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434481047370%の幸福
桜木 知沙子 / 麻々原絵里衣イラスト
幻冬舎コミックス
ルチル文庫2007-07


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理学療法士の日垣航星がリハビリを担当している創の父親・御木本隆一郎は、初対面から航星に冷たい態度を取る。最初は反感を覚えていた航星だったが、隆一郎が不器用なだけで本当は子供を愛する優しい人と知り、気になる存在に。御木本もまた航星と次第に親しく接するようになる。
やがて御木本への想いを自覚した航星は、遠ざかろうとするが……。
御木本隆一郎(みきもとりゅういちろう・33歳)×日垣航星(ひがきこうせい・28歳)
子持ち翻訳家×理学療法士

理学療法士の航星は、左肘を骨折した5歳の男の子・創(そう)の担当になります。
しかしその父である御木本には初対面で辛辣な言葉をぶつけられ、最悪な印象を抱きます。
そんなある日、ゲイである航星は、そういう店が集まる一角で男に絡まれているところを偶然通りかかった御木本に助けられます。ゲイであることを知られてしまい、院内に秘密が洩らされてしまうことを怖れる航星ですが、御木本は何も言いません。
それどころか、御木本は初対面での自分の物言いを謝ってきます。
傲慢で感じが悪いと思っていた御木本は実はそんなタイプではなく、不器用だけれど子供思いの優しい男でした。
創のリハビリを通して、航星は少しずつ御木本と親しくなり、やがて惹かれていきます。

しかし御木本には別居中の妻がいる。
妻は御木本と創を捨てて仕事を取り、家を出て行ったと聞かされます。
そして二人でお酒を飲んだ夜、御木本に迫られて関係を持ってしまうのですが、御木本の寝室には今でも家族三人で撮った写真が置かれていて、航星は、自分は奥さんの一時的な代用品だと思ってしまいます。
ずっと一緒にいてくれるたった一人の恋人を求めている航星は、御木本に惹かれてはいけないと思うのですが、気持はままならず。
しかし、「お母さんに会いたい」と泣く創を見て、航星は御木本と別れる決心をします。


航星の思考回路がちょっとイラつきました。
傷つきたくなくて、予防線を張ってしまう気持は実はよくわかるんですけど、何を取っても後ろ向きに捉えてしまう思考回路を延々読まされるのはちょっと辛かったりします。
御木本は別居中とはいえ離婚してなかったし、「妻とはうまくいってない」というのは不倫男の常套句でもありますからね(笑) 鵜呑みにして浮かれる気持になれないのはある意味賢いんだけど。
夫婦仲は御木本の言葉どおりで、航星が考えているようなものではないというのはBL的によくあることなので、読者には見え透いてしまってる状況で、あまりに悲嘆に自己完結してしまってる航星になかなか同調できないところが辛いです。空回りして暴走しているようにしか思えない。
奥さんに「戻ってください」と直談判するのも、ちょっと違うんじゃないかなぁ。なんかちょっとズレてるような気がします。いくら創が可哀相だといっても、夫婦のことは夫婦にしかわからないし、言う立場じゃないんでは。
それと御木本は『不器用』というより『ぶっきら棒』で、ただでさえ仏頂面なのに言葉も足りないと思いました。
時々覗く甘さに航星への想いは見えるんだけど、航星は全部マイナスに取るし、この人たち性格で日々を無駄にしましたよね。

でも、御木本の子供の創(そう)は可愛いー!
イラストもとっても可愛くて、この子の存在だけは楽しめた。
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