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家賃
月村 奎著
新書館 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/松本花(ディアプラス文庫)

中学教師の遥の部屋に、突然、勤務先の学校を卒業した人気アイドルの望月和哉が転がり込んできた。担任でもなかった男の所に何故かそのまま居着く和哉。態度だけはデカく「家賃ならカラダで払う」が口癖だが、芸能事務所をやめて親からも見放された少年を遥は追い出したりもできなかった。
けれどある時、今までの家賃だと言って和哉が大金を持って帰って来たことから…?
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里谷遥(さとやはるか・24歳)×望月和哉(もちづきかずや・15歳)

「家賃」雑誌掲載
「家賃+α」書き下ろし の二編収録されています。


ある日、遥が仕事を終え車に乗り込むと、リアシートに去年の卒業生・望月和哉が座っているのに驚きます。和哉は遥の教え子ではないけれど、在学中から金髪にしたりピアスを開けたり何かと問題の多い生徒で、遥はもちろん覚えていました。その後アイドルとしてグループデビューしたものの、喫煙現場を写真週刊誌に撮られ、それが原因で事務所をクビになり引退。その噂は学校にも広まっていました。
ハンガーで鍵を開けたという和哉は遥に「泊めてくれ」と言い出します。断る遥ですが、和哉の在学中に遥との間に起きたある出来事を楯に取られ、なかば脅されるように自分の家に連れ帰ります。
そしてその日から和哉は遥の部屋に住み着いてしまいます。

ある出来事とは、和哉の母が事故で亡くなったとき、蹲って泣いていた和哉を遥が慰めたことが発端となっています。自分の胸で泣く和哉を慰めるうちに、遥は思わず和哉の頬にキスしてしまっていました。その後二人の間に接触はなかったものの、その時のことを持ち出して「バラす」と言って和哉は居着いてしまいます。
そしてこの和哉は、横のものを立てにもしないし、仮にも年上の教師に対して言葉使いは生意気だし、家事の手伝いもしない、遥のベッドも我が物顔で占領し遥は床で炬燵布団、ただ食べて寝るだけでホントに何にもせず傍若無人なんです。いい大人の遥は(といってもまだ24の駆け出しですが)振り回されて、ムカムカしながらも言いなり。和哉が家庭に恵まれず、行く場所がない可哀相な少年だということがわかっても、ちょっと態度がデカ過ぎる。しかも遥に「家賃はカラダで払う」なんて、私は小悪魔は嫌いじゃないですが、本当の子供の悪魔は好きじゃないので(笑)、そんな子供はやめときなさい、と思ってしまうのが抑えられず。

ところが二人はあることがキッカケで寝てしまい、遥は自分の気持ちを自覚したものの、一緒にいないほうがいいと和哉を自分の実家の下宿屋に預けます。
その後に和哉の本心がわかるんですが、わかったとたん「そうだったのか!」と和哉のイメージが一変。ごめんなさい、間違ってました。すごくいじらしいお子さんだったんです(笑) 
それまで和哉にいいイメージを抱けなかった私がおちてしまったんだから、気持ちの傾いてた遥が胸キュンとなっても怒りませんよ(笑)

「家賃」は遥視点で、真面目で誠実な青年が子供に振り回され、絆されてしまうのがよくわかりますが、「家賃+α」はその後の二人を和哉視点で。
素直になりきれない、けれど遥が大好きな和哉の想いがよくわかります。お話中で二人は誕生日を向かえ、遥は25、和哉は16になります。

遥は、教師といっても、生徒からは「年の近いお兄さん」という感じで威厳は足りないし、私のような年増から見たらまだまだ迷い多き若き青年…に思えるんですが、和哉から見たら「大人」なんですよね。遥だって「家賃」では散々悩んでたのに、和哉から見ると落ち着いて余裕の大人の男に見える。それがまた和哉をちょっと悩ませたりします。
「家賃」では普通の青年の遥、「+α」では和哉から見た大人の遥、その見え方のちょっとした違いが、なんだか好きでした。この感覚上手く説明できないんだけど。

「家賃」というタイトル全然色気ないんですが、中身を読んだら、なかなかいいなと思いました。
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