イラスト/金ひかる
売れっ子小説家・光輝の世話係をすることになったダイバーの喬一。外面の良さとは大違い、光輝の生活はメチャクチャで態度はオレ様。だが、飾らない光輝を喬一は可愛く思い始め、同居は順調だった。
そんな時、光輝の伯父が金の無心に訪れる。すげなく追い返すものの、それ以来光輝の様子がおかしくなる。
自分の気づかいにも耳を貸さない光輝に焦れた喬一は思わず彼にキスしてしまい…。
そんな時、光輝の伯父が金の無心に訪れる。すげなく追い返すものの、それ以来光輝の様子がおかしくなる。
自分の気づかいにも耳を貸さない光輝に焦れた喬一は思わず彼にキスしてしまい…。
江坂喬一(えさかきょういち・27歳)×藍沢光輝(あいざわみつき・24歳)
ダイバーと小説家。
「スイート2・バケーション」雑誌掲載
「恋はお熱く」書き下ろし の二編収録されています。
喬一はダイバーで、シーズン中は沖縄でインストラクター等の仕事をして過ごし、オフには東京でアルバイトをし、資金を貯めるという生活を大学卒業後からずっと続けています。そして出版社に勤める友人・喜田川(きたがわ)の紹介で、喬一は売れっ子小説家の家に住み込み家政婦の仕事をすることになります。
そこで光輝も世話をしながら同居することになりますが、光輝は綺麗な顔つきの華奢な男で、外に対しては愛想よくそれなりの格好をしているものの、家の中ではよれよれのTシャツに伸び過ぎた髪を蝶の飾りのピンで留め、言葉使いも荒く態度もデカいオレ様でした。
最初は光輝の態度に驚くものの、さっぱりサバサバした光輝の気性を知り、同居は順調。そんな中で喬一は光輝に少しずつ特別な気持ちを抱き始めます。
しかしある日、光輝の伯父と名乗り訪ねてきた男を喬一が家に入れてしまったことがトラブルを起こします。
うえださんのお話は、よく過去に大切な人が亡くなっている…という印象があるんですが、今回は光輝が9歳の時、光輝も同乗していた車の正面衝突で両親が亡くなっています。しかもこちらの車の過失であり、被害者となった相手側も亡くなってしまいました。
9歳の光輝は伯父に引き取られますが、伯父は光輝を喜んで引き取ったわけではなく光樹は一家の邪魔者扱い。辛い子供時代を過ごし、自立して手っ取り早くお金を稼ぐためにと考えて投稿した小説が話題となり小説家となって伯父の家を出て縁も切り暮らしていたんですが、今になって金の無心にくる伯父に対する光輝の怒りは容赦なく強いもので、伯父を追い返したあと光輝は仕事部屋に籠り狂ったように書き続け、睡眠も食事もまともに取らなくなってしまいます。
そして諭そうとした喬一と光輝は言い合いになり、喬一は光輝にキスしてしまい…光輝に「出て行け!」と言われた喬一は翌朝家を出ることに。
その後伯父がお金欲しさに光輝の過去をマスコミに売り、両親が加害者となった昔の事故がTVや週刊誌で事細かに報道されてしまいます。被害者まで引っ張りだされ家には電話が鳴り響きマンションの前ではレポーターが待ち構える。
そのショックからか光輝は一筆も小説が書けなくなってしまい、心配して再び戻ってきた喬一が光輝を沖縄の海に連れ出しダイビングを一緒にして、光輝を癒すわけです。
そして二人の間も恋人へと変わる。
書き下ろしでは、光輝は東京を引き払い、喬一とともに沖縄に移り住み暮らしています。
東京にいるときの喬一は、いい年をして定職にもつかず、染み付いてしまった肌の日焼けもどこか街にそぐわない浮いた存在でしたが、沖縄は謂わばホームグランド。
ダイバー仲間の友人もたくさんいて、どこに行っても知り合いがいて、ダイバーの仕事でも外に出かけていく。
二人きりでいるときは光輝にとても優しく甘い喬一でしたが、東京にいた時のように四六時中光輝の傍にいるわけではなくなり、二人だけでないときの喬一は意味ありげな目配せひとつせず甘いサインを寄こすわけでもなく、光輝と他人との区別を一切しない。
特別扱いしろとまでは思わないけれど、喬一の中の優先順位が「海」よりも下なのでは?と光輝は何となく面白くないんですが、一緒に海に潜った日、ふとした出来心で起こした光輝の失敗を大勢の前で怒鳴りつけられてしまい、腹を立てた光輝は東京へ黙って帰ってしまいます。
感じたのは喬一が、なんと懐の深い男であることかということでした。
光輝は「オレ様」と言っても決して感じが悪いわけではなく、どちらかというと肩肘張って頑張ろうとしている結果がキツい態度になっちゃうのかなと思えるし、素直なときもあって可愛らしいんで「雑誌掲載分」は楽しく読んだんですよ。
しかし「書き下ろし」は…ごめんなさい、私には理解できません、光輝のこのワガママ(笑)。
自分のしたことを全て棚に挙げてしまっては…それで拗ねられても呆れるばかりでございます。
甘く可愛らしいお話だと思いますが、
光輝が書き下ろしでもうちょっと愁傷な態度を取ってくれたらな~と残念。…というのはあくまで私の好みです(^^ゞ
ダイバーと小説家。
「スイート2・バケーション」雑誌掲載
「恋はお熱く」書き下ろし の二編収録されています。
喬一はダイバーで、シーズン中は沖縄でインストラクター等の仕事をして過ごし、オフには東京でアルバイトをし、資金を貯めるという生活を大学卒業後からずっと続けています。そして出版社に勤める友人・喜田川(きたがわ)の紹介で、喬一は売れっ子小説家の家に住み込み家政婦の仕事をすることになります。
そこで光輝も世話をしながら同居することになりますが、光輝は綺麗な顔つきの華奢な男で、外に対しては愛想よくそれなりの格好をしているものの、家の中ではよれよれのTシャツに伸び過ぎた髪を蝶の飾りのピンで留め、言葉使いも荒く態度もデカいオレ様でした。
最初は光輝の態度に驚くものの、さっぱりサバサバした光輝の気性を知り、同居は順調。そんな中で喬一は光輝に少しずつ特別な気持ちを抱き始めます。
しかしある日、光輝の伯父と名乗り訪ねてきた男を喬一が家に入れてしまったことがトラブルを起こします。
うえださんのお話は、よく過去に大切な人が亡くなっている…という印象があるんですが、今回は光輝が9歳の時、光輝も同乗していた車の正面衝突で両親が亡くなっています。しかもこちらの車の過失であり、被害者となった相手側も亡くなってしまいました。
9歳の光輝は伯父に引き取られますが、伯父は光輝を喜んで引き取ったわけではなく光樹は一家の邪魔者扱い。辛い子供時代を過ごし、自立して手っ取り早くお金を稼ぐためにと考えて投稿した小説が話題となり小説家となって伯父の家を出て縁も切り暮らしていたんですが、今になって金の無心にくる伯父に対する光輝の怒りは容赦なく強いもので、伯父を追い返したあと光輝は仕事部屋に籠り狂ったように書き続け、睡眠も食事もまともに取らなくなってしまいます。
そして諭そうとした喬一と光輝は言い合いになり、喬一は光輝にキスしてしまい…光輝に「出て行け!」と言われた喬一は翌朝家を出ることに。
その後伯父がお金欲しさに光輝の過去をマスコミに売り、両親が加害者となった昔の事故がTVや週刊誌で事細かに報道されてしまいます。被害者まで引っ張りだされ家には電話が鳴り響きマンションの前ではレポーターが待ち構える。
そのショックからか光輝は一筆も小説が書けなくなってしまい、心配して再び戻ってきた喬一が光輝を沖縄の海に連れ出しダイビングを一緒にして、光輝を癒すわけです。
そして二人の間も恋人へと変わる。
書き下ろしでは、光輝は東京を引き払い、喬一とともに沖縄に移り住み暮らしています。
東京にいるときの喬一は、いい年をして定職にもつかず、染み付いてしまった肌の日焼けもどこか街にそぐわない浮いた存在でしたが、沖縄は謂わばホームグランド。
ダイバー仲間の友人もたくさんいて、どこに行っても知り合いがいて、ダイバーの仕事でも外に出かけていく。
二人きりでいるときは光輝にとても優しく甘い喬一でしたが、東京にいた時のように四六時中光輝の傍にいるわけではなくなり、二人だけでないときの喬一は意味ありげな目配せひとつせず甘いサインを寄こすわけでもなく、光輝と他人との区別を一切しない。
特別扱いしろとまでは思わないけれど、喬一の中の優先順位が「海」よりも下なのでは?と光輝は何となく面白くないんですが、一緒に海に潜った日、ふとした出来心で起こした光輝の失敗を大勢の前で怒鳴りつけられてしまい、腹を立てた光輝は東京へ黙って帰ってしまいます。
感じたのは喬一が、なんと懐の深い男であることかということでした。
光輝は「オレ様」と言っても決して感じが悪いわけではなく、どちらかというと肩肘張って頑張ろうとしている結果がキツい態度になっちゃうのかなと思えるし、素直なときもあって可愛らしいんで「雑誌掲載分」は楽しく読んだんですよ。
しかし「書き下ろし」は…ごめんなさい、私には理解できません、光輝のこのワガママ(笑)。
自分のしたことを全て棚に挙げてしまっては…それで拗ねられても呆れるばかりでございます。
甘く可愛らしいお話だと思いますが、
光輝が書き下ろしでもうちょっと愁傷な態度を取ってくれたらな~と残念。…というのはあくまで私の好みです(^^ゞ
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