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星に願いをかけないで星に願いをかけないで
松前 侑里著 / あさとえいりイラスト

新書館ディアプラス文庫 2006-06


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夜ごと家を抜け出し、深夜のコンビニでアルバイトをする晶。姉の瑠璃、義兄の千也、甥の悠との生活はやっと手に入れた幸せのはずなのに、夜の家にいられない理由。それは千也に恋をしているから―。
毎夜弁当を買いに訪れる同年代の少年・櫂にナンパされ、晶はそれに気づかされる。自覚したとたん捨て去らなければならない恋心を持て余す晶。
だが、いつも前向きな櫂と親しくなるうちに…。

本宮櫂(もとみやかい)×吉川晶(よしかわあき)
高校二年生。
細かいことを記すると、櫂は早生まれなので同学年だけど1歳違いの16歳と17歳。

「星に願いをかけないで」雑誌掲載
「オレンジケーキが焼けるまで」書き下ろし の二編。


晶は母、姉の瑠璃(るり)とともに3人暮らしでしたが、母が亡くなった後は親戚の家に姉弟とも引き取られました。 しかし、晶は影で従兄弟たちからの苛めを受けていて、姉が高校卒業と同時に家を出ると、そのイジメは更にエスカレート。そのせいで晶は同年代の人間が苦手となり、友人からも遠ざかってしまいます。
3年後瑠璃は晶を迎えに来てくれましたが、その時姉は一人ではなく、庄野千也(しょうのせんや)という見知らぬ男を連れていいました。結婚するという千也と瑠璃、二人の家庭に晶は受け入れられ、一緒に住むことになります。

心を閉ざしていた晶に、千也はまるで本当の兄のように優しく、晶の心は千也に傾いていきます。
しかし、まさかそれが恋心だとは晶も気づかない。ただ夜になると、胸がざわざわして落ち着かず眠れなくなる。
その息苦しさから逃げるため、深夜のアルバイトを始めたコンビニで、晶は櫂と出会います。

毎日やってきては「ハンバーグ弁当」を買っていく、自分と同じくらいの年の少年。
ふとしたことから言葉を交わすようになりますが、何気なく言った櫂の一言に、千也への恋心を自覚していしまいます。
しかし、姉の夫では…気付いたとたんどうにもならないことはわかりきっています。 自分を迎えてくれた千也、瑠璃、そして4歳になった甥の悠(ゆう)との暮らしは、従兄弟の家では決して得られなかった暖かい幸せそのもの。
自分の恋のせいで、みんなに迷惑をかけてしまう。忘れるのがいいのはわかっているけれど、毎日傍にいて、その幸せに浸るたびに、自分の中に渦巻いている裏切りが苦しくなる。

そんな晶に、ナンパのようなものをしかけてきて、晶の気持ちを理解し、否定せず「ほかの人を好きな晶のこと、俺は好きになる」と言い、少しずつ癒して行くが櫂です。
晶を好きなのに自分の気持ちを押し付けず、全部包んでまるで励ましてくれるような櫂ですが、晶の気持ちはそう簡単に櫂へ…というわけにはいきません。晶の心にも少しずつ櫂は入り込んできて、晶が失くしてしまった「友人」に、櫂は再び自然になっていくんだけど、「片思いって痛いよな」という櫂のつぶやきを見れば、櫂の心も結構辛いよなと思う。
櫂の存在は晶のなかでどんどん大きくなっていくけれど、千也への恋心はなかなか消えていかなくて。
じれったいけれど、実際千也はとても優しく素敵な大人の男で、嫌な面を見たりとかするわけではないので、そう簡単に心は変わっていかないですよね。

スピーディーな展開で寝ちゃったらあっという間に惹かれちゃって…という類の話とは全く異なります。
心温まる、透明感のある雰囲気の、ハートフルというかメルヘン風というか、そんな感じの優しいお話でした。
千也はホントに見た目も中身もいい男で欠点が見当たらなくて、こんな男に恋しちゃったら忘れられないんじゃないかと心配になってしまうんだけど、晶が櫂を好きだと認めて二人が恋人になると、この初々しい可愛いカップルが、とってもいいな~と思えました。

毒気は全くなく、それからついでにHも1回、しかも「朝チュン」ですので物足りないと思われるむきもあるかもしれませんが、ちょうど高級マンションのペントハウスや高級外車やヤクザや社長や影のある色男やクールビューティーやワインや料亭や臭いセリフや縛りや玩具に食傷気味で、「普通の恋が読みたい!」と思っていたところに読んだので、とっても癒されました。
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