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オガクズで愛が満ちる
夜光 花著 / 水名瀬雅良イラスト
海王社
ガッシュ文庫 (2006.6)


喫茶店のマスター・三沢玲人は、過去に関わった凄惨な事件以降、自分は他人と接することが苦手で恋愛ができないと思っていた。しかし玲人は、何かと世話を焼いてくる大学生のバイト・鳥羽秀一だけには心を許していた。
ある晩、玲人は、酔った鳥羽に抱かれてしまう。鳥羽の熱い気持ちに絆されて身体だけの関係が続くが、過去の事件が玲人を再び臆病にさせて…。
鳥羽秀一(とばしゅういち・20歳)×三沢玲人(みさわれいと・26歳)


玲人は綺麗な顔立ちで、どちらかというと物静かなタイプですが、あるキッカケで突然キレてしまうことがあります。
それが過去に起きた事件と深く関わっているんですが、お話の出だしは甘い雰囲気さえ漂ってるんですよね。トラウマを抱えた年上美人に対して、年下の鳥羽は最初から玲人に気がありそうなのが見え見え。
突然の激情に荒れる玲人をうまく落ち着かせ、そんな鳥羽には玲人も心を許し、甘えるそぶりさえ見せる。実際玲人も、鳥羽に対して他人とは違う気安さや安心感を覚えています。

しかしある夜、酒に酔った鳥羽に好きだと言われ抱かれてしまってから、二人の関係が変化します。抵抗も叶わず流されてしまったものの、「つきあえない」とハッキリ言う玲人に、鳥羽は「今は身体だけでいい」と言う。

この辺までは年下ワンコとトラウマ持ち美人の図で珍しくもないですが、玲人の過去の事件というのが、夜光花さんらしいというんでしょうか…痛かった。
痛いだけならともかく、それがまた再び玲人の身に降りかかってくるので、甘~い年下攻に浸ってるわけにはいかなかったのでした。

ラストは一応前向きではありますが、そこに至るまでのクライマックスは、胸がつまりました。
状況から考えて警察も経緯を知ってることだし、弁護士は、玲人がどう言おうと鳥羽が襲われているわけで、正当防衛を主張するでしょうし、おそらく不起訴になると思います。ここから「箱の中」に入って「檻の外」に出るということはないと思います(笑)

その後はきっと愛がたくさん満ちて、玲人のトラウマも少しずつ癒されていくだろうと想像できますから、厭な読後感が残るということはなかったです。
心配なのは新たなトラウマにならなきゃいいけど…ということですかね。
あとがきの水名瀬さんのイラストが、ありえないほど可愛らしいですが、こんな雰囲気の二人になれるんじゃないですか。

出だしの甘さにうっかりしそうになりますが、やはり夜光花さんであり、暗いのです(笑)
それを救うのが鳥羽かな。明るくて真っ直ぐな鳥羽の一途さが、全体を通して救いになりました。

あまり玲人の内面に複雑に突っ込んで語りたくなかったので、筋には触れず感想書きました。つまらないからということではなく、語るからにはネタバレせねばならず、今回はそれを避けました。
本の内容がほとんどわかりませんね(笑)
オガクズは「オズの魔法使い」のブリキのきこりのあれです。

ガッシュ一周年と月刊化を記念した小冊子全員サービスがあり、そこに短編が収録されているようです。
二人が本当に幸せになったのか、わかるかもしれませんね。
11作品の番外編を収録したもの。私は他に気になるのがある~。小為替700円だそうです。
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