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契約不履行
イラスト/雪舟薫

有能なエンジニアである三崎と営業部長の土屋はかつての上司と部下の関係。綺麗な顔で仕事に厳しい三崎は周囲から敬遠されがちな存在だが、土屋は彼の意外な面倒見の良さや暖かい人柄に深い信頼を寄せていた。二人のこの信頼関係は互いが結婚してからも変わることなく続いていた。ところが土屋の離婚後、三崎の妻が突然亡くなってしまう。喪服のまま泣く三崎を前に、土屋は欲情している自分に気づき、衝動のままにキスしてしまうが・・・。
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これも大人な二人なんです。
二人ともはじめはノーマルで、結婚もします。
三崎は情熱家とはほど遠いというか、恋愛に関して自分から求めたことは一度もなく、来るものは拒まずで、結婚したのも奥さんにプロポーズされたから。妻を愛してると感じることもなく友達みたいにして過ごしてきたわけですが、その奥さんが亡くなって、彼女になにもしてあげられなかった自分・・・愛してると感じることのできなかった自分をとても悔やみます。
クールに見えますがただの冷たい男ではありません。
そうして酔って泣いている三崎に土屋がキスしてしまうんですが、土屋はそりゃもう自分のしたことに驚いて三崎を避けようとします。ところが三崎は酔っていてキスされたことを覚えていない。
土屋が必死で避けているところへ、相談があるから、と三崎は何も知らずに土屋を誘い、あげくに奥さんと暮らしていた家は会社から遠いし、広すぎるから土屋のマンションの近くに越したいからいいとことがないか、などと言う。
そこで土屋はキスしたことや、自分の気持ちをぶちまけてしまいますが、三橋はその気がないとあっさり言い捨ててしまいます。それでも、三橋は戸惑いながらも何も変わらないように土屋に接しようとするのですが、とうとう土屋に「俺の気持ちを知っているくせに無神経だ」と怒鳴られ、二人の間は離れてしまいます。

そのあと土屋に事件が起こって再び二人は接近します。
このときの三崎の告白はとても不器用なのですが、恋愛に不向きな体質と自負する三崎が土屋に気持ちを打ち明けるところが、とってもいいんです。
泣き喚いたり、怒鳴ったりせず、淡々と自分の思いを語る大人な姿が萌え。いえ、すごくわかりにくい告白なんですけどね。
勢いにまかせて泣きながら本音を口走るのではなくあくまで落ち着いててカッコイイくらいです。
つきあうようになってからの三崎は、もうなんというか、土屋じゃなくてもドキドキします(笑)すごく可愛いんですよ。
キャピキャピした可愛さではなく落ち着いた大人の可愛さ。
ちゃんとした大人の自立した受けであるところが、好感度大。

とても好きなお話なんですが、難を言えばただ最後に出てくる子供がちょっと。結局は土屋の子供ではないんですが。

Hは少なめあっさりです。そうそう、アンアン言い過ぎないところもいいですね。
大人といえば、物語の始めは三崎は三十二で、終わりのころには四十前(三十九だと思われる)になってます。
とても若く見えるということになっていますが、その年齢でアンアン言ってたらそれは嫌ですね(笑)
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