、斗耶の儚げで頼りない、涙ぐむ顔。事の成り行きに驚くものの、斗耶の隠された素顔を知って胸がときめく。
社内で人付き合いが悪いのは、子供のせい。そして子持ちであることを隠しているのは…斗耶には秘密があるのですね。

斗耶の息子・享志(あつし)に気に入られた洸は、それ以来毎週末を斗耶、享志と共に3人で過ごすようになります。そして斗耶の方も洸に惹かれていきます。

洸も斗耶も家庭的には二人とも苦労しています。
ネタばれですが、享志は姉の子供で斗耶にとっては本当は甥にあたります。不治の病にかかった姉は、子供の父であった恋人が、自分の死に耐え、子供を純粋に愛することはできないだろうと考え、何も告げずに斗耶と二人行方を隠し、斗耶に全てを託したんですね。享志を出産後亡くなった姉の変わりに斗耶は一生懸命享志を育ててきました。そして、洸も、借金を抱えて父がいなくなってしまったあと、母と妹と3人で、苦労して生きてきました。
そんな二人だからか、家族、家庭をいうものを大事にしている二人の気持ちも想像できて、享志の存在も可愛らしく、ちょっとアットホームな香りもします。

恋愛面はと言えば、最初から最後までラブラブの激甘でして。
享志の本当の父が享志を奪いにくるなどハラハラする展開もありますが、洸が年下とは思えないほどしっかりリードしていて、ドーンと構えてられます。
斗耶は、洸に気持ちが傾いていくにつれ、「クール」な部分がどっかに行ってしまい、すぐに目に涙が溜まってウルウルしてしまう、なんとも頼りない可愛い男に変わっておりましたね(笑)

幸せ甘々が漂っていますので、安心してラブラブに浸って読めました。
クセがないと言えばないですが、幸せになれるからいいんじゃないかな。
遊園地で偶然出会うという経緯が、いかにも強引で無理があるように感じましたが、まあいいか。
しかし享志の前でもいちゃいちゃしまくりの二人、「仲良くしてれば享志も嬉しい」ってそれはそうかもしれないけど、もうちょっと年齢がいったら…って、やはり心配してしまいます(笑)
でも、いざ、事に及ぼうとしたら享志が寝室にやってきて3人で川の字になって寝るというのは可愛かったです。

そういえばこれも「子供」が出てますね。
最近多いんでしょうか。
それとも偶然そんなのばっかり選んじゃってるんでしょうか。
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