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ケダモノのティータイム
火崎 勇著
プリズム文庫(2006.5)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/依田沙江美

遠くから見ているだけだった企画課の和田の秘密を偶然知ってしまった藤代。
その秘密をきっかけに憧れの彼とお近づきになるチャンスを得ることができた。
でも藤代が彼に会えるのはケダモノモードのときだけ。疲れてイライラする和田からしか呼び出してもらえない。
ケダモノじゃない和田にも会いたい藤代は…。
和田(わだ)×藤代(ふじしろ・入社2年目)
下の名前は設定していないようです。和田の方が先輩ですね。

「ケダモノのティータイム」
「ケダモノの正餐」の二編収録されています。

総務課の藤代の憧れは企画課のエース・和田。
背が高くハンサムで人当たりもよく部下の面倒も良く見る。企画課のエリートと名を馳せ彼の立てた企画は大当たり。何をやっても完璧で女の子からも大人気。けれど驕らず誰にでも優しい。
新入社員の頃、たった一度言葉を交わしてから憧れの対象となった和田でしたが、向うは藤代のことを覚えておらず、擦れ違っても声をかけられることもないし勿論名前も知らないはず。

ところがある日、企画課から呼ばれ出向いた藤代は、そこで和田の意外な姿を見てしまいます。
実は和田は仕事が多忙になり寝不足になって疲れが溜まると、異常に凶暴になってしまうのです。同じ課の同僚を怒鳴りつけたり灰皿を投げつけたり手がつけられない。企画課は仕事内容から部外者の立ち入りが厳しいため、課外にはそんな姿は知られていなかったんですね。
その時も、恐れをなした同僚は姿を消し和田一人が残されていたんですが、苛々しているのを察した藤代がたまたま持っていたチョコを差し出すと、和田はそれを貪り、落ち着いたあとで意外なことを打ち明けました。
甘いものは好きでなないけれど、疲れてイライラしていたときたまたま甘い物を食べたら落ち着いた。だから本当は疲れた時のために甘い物を用意しておけばいいのだが、大の男が甘いものを食べているところを人に見られたくない。
だから会社ではそういう状態になっても我慢して、その結果人に当り散らしていたわけですね。

男が甘い物を好きだって恥ずかしいことはないと思いますが、そういう男の人もいるのかもしれませんね。周りはそう気にしないでしょうが本人の美学というやつでしょうか。
そして藤代は、思います。
ひょっとしてチャンスなんじゃないだろうか。
和田がイライラした時に自分が菓子をこっそり届ければ、そのたびに和田に会える。見ているだけじゃなくて近づく機会が持てる。
そしてそれ以来、和田がケダモノになるたびに呼び出され、藤代はお菓子を持って企画課へ駆け込むことになります。

正に野獣の餌付けです(笑)。
疲れて凶暴になった和田は周りを恐怖に落しいれますが、藤代が影で甘い物を上げると大人しくなる。企画課のメンバーは甘い物のことなど知りませんから、とにかく藤代をあてがえば和田が大人しくなるとそう思う。そしてそれは和田と藤代は恋人同士という誤解へ。
しかしそんなことは企画課の連中にとってはどうでもよく、とにかく和田を操ってくれる藤代は企画課からしょっちゅう呼ばれることになります。
やがて藤代は憧れが恋であったことに気づく。
そして野獣・和田も藤代に惹かれていくわけですね。いや、懐いていくと言ったほうがいいのか(笑)。

「ケダモノの正餐」では、和田の秘密を知った営業の高辻(たかつじ)が、和田に横恋慕なのか企画課異動の野望のためなのか、甘い物を持ち企画課に日参して藤代のポジションを奪おうと邪魔をしてきます。
この高辻は本当にイヤなやつでしたねー。はらたつー。
影で藤代を苛め、企画課や和田の前ではいい顔をして。
しかし和田に見事にやられてしまうので大変痛快でした。

藤代は控えめで大人しげなタイプで、優しくて可愛い気質なんですが男としてはちょっと物足りない感じもしたかなぁ。
しかしこういう小動物みたいな大人しいタイプがケダモノの餌付けをして飼いならしているように見えるというところも面白いんですけどね。
甘い物に餌付けされてる野獣の図というのは結構好きでした。
結局は自分も食べられちゃうわけですけど(笑)
タイトルがとても嵌まってると思うし、可愛いお話でした。

企画課の同僚・前田(まえだ)及び面々は、いかに和田が大人しくなるとはいえ隣の会議室でHをしてしまう二人の状況を喜んでいるのか呆れているのか(笑)
周りの反応を想像するとおかしいです。
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