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イラスト/宝井さき

“俺を描くなら、お前の身体をもらおう”
それが、美大生の尚也に、バイト先のオーナー・狩野が出したモデルの条件だった。
一流のギャラリーを持つ狩野は優秀なやり手だが、あくどく冷酷と悪評も高い男。しかし身近で働くうちに、尚也は彼が芸術を愛し、作家を優しく気遣うことを知る。
この人の本当の顔を描きたい。
彼を描くたび、獰猛な愛撫に狂わされる尚也だが!?
狩野昌孝(かりのまさたか・34歳)×三杉尚也(みすぎなおや・美大3年生)
ライオン×子犬?(笑)

叔母が経営するフラワーショップでアルバイトをしている尚也。その店に一週間に一度だけ、フリージアを一輪買いに来る男がいます。
一輪の花を毎週…きっと恋人に贈るに違いないとロマンティックな想像をして幸せな気分になっていた尚也ですが、ある日、バイトを休み、怪我をした友人の見舞いに行った病院で、花を持った男の姿を見かけます。
相手はどんなひとなんだろう。
尚也は好奇心であとをついていってしまいますが、病室にいたのは男性で、聞こえてきたのは冷淡な男の声。
「この花を見てお前の罪を思い出せ」
花が復讐の道具として使われていたことにショックを受けた尚也は、翌週いつもどおり花を買いにきた男に、「花は誰かを幸せにするために贈るもので、復讐のためのものではない」と言ってしまいます。

翌週から男は姿を見せなくなり後悔する尚也でしたが、美大の教授の個展の手伝いに行った先で、尚也は男と偶然再会し、紹介されます。そしてなりゆきで画廊のオーナーだというその男・狩野の画廊で、アルバイトをすることになってしまう。
狩野はとても冷淡で、業界での評判も悪い。
しかし、芸術のために狩野が真摯に尽力をつくしていることを知り、また時折見せるわずかな優しさに、尚也は我知らず惹かれていきます。

やがて尚也の心に「狩野を描きたい」という気持ちが芽生え始めます。そして思い切って狩野にモデルになってくれるよう頼むのですが、狩野の出した条件が…身体。

狩野の都合のいい日、狩野のマンションに呼ばれ、1時間モデルになってもらったあと、狩野に抱かれる。 とても冷たい狩野の微かな笑顔や優しさを知り、狩野への想いはどんどん恋心へと変わっていきます。
しかし、ある時、狩野のベッドで目覚めた尚也は、狩野のためにコーヒーを入れようとして、棚から女性の肖像画を見つけてしまいます。それを狩野に見咎められ、何故か激怒する狩野に手酷い扱いを受けたあと「もう来るな」と言われ追い出されてしまう。

理由もわからずショックを受ける尚也ですが、尚也は諦めきれずに、病院にいた男・高瀬(たかせ)を訪ね、肖像画の女性と高瀬と狩野、三人の間で起きた出来事を聞き、狩野の内面がとても傷ついていることを知ります。
そしてどうしても狩野の支えになりたくて、もう一度マンションを訪ね「好きだ」と告白しますが、狩野には「俺はお前が欲しくない」と冷たく言われてしまう…。


狩野は、お金はあるものの最悪な家庭環境で育ち、元々人間不信だったところ、美大生時代に心を許した高瀬と綾乃(肖像画の女性)に裏切られ、今のように人を遠ざける冷酷な男になってしまったんですね。
けれど彼は芸術を愛し、若手のアーティストを育てることにも心を砕き、人の情も解する、とても優しい内面を持っていて、それがポロッポロッという感じで見え隠れしています。とても不器用な男。素直に優しくできない、優しくしたいのにどうしたらいいかわからない、という目で見ると、なんか可愛らしいですよね。
尚也は、やはり不仲な両親の間で身を縮めるようにして育ち、ゲイであることを自覚してもいるので、人と争うことを避け、自分を抑えて生活してきました。しかし大人しくてジメっとしたタイプではなく、純粋でとても素直で基本的には明るく、思い込んだら直球で相手にぶつかっていくところもあります。
いい具合にホンワカしてて、でも自分の気持ちには正直で頑張りやで、いい感じの和み系になっていると思います。

恐ろしいライオンの前で一生懸命吼えては見ますが、大きな前足であっちへコロコロこっちへコロコロ転がされ、時には振り払われて吹っ飛んで、しかも喰われちゃって、それでも傍についていく子犬。
そしてやがて子犬はライオンの心を開き、ちょこんと背中に乗せてもらう。
狩野と尚也を見てるとそんな風に思えます(笑)

不器用で優しさの表し方を知らない、ちょっと臆病な狩野ですが、尚也を受け入れることが出来たあとはきっと甘いタイプになると思います。チラッと嫉妬してるところを見ると、独占欲も強そう。
いいですね、甘くて独占欲の強い攻め。

狩野が冷たい感じの大人で、尚也が素直系で年も離れてるので、一方的に翻弄される展開はイヤだなぁと思っていたら、そんな感じはしませんでした。
尚也が流され型ではなく、ちゃんと自分を持ってるせいかもしれません。
結構甘い、ラブストーリーだったと思います。
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