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そこに愛はあるのか
月上 ひなこ著
幻冬舎コミックス (2006.1)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/山田ユギ(ルチル文庫)

老舗の呉服屋の次男・美濃幸彦は女にモテるのが生きがいな男だが、現在失業中なため実家暮らし。実家の経営も厳しいらしく、その存続をかけ、人嫌いで有名な友禅作家・香月天禅を口説くよう命ぜられる。
伊豆の工房を訪れた幸彦は、無愛想な天禅の生活能力のなさに驚くが、強引に家政婦として住み込むことに。
やがて幸彦は天禅の不器用な優しさに心惹かれはじめるが…。
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香月天禅(かげつてんぜん・35歳)×美濃幸彦(みのゆきひこ・25歳)

「君が誰の隣りにいても」のリンク作品ですが、主人公もストーリーも別ものなのでこれだけで全く問題ありません。前作を読んでいれば、あのカップルのその後をチラッと垣間見ることができます。

勤めていた会社の突然の倒産で、実家に戻ることを余儀なくされた幸彦。実家は老舗の呉服屋「美濃屋」ですが、既に兄が継いでおり、幸彦は呉服に興味もないため手伝う気にもならず、かといって新しい仕事は簡単には見つからず、タダ飯食らいと言われてちょっと肩身の狭い思いをしています。
老舗といっても今の時代呉服がそう儲かるわけでもなく、家は厳しい状態。それを打破すべく、兄は若手友禅作家と契約したり、「美濃屋」主催で若手作家二人の個展を同時に開こうと奔走しています。そのうちの一人が麻生佑一(これは前作のあの佑一です)。そしてもうひとりが、「天才」と言われる香月天禅でした。

天禅は元は日本画家で、その頃からその才能は評判が高く、友禅作家となった今も注目を集めています。しかし人嫌いで変人で相当に偏屈らしく、簡単に仕事を請けることはないし、伊豆の山奥に暮らしていてなかなか一筋縄ではいかない男のようです。幸彦の兄は直接天禅に会いに伊豆へ行くことを決めますが、なんと出かける際に階段から落下し足を骨折。
苦肉の策で幸彦に白羽の矢が当たり、幸彦は兄の代わりに天禅を口説き個展を承知させるため、伊豆の山奥へと向かいます。もし天禅にうんと言わせたら、車のローンは母が肩代わりすると言われ、無職の幸彦は決意に燃えて出かけるのですが。

前作よりずっと明るい雰囲気です。
幸彦がとても明るく前向きでちょっとおちゃらけてますが一生懸命で、かといって「いい子」ではなく、相応に怠惰だったり短気だったりと、わざとらしさのない、いい青年なんですね。山田さんのイラストだからというわけじゃないですが、山田さんのコミックに出てくる受にこういうタイプがいますね。顔も某漫画の「永井」に似てるしね(笑)
彼がストーリーを引っ張る形になりますが、ちょっとコミカルな感じもあって、なかなか面白かったです。

伊豆の工房に天禅を訪ねたものの、噂どおり天禅は取り付く島もない無愛想ぶりです。OKを貰えるまで帰りませんと玄関先に陣取ったものの、相手にされる気配はなし。何時間も土間で天禅を待ち続けた末にちょっともよおして庭に出て用を足してくると、何と天禅は裏庭の畑で生の大根を齧っていました…。
天禅は生活能力はほとんどないようで、工房にしている一軒家の中も部屋は惨憺たるありさま。料理を作ることもしない天禅は、野菜を生で齧って腹を満たしているようでした。
そして押し問答の末、幸彦は天禅が個展にOKを出すまで、家政婦として天禅の家に住み込むことになってしまいます。

車のローンがかかっている幸彦は、意地もあってそれ以降、相当な頑張りぶりです。掃除洗濯をこなし、料理は苦手だけれど初心者用の本を購入し、一生懸命。無愛想な天禅からは親しげな態度はしてもらえませんが、それでクサるわけでもなく、前向きです。
そうして一緒に過ごしていくうちに、少しずつ少しずつ天禅との距離が近づいていくんですね。

一緒に住むということになっても、ひょんなことからヤっちゃって…という展開にはなりません(笑)
お互いに好意を抱くようになりながらも表面には出さず、読んでる方には、お互い好きになってるな~と薄々わかっても、そう簡単にはいかないんですね。
初めてあった二人が最初はお互いを胡散臭く思っていても、少しずつ好意を持ちはじめて、やがて恋愛感情になる、言ってみればよくある恋愛のパターンですが、最近ちょっとこういう普通の展開読んでなかったので変に新鮮に感じてしまいました。

それと、この天禅がとても可愛い。髭オヤジヘタレ攻めです。
天禅が山奥に籠っていたり、人嫌いだったりというのには理由があって、彼はなかなか傷つきやすい人なんです。それに不器用で恥ずかしがりや。
幸彦の言動にしょっちゅう耳まで赤くしています。髭ヅラで、です。
いろいろと傷ついてるせいもありますが、自分から幸彦をどうこうしようなんてところは毛頭ありません。幸彦を意識しまくりなのに、勘違いして、個展はOKしたから帰れと幸彦を追い出してしまうんですからね。

幸彦の方が絶対的に攻めています。
「ホモでも二人で支えあって護りあっていけば幸せになれるんだぞ。俺を信じてついてこい」
これは幸彦が天禅を落すセリフです。男前で、なんだかかっこいいですね~。
やっと結ばれる二人のHシーンがまたおかしいです。密かな攻受の攻防が(笑)。幸彦自分が「受」だとは全く思ってないですしね。
おもしろいけど髭受けは個人的にイヤなので(笑)、やっぱり幸彦が受に落ち着いてくれて良かったです。オトコマエなだけあって(?)あっさり受けてますが、初めてで自分から乗って大丈夫なのかしら(笑)
髭オヤジが髭を剃ると、超美形の男前に変身・・・というお約束もバッチリ。

今回のお話の方が前回より好きでした。
カップルもこちらの方が好き。
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