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夜に舞う薄紅の花
真崎 ひかる著 / 高久 尚子〔画〕
リーフノベルズ (2006.6)


幼い頃、今は亡き養父に引き取られ鳴宮の家にやってきた一葉は、その息子の宏晃を兄として慕い、想い人として恋い続ける日々を送っていた。
だが、大学生になった一葉の前に、祖父を名乗る人物が一葉を引き取りたいと現れる。
突然のことに戸惑う一葉だったが、宏晃は「俺が口を出すことじゃない」と一葉が家を離れることを止めようとはしてくれず…。
鳴宮宏晃(なるみやひろあき)×高野一葉(たかのかずは)
医者と大学生。

「夜に薫る純白の花」の続編です。
前作から1年ほど経っており、宏晃は34歳、一葉は19前くらいです。
「これだけでも支障はない」とあとがきには書いてあるんですが、う~ん…。私が読んだ感じではそれはちょっとキツいんじゃないかと思います。


前作で擦れ違いの末、恋人となった宏晃と一葉。
一葉は大学に合格し、慣れない外の世界に戸惑いながらも、宏晃との日々は順調で幸せです。
しかし、無理矢理つれていかれた「飲み会」で知り合った三年生に、一葉にそっくりなやつがいると言われ、一実(かずみ)というその生徒に引き合わされたことから、一葉の出生に関する秘密が明るみに出ることになります。

前作では一葉は父親のネグレクトに遭い、借金のカタに暴力団に引き渡されそうになったところを、宏晃の父・泰弘(やすひろ・故人)に助けられ鳴宮家に引き取られたんですが、「母」の存在がよくわかっていませんでした。
その「母」が生きていて、そして一葉には兄がいて、裕福な暮らしをしているということがわかります。母は父と離婚するとき「長男だけいればいい」と一実だけをつれていき、一葉のことは見向きもせずに捨てていきました。しかし母の父、つまり一葉の祖父にあたる人物が、兄の一実のデキの悪さに見切りをつけ、会社を一葉に継がせようと、今になって強引に一葉を取り戻そうとしてくるわけです。

泰弘が亡くなったあと、宏晃と一葉は擦れ違いがあったとはいえ、今では家政婦で祖母のような存在の八重と一緒に幸せに穏やかに暮らしていて、宏晃と一葉は恋人でありながら「家族」でもあるんですよね。
そこに「血の繋がり」だけを振りかざした「家族」が現れても、どちらが一葉にとって本当の家族で大切なものなのかは歴然としています。
が、前作でもそうでしたが、宏晃も一葉も、二人とも言葉の足りない人たちなんですよね~。宏晃はもともと寡黙で口数が少ないし、一葉も内気で控えめではあるものの、、肝心なことさえいつもちゃんと言わないんですよね(笑)
相手のことを想うがゆえに気づかい過ぎてしまうからなのはよくわかるんですが、先回りするんじゃなくて、もうちょっと相手の意思を確認した方がいいぞ。というか、何かあったらちゃんと話しあいましょう(笑) 恋人で、家族なんだから。

じれったいんだけど、お互いが相手にとって一番いい形にしてやろうと思い合ってるのが伝わってくるので、そういう不器用さを突っ込みたくはならないんですけどね。
祖父の家に一葉が行ってしまい一人きりになった宏晃の姿は…これ、挿絵もあるんですけど、ちょっと胸にキちゃいました。顔には出さないけれど、内心の一葉への惚れっぷりが伝わってきて、大人なのに、寂しがりやで駄目な男の横顔は萌えでしたね。
15歳という年の差があり、一葉は特殊な育ちのせいもあって性格も控えめで弱々しいから、本当はもっと「大人×子供」の差を感じてもいいはずなんですが、宏晃からは隠れた「弱さ」が伝わってくるせいか、ほとんど気になりませんでした。一葉がいないと駄目なんだなぁ~と、今回はまさにそういう感じなんですよね。

前作で二人の間を裂くお邪魔虫だった、ヤクザの中邑耕嗣(なかむらこうじ)が、今回は頼りになる、とても魅力的ないい役ででていますね(笑)。ちょっとコイツの話も見てみたいと思わせます。
一葉の兄の一実も、お相手がいそうなんですが、これってどうなのかしら・・・。跡継ぎがホ○になったら、また一波乱ありそうでマズいですね(笑)

今回の「花」は桜でした。
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