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ただ一人の男 2ただ一人の男 2
火崎 勇著 / 亜樹良のりかずイラスト

心交社
ショコラノベルス 2006-06-10


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幼い頃のトラウマで、人間を『もの』としか見られなくなった如月巳波。
だが、同居人の元極道・尾崎一雅が敵対する組織から命を狙われながらも死の淵から蘇ったことから、かれを“この世でただ一人の人間”と認識し、恋人として結ばれた。
初めての感情に戸惑いつつも尾崎との平穏な日々を過ごす如月。しかし、ふとした出来事で、尾崎は自分の気持ちを刷り込みだと思っているのではないかという不安が如月の中で頭をもたげる。
そしてそんな中、尾崎を再び極道の世界へ引き戻そうとする男が出現し―。
尾崎一雅(おざきかずまさ)×如月巳波(きさらぎみなみ)
相変わらず年齢は設定されていません。
「ただ一人の男」の続編です。
続編が出るとは思いませんでしたね~。
前作を読まれてから読んだ方がいいと思います。

幼い頃、両親が強盗に襲われ血の海の中で息絶えて行くのを見ていた如月。まるでゼンマイが切れるように動かなくなってしまったその姿に、如月の心は恐怖のため麻痺してしまい、それ以来、人間を「もの」「人形」のようにしか思えなくなってしまいました。
前作で、尾崎が自分を狙う組織に刺され出血し倒れたものの、一命を取りとめ再び戻ってきたことから、如月にとって尾崎一人が「生きた人間」として認識され、尾崎に対してだけは愛情を感じることができるようになりました。

そんな中、ひょんなことで耳にした「インプリンティング」という言葉に、如月は不安を覚えます。「インプリンティング」は、生まれたばかりの雛が最初に見たものを親だと思い込むというアレです。
如月の世界に初めて「人間」として出現した尾崎。もしかすると尾崎は如月の感情を、この「刷り込み」だと思っているのではないか。
尾崎は如月に、もっと周りをみろ、人を知って好きになれと言っていました。それは、如月が「刷り込み」から早く脱出して、これが恋ではないことに気づけという意味ではないだろうか。そしてこれが恋ではないとしたら、いつか尾崎は自分から離れていってしまうのではないか。

如月は自分の想いが「恋」であると疑ってはいませんでしたが、なにしろ初めての感情であるため、それを絶対と言い切れない。けれど、尾崎が傍にいてくれれば、他には何もいらない、どうなってもいいと思っている。
尾崎だけが世界の全てで、他は相変わらず「もの」なので、尾崎が誰とどこで何をしようとかまわない。所詮「もの」ですから仮に尾崎が誰かを抱いたとしても嫉妬さえしない。
如月の「生まれたての心」は、まだまわりに対してすべて普通に戻ったわけではないんですよね。

尾崎は、如月に普通の感覚を教えたくて、「周りをみろ、友達を作れ」と言ってるんですが、如月が周りを良く見て、周りの人間を知って好きになった上で自分を一番だと選んで欲しいなどと我儘なことも考えている。
「お前が俺の世界の全てだ」っていうのは、まぎれもなく愛情だと思うんだけど、人っていろんなこと考えるんだなぁ(笑)

尾崎は壊れた自分が好きじゃない。普通でない自分は認めてくれない。とまで思ってしまう如月は可哀相。尾崎の言うように、いきなり外へ出て行って友達をつくれったって無理ですよ。
如月は少しずつ心が回復してるとは言え、信頼できるなと思った人に「お友達になって下さい」って言っちゃうような不器用さなんだもの。
尾崎、ちょっと急ぎすぎだと思う。
尾崎のことしか考えていないのはダメだと言われたのと同じなのに、友人と会ったら、嫉妬して乱暴に扱われるんじゃ、困ります。
自分でも言ってるように、もっと長い目で見て、もっと懐深くならなきゃいかん。

今回は尾崎をまた極道の世界に引き戻そうとする男が現れ、如月がそれと対峙することで、少しずつまた正常な感情が戻ってきます。
尾崎のためだけでなく、自分の「友人」のために怒り、行動することができるようになる。

尾崎に対する気持ちは間違いなく「恋」ですよね。
「世界なんかいらない、他の人間なんかいらない、お前だけでいいと思ってる気持ちだけじゃ、許せないのか」という如月の叫びにはホントだよなと思う。最高の愛情表現じゃん。尾崎もここまで如月を悩ませといて「許す」ってあっさり言うな(笑)
このあたり、ちゃんとタイトルと被ってていいですね。

如月にも「友人」だと思える人間が増えたことだし、彼の心はもっと豊かになっていくでしょう。
この二人には今後はゆっくり焦らずやってってもらうことにして、それよりラーメン屋の篠塚とカウンセラーの多和田がとっても気になります。
もとヤクザの気のいいラーメン屋と、穏やかで優しいけれど、実はいろんなことをお見通しの知的で大人な童顔カウンセラー。
年下ラーメン屋攻ですよね?
こっちが読みたいです、先生。
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