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風の色を映す
風の色を映す
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.22
麻生 玲子著
集英社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/小山田あみ(コバルト文庫)

高校受験を控え、部活も引退した大地。
頭と心をグルグルにしているのは、受験勉強でも、サッカーができない不満でもない。空閑碧―兄の中学時代のクラスメイトで、今では大地の友人でもある大学生だ。
何度かキスをしたのに、ある一言がきっかけで会えなくなっていた。一方、自分の胸にひそむ感情に気づいた空閑は…。
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青砥大地(あおとだいち・15歳)×空閑碧(くがみどり・20歳)

麻生さんの大地&空閑シリーズ第二弾です。

前作のラストでのキスの途中、大地の言った「欲しいって気持ちと恋愛感情って、イコールだと思う?」という一言に空閑が大地に平手打ちを浴びせてから、二人は連絡を取り合わなくなっていました。

大地の方は…空閑が何故怒ったのかよくわからないうえに、自分達が戯れのように時々交わしてきたキスに、もっとそれ以上の感情を抱き始めています。会いたい、一緒にいたい、そばにいて抱きしめてキスしたいと思うのは、いったい何と言う感情なのか。けれど身体の欲求が先行してしまい、これがただの「欲望」なのか、それとも空閑が「好き」なのか、自分でもきちんと答えを出せないでいます。
そのへんが15歳らしいというか(現実の15はどうだか忘れましたが)、初々しく、若々しくて、グルグルぶりがとても可愛いのです。

さて、お相手の空閑は大地の言った言葉から、自分が欲望の対象にされたということに腹を立てています。けれどそれが嫌だというわけではなくて、まるで「心が伴わない、身体だけ」のような言われ方をしたことに怒っているんですね。
「では伴っていて欲しかったのか」―そういう自分に気づいたときに空閑は大地に「恋」としての感情を抱いていることに気づきます。けれど年下の大地に自分から素直になれないようなところもあるし、こういう関係はダメなんじゃないかと思う気持ちもある。大地に「男」を感じてしまったのが悔しいという気持ちもある。

お互いなんとなく気まずくて、自分から連絡が出来ないまま季節は移ってしまうんですが、大地は勉強が手につかないし、空閑は、周りから指摘を受けるほど落ち着かなくなってしまいます。
そして偶然街で再会してから…二人の間は急激に変化していきます。

大地は中学生で、この場合、なんといってもその「慣れない」様子がいいわけで、子供のワンコみたいでたまりませんですね(^^ゞ また大人になったらきっといい男になるでしょうから、そうなるまでの幼い時代を見ていると思うと可愛くてしょうがないです。ああ、こうやっていろいろ上手くなっていくんだなぁ(なにが)と。天然タラシっぽいところもあるし将来が楽しみだ。
空閑も大地より5つ上といってもまだ二十歳ですから、大地よりは大人だけれど世間的にはまだまだで、彼ももっと成長したら立派な強気美人受けになれるでしょう(笑)

麻生さんお得意の、恋する、微妙で些細な、そして初々しい気持ちがとてもいいんですよね。
二人の初Hシーンは、ウブな大地が可愛くてたまりませんよ(笑) 
次からはしっかり勉強して、もう空閑を泣かしてるみたいですが。
やっぱり将来が楽しみです。

まだ完結していません。
次が楽しみな一冊です。
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