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しなやかな熱情
崎谷 はるひ著
幻冬舎コミックス (2006.1)
通常2-3日以内に発送します。
イラスト/蓮川愛(ルチル文庫)

画家の秀島慈英は、初めての個展に失敗し傷心のまま訪れた旅先で刑事の小山臣と出会う。
綺麗な容貌に似合わず乱暴な口を利く臣と会うたびに心を奪われていく慈英だったが、この感情が何なのかはわからない。
ある日、偶然目撃した事件のせいで狙われ怪我をした慈英に、臣は突然迫ってきて…!?
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秀島慈英(ひでしまじえい・23歳)×小山臣(こやまおみ・27歳)

2001.12にリーフノベルスから発行された「しなやかな熱情―さらさら。―」を大幅加筆修正したものに、リーフにはなかった同人誌収録作品「さらさら。」にやはり大幅加筆修正したものの二編が収録されています。

リーフの感想はこのブログでも書いています。
昨年発行になった「ひめやかな殉情」を読んだあと、「あれ、慈英ってこんなに難しい人だったっけ?」と思ったのを覚えています。リーフを読んだときには、攻受両方ともぶきっちょで可愛らしい年下攻めカップルくらいにしか思ってなかったんじゃないかな。
読み込みが足りないと言われればそうかもしれないけど(^^ゞ 
それはそれで好きなお話でした。今も手元にありますしね。

年月が経って崎谷さんの力量が更に上がるということは勿論です。それに愛着のある作品には、書いたあとからも加えたい部分が溢れてくるというのもよくわかる。

今度の「しなやかな熱情」はかなり大きく加筆修正され、慈英の心情がもっと深く、ねちっこく(笑)、微に入り細に渡り書き込んである。そうされたことで、慈英の気持ち、人物像がよりハッキリわかるようになりました。
ここから「ひめやかな」に続くのは違和感を感じませんが、それは当たり前といえば当たり前かもしれない。筋は変わっていなくても、文章や言い回し、構成などそういったものは今の崎谷さんで、つまりそれほどまでに「今の崎谷さん」に書き換えられているのです。
同じ話であるのに、ここまで変わるのは何だか面白いですね。
慈英の気持ちがよりわかるようになったことで、前回よりももっと深くなったように思いますし、より伝わってくるものが濃くなったと感じました。

「さらさら。」はリーフでは副題になっていましたがお話は入ってなかったんですよね。
「さらさら。」とはなんなのか、これを読んで初めて知りました。
「さらさら」って聞くと、頭の中にはいろんな「さらさら」が浮かぶと思うんですが、それがどんな「さらさら」なのか、ちゃんと耳に聞こえました。
ああ。この「さらさら」なのか。と。
音としてもですが、それだけじゃなくすごくいろんな想いの籠った「さらさら」でありました。

リーフを読んだかたが再度読まれても、また違った感じで読めると思いますよ。
満腹度が全然違います。
インフルエンザ治りかけの頭がちょっとまたボーッとしました(笑)
続編も刊行の予定だそうです。まさかシリーズになるとは思わなかったなぁ。
嬉しいですけどネ。
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