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イラスト/祭河ななを

涼やかな美貌と、とびきり優秀な頭脳を持つ宝条グループの御曹司・智里の悩みは、深窓育ちで恋愛の経験がないこと。
「誰かに恋をしたい!」と家出した智里が出会ったのは、元一流シェフで今は建築現場で働く龍野だった。
かなりの男前で、ぶっきらぼうだけれど親身になって面倒を見てくれる彼に胸を高鳴らせる智里。そんななか、龍野がある事情から夢を捨てたことを知り―。
龍野拳児(たつのけん・26~7歳くらい?)×宝条智里(ほうじょうちさと・20歳)

好きだな~と思うお話と、こ、これは……と思うお話といつも感想に幅のある池戸さん。
今回は後者のほうだったかも…;

幼い頃は神童と呼ばれ、大学三年の今では教授の代理で講義もこなせる優秀な頭脳を持つ智里。興味のあることはなんでも研究し知識としてきた彼ですが、箱入りの深窓育ちであるが故に恋愛経験はゼロ。
しかし20歳になり自然とそちらの方にも興味が湧くもの。
智里の一番好きな言葉は『分析』というとおり、ロマンティックで情熱的な恋愛を経験するべく、目下ロマンス小説を読んで研究中です。
そして運命的な相手と知り合う確率がもっとも高いのが
1偶然の出会い
2危機一髪の場面を救われる
3悪役がヒーローに
以上三つであることを導き出し、智里は運命の出会いを求めていつもくっついているボディーガードを振り切り家出を決行してしまいます。

その途中で「偶然」出会ったのが龍野でした。
いきなり頭をポカンと殴られ、親にも手をあげられたことなどない智里はその新鮮さに胸がときめきます。
この辺からもうとってもズレている。とにかく育ちがいいので、建築現場で働いているという龍野のちょっと粗野な物腰や言葉使いに野性的な目、狭いアパートさえ新鮮で、ちょっと怪我をした智里を手当てしてくれる意外な優しさにも胸はドキドキ。
自分の気持ちをロマンス小説に照らし合わせ、この胸のときめきは本の通りだ~と喜び、出合ってすぐから智里は龍野に「好きです」となんの衒いも無い。
恋を感じたらためらいもなく真っ直ぐに気持ちを伝える、このちょっ世慣れていない坊ちゃんのヒヨコのような恋はとても可愛らしく微笑ましかったですね。戸惑う龍野も面白かったし。

智里は可愛らしすぎてちょっと子供っぽいけれどこういうズレた恋も面白いかなと思っていたんですが、龍野が一流のシェフを目指し自分の店を持ちたいという夢を諦めていて、それを智里が叶えてやろうと思い立つことろからちょっと変わってきます。
龍野を自分の家に招き、名家を集めて開催される食事会で龍野に料理を作らせそれを成功させて、龍野が店を出せるように出資させようという計画で、智里は龍野を家へと連れ帰ります。
自分の家の広いキッチンを提供し、どこに出しても恥ずかしくない男にするために言葉使いやマナーにダンス、スーツまで誂えてやり、まるで「マイフェアレディ」。
それはいいんですけど、なんだかとっても…嘘くさ~い(笑)

セレブの世界で繰り広げられる出来事に妙に冷静になってしまい展開に乗れない。私がセレブじゃないから?(笑)
うまく騙してくれるお話もたくさんあるんですが、今回はそうならなかったので気持ちが入っていけなかったです。

展開はともかく、智里の素直な性格からくる一途さ、可愛らしさはよく伝わってきました。ただ龍野の方はどうだったかなぁ。
智里を受け入れることは龍野にとっては愛情だけじゃなくお金や夢も伴ってきます。「利用する」と書いて「愛してる」と読むという龍野の考え方は、彼の恵まれない育ちやそれまでの経験がそう言わせてしまってるのはわかるんですが、そういう損得を乗り越えて智里自身を好きになった…というところがちょっと弱かったように思えました。
龍野も悩んでいたのは最後の告白でわかりますが、伝わってくるのがここだけなんですよね。それまでの龍野は何を考えてるのか全然わからない。その辺が物足りなかったですね。

建築現場からスーツにタキシード、コックコートとコスプレも楽しめますし、粗野な言葉使いも時々丁寧語になったりしてギャップも楽しめ、私のツボはしっかり抑えられてるんですが………。
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