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傲慢な恋人
魚谷 しおり著
白泉社花丸文庫 (2006.4)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/佐々木久美子

飲料メーカーの営業マンである牧野哲也は、その美貌から「貴公子」と呼ばれているが、仕事に厳しいため「鬼」と敬遠されていた。後輩の永井宏幸は牧野を恐れず、大型犬のように懐いている。
しかしある晩、出張先のホテルで永井に告白された牧野は、ほだされてつい寝てしまう。
牧野は一夜限りのつもりだったが、それ以来永井がまとわりついてきて、困った牧野は永井にある「契約」を提案するが…!?
永井宏幸(ながいひろゆき・24歳くらい)×牧野哲也(まきのてつや・27歳)

ツンデレ×大型犬(ハスキー)
なんて美味しそうな響き。

しかしこの受の「ツン」は容赦ないですね(笑)
視点が受側なので気持ちの揺れはよくわかるんですが、それにしても物凄く誤解される…というか心とは正反対のことをポンポン口にするので、あまりにワンコが可哀相(^^ゞ
案の定、怒った飼い犬に噛まれてしまいました。

牧野は真剣な恋愛は避けていて気軽なつきあいを好むタイプ。まして社内恋愛なんて、バレて社会的立場が危うくなるようなものは絶対に避けたい。
後輩の永井に告白されたときも「つきあえない」と断りはするんですが、酒が入っていたせいもあり、つい押し切られ流されて寝てしまう。
それ以来、以前にも増して懐いてくる永井に困った牧野は永井と話し合いますが、牧野が何を言っても諦める様子がない。焦れた牧野は「仕事で成果を上げたら、セックスこみで1回デートしてやる」と言ってしまう。
そんな馬鹿にしたつきあいを永井が承知するはずもないと思った牧野ですが、永井は即座にそれを受け入れます。

ご褒美を目指してワンコは健気に一生懸命頑張ります。
困ったことになったと思う牧野ですが、自分を慕ってくる姿は可愛いし、一途さに知らず知らずに絆されていく。
なのに「バカ犬」呼ばわりしてしまうのねぇ(笑)。
永井に転勤の話が出て、離れ離れになるとわかったとたん自分の気持ちを自覚しますが、そこで素直になれるはずもない。
しかも転勤の話は、自分が邪魔になった牧野が進言して決まったことだと永井が誤解してしまうので二人の間は拗れ、また永井は牧野と友人の関係も勘違いしてしまう。
そして永井はとうとう豹変。それまでの飼い犬への邪険な扱いの報い(笑)が、自分に跳ね返ってきましたね~。

前半のワンコを虐げる(笑)姿からの立場逆転が萌えのポイントですね。でもワンコはやっぱり飼い主には忠実だから、どんなに噛み付いても安心して読んでいられます。
このあたり、永井の方がひどいという感想もけっこう目にしましたよ。
しかし元々BLを読む際には極端に攻贔屓で、しかもワンコ好きな私は気持ちよかったです。
そうは言っても、ひどいことをしてもやはり一途さを失くさない永井にホッともしましたが。

結構キツイ姉さん女房だと思いますけど、バカだと思ってた飼い犬の怖さを知ったことだし、だいぶ素直になってくれそうな感じ。
今度は躾をしっかりね(笑)

これ、表紙の二人がホントにいいですね。
だけどちょっと一言だけ。
ラストが転勤で離れ離れは可哀相だよなぁ。
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