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真昼の月 3
いおか いつき著 / 海老原 由里〔画〕
雄飛
アイノベルズ (2006.7)


ある事件がきっかけで、ヤクザの若頭・辰巳の情人になった元刑事の秀一。
大阪ミナミで新たに調査会社事務所を始めた秀一に舞いこんだ初めての依頼は、違法駐車の所有者探しだった。
だが、単純な調査のはずのそれは、やがて辰巳の組を巻き込む殺人事件につながり…。
しかも事件は組だけでなく、辰巳自身とも関わりがあるようで!?
辰巳剛士(たつみたけし・27歳)×神崎秀一(かんざきしゅういち・30歳)
ヤクザと元刑事。
「真昼の月」シリーズ第三弾です。

秀一の調査会社に初めての依頼がやってきます。
そういえば今まで外からのちゃんとした依頼はなかったんですね。
依頼主は、秀一のビルの一階にある中華料理屋の王(わん)からの紹介でやってきた、近所で花屋とコインパーキングを持つ70代のおばあちゃん・南(みなみ)さくら。パーキングに一週間前からとめられっぱなしになっている車があり、所有者を突き止めて欲しいというものでした。
車のナンバーから持ち主は簡単にわれ当人を訪ねる秀一ですが、持ち主である弁護士の高遠(たかとう)の話で、車は盗難されていたということがわかります。
しかも高遠とともに駐車場に戻り車を調べると、後部座席には血痕が。
ただちに警察に事件を引き渡し南からの依頼は一応決着するのですが、ちょうどその頃、辰巳の舎弟・長澤(ながさわ)の女が行方不明になり、秀一は長澤が組の仕事を放り出して女を探している現場を目撃します。
そして南からは新たに「事件を解決しろ」という依頼が。警察嫌いの南は、手がかりが掴めずしょっちゅうやってくる警察に嫌気が差していたんですね。
再び動き出そうとする秀一ですが、辰巳の元に長澤の女が遺体で発見されたという報が入ります。その後の警察の捜査の結果、盗難車で見つかった血痕が、長澤の女のものだったことが判明し、今度もまた組に関わる事件を追うことになります。
そして高遠と辰巳が実は中学の同級生であり、浅からぬ因縁の相手であることがわかります。

3から読もうと言うかたはいないですよね(笑)
人気シリーズであり、私と同じように楽しみにしていたかたばかりだと思いますが、今回も面白かったです。
同じ関西弁の登場する「絶対」シリーズも人気ですが、いおかさんは関西弁の方がやはりノるんでしょうかね(笑)

事件を追っていく面白さももちろんありますが、犯人はすぐにわかりますね。わかってても、細かい謎解きを楽しみにしてどんどん読んでしまいますが。
オトコマエの秀一も、20代にしてオヤジの辰巳も、二人の関係も相変わらずカッコよくて素敵です。秀一の辰巳への気持ちがぐっと傾いていましたね。以前に比べるとそういう部分が見えてきて、自分でも自覚しそうになってる。
辰巳の過去も深く関わってきます。事件の犯人のこれからを考えると…かなり怖いですね。何されちゃうんでしょうか(笑)
今回平(たいら)の出演がちょっと地味だったかなぁー。二人目のお子さんが生まれ、「やることやってる」と言われてるのが可笑しいです。平も結構好きなんですよね。ノンケなのが惜しいですね(笑)

押しかけ見習い助手で美容師の賢治(けんじ)や、ゲイバーのカオリ、今回新たに登場したおばあちゃんの南など、脇もだんだん固まってきました。
脇が固まってきたということは、秀一も大阪に馴染んできたということですよね。1巻目の登場時に比べると、今回はそんなところも感じられます。
大阪に馴染んでいくとともに、辰巳にも馴染み、「必要悪」と認めるようになって、いつかは「恋人」という言葉で呼ぶようになるんでしょうかね?秀一はそう簡単にはいきそうにないですけど。「恋人」っていう呼び名も合わないか(笑)

面白いのであっという間に読んでしまいました。
未読のかたには、お薦めのシリーズですよ。
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